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ucd_wrk2のレビュー・評価・感想

ドラゴン・タトゥーの女
9

生い立ちに難のあるドラゴンタトゥーの女が、真実を暴くサスペンス映画

『ドラゴン・タトゥーの女』はその映画タイトルの通り肩から背中にかけてドラゴンのタトゥーのある女性「リスベット」と、雑誌記者の「ミカエル」が手を取り合い、40年前の「とある一族の失踪事件」の真実をあばき出すサスペンス映画です。

リスベットはその生い立ちに難があり、また自身の非行から23歳という年齢にも関わらず、アメリカ合衆国から被後見人の審判を受けています。リスベットは他人とうまくコミニュケーションを取ることが出来ません。塞ぎがちではあるものの、尋常ではない記憶力の持ち主で、いわゆる天才肌です。

一方、雑誌記者のミカエルは大物政治家の汚職を告発したものの裁判に敗れてしまい、地位も名誉も奈落の底に突き落とされてしまいます。
失意のミカエルにスウェーデン有数の財閥ヴァンゲル家の当主より連絡があり、ヴァンゲル一族が隠したがる「40年前の失踪事件」の真相を究明してほしいという依頼が訪れます。
ミカエルは、ハッキングを得意とするリスベットの協力を得ることに成功し、少しづつ失踪事件の真実に迫ることとなります。しかし真実に近づくほど何者かにそれを阻まれるようになり、クライマックスでは驚愕に次ぐ驚愕の真実が暴かれます。

聖女の魔力は万能です
7

王道の聖女ファンタジーと恋物語が好きな人必見

仕事を終え帰宅した小鳥遊聖(たかなしせい)は光に包まれ、目を開けると知らない王宮にいました。
異世界から聖女を呼び出すため、王宮の人たちが行った召喚の儀に現れた女性のアイラを聖女と認識した王子は、せいを放置してしまいました。居場所がなくなり植物が好きだったせいは、研究所で働くことにしました。
その後、王子に保護されているアイラは聖女の力を使えないことがわかり、注目がせいに集まり始める物語です。
ポーションや聖女の力、イケメン正統派の王国騎士などの要素が詰まっているところが見所です。
最強の魔法の力を持つ主人公や、どんなものか見ただけでわかるなど、最初から異世界の人たちを驚かせるものが多く、さまざまある異世界物語の展開に飽きてきた人にお勧めです。
聖女の力を持ちみんなを驚かせたせいは、多くのポーションを作れる魔法を使うときキラキラが出るくらいで、何の力なのかわかりませんでした。
自己流ではないポーションの作り方、魔法や聖女の力の使い方など、教えてもらったり、練習したり、せいの努力が描かれていました。
ポーション作りや魔法を教えてくれる王国騎士は、王道のイケメンでした。せいが好きな人を除くイケメンたちは女性をサポートしたり、見守ったりしました。
アイラとせいがお互いに話をしたことをきっかけに、別々に行動していたアイラや王子たちが、気持ちを通じ合わせ協力し合うように、この物語には珍しく悪役がいません。誰にでも見やすいこの物語を、ぜひ見てほしいです。

ミステリと言う勿れ / Do not say mystery
10

一刀両断

ミステリー系ではよくその裏にヒューマンドラマありますが、私はこの作品に、まさにタイトル通りのミステリーではなくヒューマンドラマを感じてしまいます。

古来より言われ続けてきている日本の固定概念・あるいは固定観念に、「今時そんな考え方…」や「それは何かちょっと違う気がする」など、何となく疑問を持ってもやもやしている方も多いと思います。
その日本、あるいは個人の「固定概念」を、ちょっと面倒くさいもじゃもじゃ(主人公)が真っ向からズバッと一刀両断し、自分の考えをとくとくと語りながら事件を解決していく。そんな物語です。

ミステリー自体もそうですが、犯人の使ったトリックとともにそのもやもやを感じている「固定概念」を解きほぐしていく様は、とても痛快です。
事件を取り巻く人達には(事件に関わらない人にも)それぞれバックグラウンドがあり、そこに色々な概念がある。
本人の自覚・無自覚に関わらずそれに捕らわれて事件を誘発してしまう人、それに捕らわれて身動きできなくなって事件を起こしてしまう人など様々ですが、面倒くさいもじゃもじゃの言葉を聞いて何かが変わります。警察側の人も何かが変わります。

この作品を読んでいる方もきっと何かが変わります。
ミステリーを楽しみながら自分の中のもやもやした固定概念も主人公と一緒に解きほぐしませんか?