palmymj5@palmymj5

palmymj5
palmymj5
@palmymj5
3 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
palmymj5

palmymj5のレビュー・評価・感想

機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081‐水天の涙‐
9

戦争はまだ終わってはいなかった…

PS3のゲームソフトでも楽しんで漫画でも楽しみましたがジオン残党軍側と地球連邦軍側、両方の陣営の視点で描かれた内容で1年戦争が終わってもなおかつ敗戦を認められないジオン公国軍の残党により、連邦軍の基地が襲撃され、しまいにはジオン軍から鹵獲したジオン最新MS「イフリートナハト」が強奪され、それを新たに現れる連邦軍特務部隊「ファントムスイープ隊」が追う。最新MSを盗んだのはジオン残党軍が計画している作戦「水天の涙」を決行しようと目論む残党軍一派「インビジブルナイツ」だった。というストーリーになります。
ネタバレになってしまいますが戦争が終わったとは言え、完全に天狗になって気を緩め過ぎた連邦軍側も完全にバカだなあと思えるぐらい管理も杜撰で抜け目ありありだったのは有事の際の参考にもなりました。
戦争が終わったとは言えどまだ抵抗勢力、残存部隊、パルチザンの脅威が残っているとなるとまだそれだけのことを満足してはいけないなと感じました。そんな話を置いておいてプラモデルでもプレミア商品となっているイフリートナハトですが動きも装備している武器もほとんど日本の和を示す忍者が持っているような物ばかりでジオン残党軍側の主人公エリク・ブランケの武士道が伝わってきました。

パラサイト 半地下の家族 / Parasite (2019 film)
10

誰の立場に立っても共感できる珠玉の一作

話の大まかな内容だけ前情報として聞いていましたが、予想以上に面白い作品でした。
タイトルでも話しているように誰の立場に立っても共感できるという映画。この一言に尽きます。
主人公家族は所謂「底辺」と言える様な家族に対して、パラサイト先となるお家は絵に描いたような「セレブ」。同じ地域に暮らしているとは思えない雲泥の差の家族です。
主人公家族はお金が無いこともあって、生活に余裕がなくも仲良く幸せに暮らしているという印象を受ける家族でした。
セレブ家族の方は仲良く幸せなのはもちろんのこと、裕福なので何でも持っています。
大きな家、高級外車を複数台、何よりご主人も奥様も大変美しくて本当にいい人なのです。嫌味もなくて本当に「恵まれた人」だということが細部で表現されていました。
主人公家族はもしかしたら、このセレブ家族に出会っていなければ今も楽しく仲良く過ごせていたのかもしれません。
しかし、人間は一緒にいる相手と自分をどうしても比べてしまう生き物です。
最初は主人公家族全員もセレブ家族のことを天上人の如く思って自分たちと比べようともしていませんでしたが、徐々に自分たちと彼らの差などを感じ始めている様に思いました。その結果、使用人として彼らから養分を根こそぎ吸い取るには、人間としての最後の「矜持」が邪魔したのだろうなと劇中起こる惨劇のシーンで思いました。いや、人間として生きるのに必死だったために起こった結果と言えるかもしれない。
また、韓国映画らしく救いのないなんとも後味が悪い形で終わるのですが、イヤミス好きの私としてはあの終わり方も良かったです。
日本よりも遅くに資本主義的社会体制が組み込まれたにもかかわらず、今や日本に負けない経済成長を遂げている韓国。その突然の資本主義の波についていけない人が多く、格差が日本の比ではないと聞きます。
超学歴社会なので大学に行って学びたい、でも教育にかけてあげるお金が無くて進学も予備校にも行けない兄妹や、仕事が無いから仕方なく自営業を始めたが失業して今の生活に落ち着いたお父さんは、監督から今の韓国の超格差社会への皮肉だと読み取れました。
そういう背景を考えて、主人公家族の立場で見てみると共感できる点は劇中多分にありました。
対して、セレブ家族の立場で見てみても共感できることがたくさんありました。
恵まれているからといって努力しなければ、あそこまでの資産は形成できないはずです。彼らはセレブになるべくしてなったのです。
恵まれているからこそ恵まれていない人に親切に、恵まれているからこそ差別をせずに使用人にも丁寧に接する。
このセレブ家族の立場で考えれば、主人公家族への接し方はあれ以上のものはないと感じます。
しかしふとしたところで「差別」ではなく彼らは「区別」をします。
でも、これって第三者の目線から見れば区別をすることは当たり前なんですよね。しかし主人公家族には「差別」や「見下し」に感じたと思うと、なんだかやりきれない気持ちになりました。
何回見ても見方が変わる面白い映画です。
是非一度見てほしい一作です。

高台家の人々
10

不思議な能力を持つ男性との恋の物語

この作品はテレパシー能力を持った男性と、妄想癖のあるOLが恋に落ちる物語です。ある日、木絵が出社すると高台家の子息である光正がニューヨークから戻ってきていました。彼は、イケメンでたちまち女性たちの話題となります。実は、光正には人の心が読める不思議な能力があります。ある日、光正と木絵は二人っきりでエレベーターに乗ります。その時に、自分がお姫様で光正に守ってもらう妄想をします。その妄想を読み取った光正は、くすりと笑いながら彼女に好意を持ち、食事に誘います。デートを重ねているうちに木絵が心の中で「好き」と考えると、光正は、「俺も」と言ってきます。そんなやりとりがあったため、木絵は光正が心が読める能力を持っているのではないかと疑い始めます。すっかり仲が良くなり、木絵は光正の家を訪れます。そこには妹の茂子と弟の和正がいるのですが、実はこの二人も心が読めるのです。兄弟たちには木絵に能力を持っていることを話したのか問われます。しかし、この段階ではまだ告白していません。その後、光正は他の女性とレストランに入るところを木絵に目撃され彼女は身を引こうとします。しかし、光正は木絵の家まで行って婚約を申し入れるのです。しかし、光正の母は、二人の結婚に反対します。しかし、光正は、「木絵のことを、唯一心を読みたい相手だ」と言います。一方、父の茂正は二人の結婚を歓迎します。彼の祖父は、若い時に不思議な能力を持つアンと大恋愛の末結婚したということを知っていたため恋愛について寛容だったのです。
光正は、ロンドンへの転勤の話が持ち上がり、それを気に心が読めることを告白し、再度プロポーズします。結婚を反対している光正の母親は、木絵に対して結婚報告パーティーまでに礼儀作法を身につけることを強要されます。しかし、その指導がとても厳しく、木絵は心を閉します。気持ちを読まれないようにするため、頭の中にイメージ映像を描くのです。その後結婚式となりますが、木絵は心で「光正を幸せにできない・苦しい」と伝えて、式場を逃げ出します。木絵は実家に戻ってしまうのです。光正は父から「あきらめるな」というアドバイスを受けます。その後、光正の母の元にアンからの手紙が届きます。そこには、木絵宛ての手紙もありました。母はそれを持って、木絵に間に行くのです。そん手紙には「恐れないで光正を信じて」と記載されています。それを受けて光正がいる空港を目指して走るのですが、途中で倒れてしまいます。光正は、飛行機に乗りイギリスへ行ったのちに、イギリスの祖父の墓参りをします。その時に、木絵の妄想が光正の心に飛び込んできたのです。実は、木絵がすぐそばにきていたことをしり、お互いの心を確かめ会います。

アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~
9

富裕層と貧困層との格差は、死んでも変わらない

この作品は、情報技術の進んだ未来の話です。
自動運転が当たり前の世界で死ぬ前に脳をアップロードする事により、死んだ後でもデジタル内で暮らすことが出来ます。そして生きている人(家族や友人や恋人)とも話せるし会えるし触れることも出来ます。
それらを管理するサポートデスクと言う仕事が存在します。
この作品は、ありえない死に方をした男性とサポートデスクの業務に勤しむ1人の女性との恋の話でもあります。

技術の発展は、いずれ貧冨の格差を無くし、皆が平等である世界になると思っていました。
しかしアップロード後の世界でも格差は存在し続けていました。
レイクビュー(携帯ショップなどの3大メーカーのようなもの)の世界では、富を持つ者は永遠に最高の暮らしを提供されています。広い部屋に豪華な食事、プール、大自然。
しかし富を持たない者は、2Gの階層に置かれ、人としての尊厳すら奪われてしまいます。まるで牢屋のような部屋、テレビもなければ6畳程の小さな部屋で、話せばギガを消費してしまい、サポートデスクも受けられません。
アメリカらしいリアルな描き方だと思いました。

技術は、目まぐるしく日々進歩しています。
私達も日々成長し時代にあった生き方を探さなければすぐに置いてかれてしまいます。