otoya2@otoya2

otoya2
otoya2
@otoya2
2 Articles
2 Reviews
0 Contributions
0 Likes
otoya2

otoya2のレビュー・評価・感想

グノーシア / GNOSIA
10

ひとりで何度でも楽しめる人狼ゲーム

会話や推理を中心にした、パーティーゲームとしてお馴染みの人狼ゲーム。複数人で行うことが基本とされている人狼ゲームを1人で遊べるゲームに落とし込んだのが、この『グノーシア』というゲーム。

夜ごと乗員を消してしまう謎の存在「グノーシア」に汚染され、隔離された宇宙船に乗り合わせた主人公は、他の14人の乗員と共に「グノーシア」汚染者を議論で排除していく。ただ、主人公とセツの2人だけは何回も時間のループを繰り返している。
なぜループを繰り返しているのか、そもそもグノーシアとはどういう存在なのかがループを繰り返す中で明かされていくというストーリー。

何度もループするが、グノーシアもそれ以外の役職もランダムであり、議論は毎回展開も結末も様々。プレイヤーの行動にこたえるように他のキャラクターも様々な行動を取るため、ゲームクリアまで何度も繰り返す議論も同じ物は全く無い。
自分のミスによって発言に矛盾が生じ、それを他のキャラクター達に論破され追い詰められていく時の焦燥感は人狼ゲームそのもの。14人のキャラクターも見た目や性格に個性があり、議論外でのイベントも様々で面白い。
行動選択時の時間制限等は無いので、対人での人狼ゲームは得意ではないという人にも是非プレイしてもらいたいゲーム。

天使なんかじゃない / 天ない
10

ただの恋愛マンガじゃない、人生そのもの

これまでの恋愛マンガの中では断トツに心を打たれた。
まずタイトルに惹かれて、最後まで読むと作者がこのタイトルに込めた思いが分かる。
生徒会という誰もが知ってる学生の青春を軸に、家族愛・友情愛・師弟愛・恋愛などヒューマンドラマが詰まっている。
主人公翠の心の描写が秀逸で、本当は誰もが愛されたいし愛したいけど、結局は天使のようには振る舞えないという事がとても伝わってくる。マンガだけど、「実際こういう感情あるよね。」と共感しやすい。
決して幸福で順風満帆ではなかった生徒会長の晃が、翠との出会いで変わっていく様は見所の1つ。二人の恋愛模様もまさにタイトルに繋がる部分で、何が恋愛の幸せなのかを問われている気がする。相手を思うがゆえに離れることも愛情なんだと気付かされる。また、友情にも本当に胸を打たれる。生徒会の一員のマリリンが翠によって周りに心を開いていくところや一人の人を思い続ける様子は、自分のリアルの友達にもあてはまっていて友達にも読むことをすすめた。
高校生のころハマっていたが、これは社会人に是非読んで欲しい!
仕事に行き詰まったり恋愛や家族との在り方に悩んだら、男性にも読んで欲しい。
単行本だけでなく保存版も発売されていて、カバーがきれいでお洒落なのも魅力の一つである。