アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~

アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~のレビュー・評価・感想

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アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~
9

富裕層と貧困層との格差は、死んでも変わらない

この作品は、情報技術の進んだ未来の話です。
自動運転が当たり前の世界で死ぬ前に脳をアップロードする事により、死んだ後でもデジタル内で暮らすことが出来ます。そして生きている人(家族や友人や恋人)とも話せるし会えるし触れることも出来ます。
それらを管理するサポートデスクと言う仕事が存在します。
この作品は、ありえない死に方をした男性とサポートデスクの業務に勤しむ1人の女性との恋の話でもあります。

技術の発展は、いずれ貧冨の格差を無くし、皆が平等である世界になると思っていました。
しかしアップロード後の世界でも格差は存在し続けていました。
レイクビュー(携帯ショップなどの3大メーカーのようなもの)の世界では、富を持つ者は永遠に最高の暮らしを提供されています。広い部屋に豪華な食事、プール、大自然。
しかし富を持たない者は、2Gの階層に置かれ、人としての尊厳すら奪われてしまいます。まるで牢屋のような部屋、テレビもなければ6畳程の小さな部屋で、話せばギガを消費してしまい、サポートデスクも受けられません。
アメリカらしいリアルな描き方だと思いました。

技術は、目まぐるしく日々進歩しています。
私達も日々成長し時代にあった生き方を探さなければすぐに置いてかれてしまいます。