GRAPEVINE(グレイプバイン)の徹底解説まとめ

GRAPEVINE(グレイプバイン)は1993年に結成され、4年後の1997年に「覚醒」でメジャーデビューを果たした日本のロックバンド。メンバー脱退などを経て、2014年にはレコード会社移籍をし、バンドライフの大きな転機を迎えた。骨太なグルーヴと文学的な歌詞の世界を持ち味とし、アルバムごと、ともすれば一曲ごとに全く違った作風を見せる幅の広さも大きな魅力となっている。

01.豚の皿
02.シスター
03.ぼくらなら
04.ミスフライハイ
05.11%MISTAKE
06.SEA
07.Good bye my world
08.Suffer the child
09.アンチ・ハレルヤ
10.会いに行く
11.公園まで
12.鳩

初のセルフ・プロデュース作品であり、バンドにしては珍しく攻撃的な側面が前に出ている。
「イデア」とは哲学者プラトンが提唱した「イデア論」のことであるそう。
再発された際に田中は「現在のライブパフォーマンスの原点」とこのアルバムを評した。

『deracine』

01.13/0.9
02.その未来
03.少年
04.VIRUS
05.REW
06.放浪フリーク
07.KINGDOM COME
08.それを魔法とよぶのなら
09.GRAVEYARD
10.スカイライン

タイトルは「デラシネ」と読み、フランス語で「根なし草」を意味する。
前作以来約1年8か月ぶりというフルアルバムのリリース間隔としてはバンド最長の期間を置いて発表された。
本作からプロデュースを長田進が手掛けている。
親に捨てられたという田中の悲しい過去が歌詞に滲む『少年』は静かでありながらも鬼気迫るものがある底知れない一曲。

『From a smalltown』

01.FLY
02.ランチェロ‘58
03.スレドニ・ヴァシュター
04.smalltown,superhero
05.I must be high
06.ママ
07.COME ON
08.インダストリアル
09.指先
10.FORGE MASTER
11.棘に毒
12.Juxtaposed

『smalltown,superhero』のイメージから広げつつ、アルバム名っぽくないものにしようということでつけられたタイトルを冠する、それまでの活動の集大成的な一枚。
バンドのメジャーデビュー10周年イヤーに発売された。
それまであえて避けていたというジャムセッションから生まれた『FLY』は今ではライブの定番曲となっている。
代名詞とも言うべきゆったりとしていながらもダークでサイケデリックな曲から、比較的ストレートなロックンロールまでもが縦横無尽に繰り広げられる快作。

『Sing』

01.Sing
02.CORE
03.Glare
04.ジュブナイル
05.Two
06.また始まるために
07.鏡
08.女たち
09.フラニ―と同意
10.スラップスティック
11.超える
12.Wants

あまりリハーサルをしない一発録りに近い作り方をしたというアルバム。
「『Sing』で始まり『Wants』で終わる点が鍵であり、ストーリー性が出たと思う」と田中はインタビュー時に答えている。
直訳すると「強い光」という意味になる『Glare』は彼等にしか作れない強烈な切なさと優しさが共存している名曲。
ちなみにタイトルトラックが収録されたのは『Here』以来だった。

『Twangs』

01.疾走
02.Vex
03.Pity on the boulevard
04.Afterwards
05.Twng
06.Darlin' from hell
07.Turd and swine
08.小宇宙
09.NOS
10.フラクタル
11.She comes(in colors)

11曲中6曲がセッションで作られたという実験的な作品。「一つの節目になるくらいの変化が訪れたアルバム」と田中はインタビューで語っている。
タイトルはギターを弾くときの「ブーン」と鳴る音を英語で表したもの。
『Vex』はバンドとしては初の全編英語詞による曲である。
初回盤にはステッカーが同梱されていた。

『真昼のストレンジランド』

01.Silverado
02.This town
03.ミランダ(Miranda warning)
04.Neo Burlespue
05.おそれ
06.Sanctuary
07.Dry November
08.真昼の子供たち
09.411
10.夏の逆襲(morning light)
11.ピカロ
12.風の歌

『イデアの水槽』以来7年ぶりの日本語タイトルのアルバム。『ストレンジランド』とは異郷という意味。
オリコンアルバムチャートで初登場7位を記録した。
永続仕様でドキュメンタリーDVDが付属されている。アルバムにDVDが付くのは『From a smalltown』の初回盤以来。
アレンジに関しては相当練ったとメンバーが語っており、プリプロダクションをやるだけやった上の一発録りだったとのこと。

『愚かな者の語ること』

01.無心の歌
02.1977
03.コヨーテ
04.なしくずしの愛
05.われら
06.迷信
07.うわばみ
08.太陽と銃声
09.片側一車線の夢
10.虎を放つ

ポニーキャニオン在籍時代最後のアルバム。
一言では括れない作品になったため田中が『ソングス・オブ・エクスペリエンス・アンド・フォーリーズ』というタイトルを考えたが、それではあまり面白くないということで『愚かな者の語ること』という訳し方をしたそうである。
「曲のタイトルを全て日本語にすること」を決めたうえで製作したそうで、結果として数字やカタカナは入ったもののバンドとしては初めて楽曲タイトルにアルファベットが入らないアルバムとなった。

『Burning tree』

01.Big tree song
02.KOL
03.死番虫
04.Weight
05.Empty song
06.MAWATA
07.IPA
08.流転
09.アルファビル
10.Esq.
11.サクリファイス

SPEEDSTAR RECORDS に移籍して初めてのアルバム。セルフ・プロデュースで製作され、西川が主導権を握る形で進められた。
『サクリファイス』はロシアの映画監督アンドレイ・タルコフスキーの作品がタイトルの由来である。
アルバムタイトルは1曲目の『Big tree song』とラストの『サクリファイス』が『どちらも燃えるような命』を歌っていることから名付けられた。
マスタリングは「ジョン・レノンが最も信頼していたニューヨークきっての鬼才」と名高いグレッグ・カルビの手によるものである。

『BABEL,BABEL』

naya78
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@naya78

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