koucha@koucha

koucha
koucha
@koucha
18 Articles
5 Reviews
0 Contributions
0 Likes
koucha

kouchaのレビュー・評価・感想

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ / Mobile Suit Gundam: Hathaway's Flash
8

メッセージととるかプロパガンダととるかサブリミナルととるかそれっぽいだけととるか

岡田斗司夫などは「今更80年代完結の小説をアニメにする意味があるのか」と言っていたが、それなりの意味があったとすれば都市伝説的にささやかれるこれからの管理社会や新しい…生き方、人とのありかたを細かくて伝わらない表現で示していた部分はあった。
CGが綺麗だというレビューなどもYOUTUBEで散見されたが、サンライズはおそらく当の御大そのものが「CGは演技ができない」という理由で、デジタルツールの積極導入が立ち遅れたと聞いている。結果、殆んど全てのシーンがワイヤーフレームで作られた3Dモデルで、最早そのような「職人」の存在の無用と、金田氏や大張氏の様な人間の感性を発揮した作品でその技術を披露した事にもなり、庵野氏が「特撮を風化する文化として遺産として扱わなければならない」「諦念も近年の活躍に感じられる」と言った、かっての社長岡田斗司夫の言をここでも感じてしまう。
「人の作った作品」として見えるように努力をした、という事がこの作品の「絵面」の面であろう。しかし、そこに加えられた演出の点においては今回どうなのだろうか、と思う。
テロリストの暗躍とその本人の市井での見え方という対比を、極端な(しかも単純な意味での)明暗をもってして表現する事は冒険だったと思う。正直、画面が暗すぎて何が起こっているかわからない程にまで、その暗部というものを表現した事が、少なくとも個人的には特筆すべき点であろうと思う。文字でとらえる事の部分…、難解な設定や難解な台詞や難解な展開や、結果よくわからないけど雰囲気で重大な事が描かれていたような気がする、というのはよくある。しかしここまで「見た目」でその難解さを表現したのは、個人的にあまり見た事がない。既出小説で顛末がわかっているからとか、古い有名ジャンルが故に知らなくてもだいたいの全容はしれている原作なのでとか、岡田斗司夫も言っていた、そのような「新作」として押し出しの弱い部分があったが故に、暗い劇場にてより一層画面が暗くて見せられたものがなんだかわからんという手法が、作り手に作らせ手が許可を与えた要因だったのではあるまいか、とも思う。
そしてそうまでして「今更なもの」をもってして何を伝えるつもりだったのか、といえば。
個々の台詞で言うならば、まず世の中を上手くまわすには「絶対に間違わない独裁者が立てばいい」。しかしそれが可能であるならば「そんな人間が存在する時には人がみんな神様になっている時だよ」と希求する有用が実現したら、その時望んだもの既に無用となっている、という事である。
そして今現在ないからこそやる。人があきらめているから自分がやる。根本的に悪癖を為す者がいるのだからその存在をなくせばいい、という手法はやらない方がいい、というのがギギ・アンダルシアのハサウェイへの説得であり、「それなら教えてくれ。いったいどうすればいいんだ」という目の前の他人の幸せやその成就を目の前で見なければ気のすまない「かなしいテロリスト」がここにいる。
早い話このような未来提言と焦燥による正義行動は意味がない、というメッセージだったような気がする。細かいところで言えば富野由悠季らしいお上は、絶対的に何がなんでもだめ揃いでなければだめみたいな相変わらずの描写も見られたり、そこはその御大を外した状態で造った為にかっての「ガンダム」よりおそろしく「天才富野由悠季」の言葉がわかりやすいという利点もあった。
何故今更やるのか。
とらえ方次第だが、「今更やる事」にその本質があったのだろうように思える。
だからそれをメッセージととるか、プロパガンダととるか、サブリミナルととるか、都市伝説的に所詮二極化でもわかるように下っ端の不満を解消するのは、無能な下っ端でなく有能な「上の人」でしかなく、うまい事いくようにしようとする意志でとりあえず動いている以上、個人が悋気を起こして強引な正義をしなくても待てば良くなるのだからいらん事するなみたいなそれっぽいものを見せられたと思うのか。ハローバイバイの人の決め台詞の「信じるか信じないかはあなた次第です!」となってしまう…。
一言いえば済む話をえらい手間かけたな…とは思うが。正直新しいおもちゃが増えるのは「男の子」としては非常に嬉しい話。「ガンダムだからガンダムだろ!」とばかりにクシィーガンダムがガンダム顔になおされてしまう事を憂いていた身としては、「悪役ガンダムが主人公機だから」という命題が許可されたとしても『機動戦士ゼータガンダム』で早々に頓挫した。ガンダムだからって常にガンダムの姿にしなけれなならない訳ではない、が事情とはいえ表現された事は嬉しかった…。
所詮エンタメとしての利点とおもちゃで遊びたい僕らはなにがなんでも評価して守らなければならない、という点は否めないし、否定したくないし、価値はある。
そんな一側面は普遍的価値としてこの作品群にはまとわりつく。それが付加価値である強味である作品なんだが…。

異世界居酒屋「げん」
9

居酒屋に行きたくなる!

平凡な居酒屋がひょんなことから異世界に繋がってしまい、異世界の住人に料理を振舞うお話です。ただおいしい料理を食べるのではなく、登場人物ひとりひとりにドラマがあり、訪れた人は必ずおいしいもので幸せになるホッとする漫画です。私たちがあたりまえに飲んでいるビールや肉じゃがなどの料理を、ファイナルファンタジーに出てきそうなキャラクターたちが感動して食べるシーンがとても魅力的です。ひとつひとつの料理のおいしいところを細やかに描いており、なんとなく食べていた料理により関心が向きます。また、様々なことで悩んでいた登場人物が幸せそうに料理をほおばる笑顔が見ていて優しい気持ちになります。「げん」で働く人たちが本当に優しくお客さんのためを思って料理をしているのを感じます。読んだ後はお腹がすきますし居酒屋に行って馴染みのある料理をビールとともにつまみたくなるので、空腹時に読むのは辞めたほうがいいと思います。もともと、「居酒屋のぶ」というライトノベルが原作で、同じ世界にある違う居酒屋を描いています。こちらはアニメ化もしています。アニメが好きな方はぜひ読んでほしい作品ですし、アニメとは違い1コマずつじっくり読めるのもいいところだと思います。

パラサイト 半地下の家族 / Parasite (2019 film)
9

面白すぎました!

アジアで初めてアカデミー賞作品賞を受賞したと聞き、ワクワクしながら映画館に行って観ました!新型コロナウイルス感染症も流行っていたので、そこまで人は多くないと踏んでいたところ、ほぼ満員で驚きました。笑
内容としては、韓国を舞台にしたコメディで、鑑賞中はほとんど笑っていました。貧しさの中で生まれた知恵を巧みに使って生き抜こうとしていく一つの家族が、たくましくもあり、面白かったです。また、少し天然っぽい役柄の女優さんが、とにかくスタイルも良く美しく、裕福で何もかも持って生まれた感じでしたが、最終的にとても可哀想な結末になってしまい気の毒でした。主人公は貧しいながらも知恵があり、とても優秀な青年でした。ですが、友人からの厚い信頼をよそに、やはり可愛い女の子を目の前にすると、自分本位になってしまっていて、それがとても人間らしいと感じました。最後の方は、殺傷の表現が生々しくて、時折目をつぶってしまうことがありました。友人は耐えきれずに退席してしまうほどでした。そしてとにかく素晴らしいと感じたのはクライマックスです。色々と取り返しのつかないことをしてしまった後、一体どんな結末になるのかと思ったら、予想外でした。そういう意味でもパラサイトになるのかと脱帽する結末でした。

コンスタンティン / Constantine
7

中二病映画の決定版『コンスタンティン』

2005年に公開されたアメリカ合衆国のファンタジー・アクション映画。
フランシス・ローレンスが監督を務め、悪魔祓いを生業とする探偵ジョン・コンスタンティンをキアヌ・リーブスが演じました。
本作は宗教色が強く、キリスト教にまつわる内容が取り入れられた独特な設定や世界観が注目を集め、映画ファンからはカルト的人気を誇る作品です。

『コンスタンティン』の魅力は、独特な設定と世界観から生まれる中二病的なかっこよさにあります。
主人公のコンスタンティンは天国と地獄から人間界に侵入してきた「ハーフブリード」と呼ばれる人間に悪さを働く悪霊を退治しています。
黒いスーツを纏い、煙草を咥えながら、十字架を模した聖なるショットガンを扱い悪霊たちをなぎ倒すコンスタンティンの姿に、誰しもが中二心をくすぐられ「かっこいい!」と思ってしまうほど魅力的です。

また、劇中に登場する天界の「ハーフブリード」ガブリエルをティルダ・スウィントンが演じ、その神秘的で圧倒的な存在感や、CGを用いて「地獄」の光景を鮮明に映し出した見事な演出など徹底した世界観への追及は、観た人を「コンスタンティン」の世界に引きずり込むこと間違いなしです。

しかし、宗教に基づいた世界観や用語については一切説明が入らないので、ある程度の知識は必要ですが、雰囲気だけでも十分に楽しめる映画となっています。

BOYS AND MEN / ボーイズ・アンド・メン / ボイメン
10

全国を舞台に活躍する名古屋発エンターテイメント集団

名古屋から全国へを合言葉に、東海地区出身・在住の9人で構成された、ご当地男性グループである。体力自慢、イケメン、秀才などメンバーが個性豊かで、いつも全力の一体感のある歌やダンスで、多くの人を魅了している。学ラン衣装がトレードマークで、楽曲によって学ランのデザインを変えたりと、ファッションにも注目だ。歌やダンスのライブだけでなく、ミュージカルや舞台、イリュージョン、観客を入れての番組公開収録など、多方面で活躍をしている。また、全国で握手会を開催したり、オンラインでのツーショット撮影会なども開催しており、直接会話ができ会いに行ける近い存在と感じられることも魅力の1つである。それだけでなく、第58回日本レコード大賞新人賞受賞、2017年日本武道館でのワンマンライブ、2019年ナゴヤドームでのワンマンライブ、つんく♂やヒャダインからの楽曲提供されるなど、実力も伴っているのだ。芸能人にも注目されており、おかずクラブの2人はBOYS AND MENのライブに何度も足を運ぶほどファンであると公言している。自身を町おこしお兄さんとアピールし、東海地区のテレビ、ラジオはもちろん、全国ネットの番組やドラマにも出演し、見ない日はないほど人気グループである。