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tikurin098

tikurin098のレビュー・評価・感想

天国大魔境 / Heavenly Delusion
8

様々な伏線やそれぞれの視点で味方が変わる

色々とぶっ飛んだ設定の作品で面白いです。
まず、ヒロインの「キルコ」の、脳と身体が別の人物でできているというのが想像もできなかった設定で非常に興味深かったです。
この設定だけで心を掴まれたのですが、伏線も巧妙に張り巡らされていて、それぞれの視点で物語の見方が変わるところも考えられていてすごいと思いました。
作中に「人喰い」という化け物が出てくるのですが、その「人喰い」が実は元々は人間だったなど少しゾワッっとした事実が出てきます。ですがそれも含めて面白いです。

自分の記憶や実際に関わってみたイメージではいい人だったのに、探っていくと実は悪人だったり、逆に巷の評判では悪人だと思われていた人が、会ってみると誰よりも人情が溢れた優しい人物だったりします。
他人の評判や見た目などで人を判断してはいけないと思わされる作品でした。
1人や1つの団体の偏った意見を聞いていると、その人のイメージをねじ曲がって作ってしまうのは現実でもよくあることです。

この作品は人間のきれいな部分や汚い部分を忠実に再現していると思います。
とにかくどんでん返しがすごい作品で、読んでいて本当に飽きないです。
ちょっとグロテスクな描写もありますが、幅広い人に楽しんでもらえる作品だと思います。

プレデター2 / Predator 2
7

ガジェット満載でパワフルな続編

前作の「プレデター」は、ジャングルで宇宙生物プレデターが大暴れする映画でしたが、今作はその手の続編の定石通りにプレデター都会へ、という内容になっています。監督のスティーヴン・ホプキンスはハッタリの効いた展開と派手な視覚描写に長けた監督で、監督の人選と題材が非常にマッチした一作に仕上がりました。
舞台のロサンゼルスは、ジャマイカ系とコロンビア系のマフィアの血みどろの麻薬戦争の真っ最中で、そこに得物を求めて都会へ出てきたプレデターが大暴れする展開を迎えます。ダニー・グローバー扮する、血の気の多過ぎる直情型刑事が癖の強い相棒たちとぐいぐいお話を引っ張る一方、前作のジャングルで大暴れした時点からエイリアンの存在を嗅ぎつけていたFBIの特殊部隊も絡んできて、ハイテク装置を駆使してプレデターと派手な対決を繰り広げたりと、映画を面白くするためなら何でもする、と言わんばかりの各種ガジェットをごった煮にぶち込んだ、飽きる暇のない作品になったと思います。
ブードゥーを信奉するジャマイカ系のマフィアが霊的なスピリットでプレデターを感知したり、FBIの装備する対プレデター用のハイテク装置といったガジェットが、いちいち派手で秀逸です。ジャングルでの特殊部隊とプレデターの対決をストイックに描いた1作目と、作風的にも良い対比になっていると思います。
もう30年近く前の映画なので今となっては古い映画ですが、未だ暇潰しには十分耐える派手さのある一作です。個人的には1作目よりも愛着のある映画です。