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hugsy9608f8のレビュー・評価・感想

殺人に関する短いフィルム
8

個人による気ままな殺人と国家による恣意的な死刑執行の不条理さを描いた『殺人に関する短いフィルム』

『殺人に関する短いフィルム』は1988年公開の劇映画で、監督はクシシュトフ・キエシロフスキー。出演はミロスワフ・バカ、クシシュトフ・グロビシュ、ヤン・テサシです。脚本はクシシュトフ・キエシロフスキーとクシシュトフ・ピエシェヴィッチ。映画はポーランドのテレビシリーズ『デカローグ』からスピンアウトした企画です。ワルシャワが舞台で、映画の中では、個人による意味のない暴力的な殺人と国家による冷酷で計算された死刑執行が比較されます。この作品は1988年のカンヌ映画祭で審査員賞を受賞しました。
ウラジマール・レコウスキ(ヤン・テサシ)はワルシャワの中年のタクシー運転手で、自分の仕事と仕事柄の自由さ加減を楽しんでいました。彼は利ざやを稼ぐために他人への配慮を無視することが多く、またこの体重超過でがさつな男は若い女性を眺め回すことが好きでした。ヤツェック・ラザル(ミロスワフ・バカ)は21歳のさすらい者で最近田舎からワルシャワに出てきて目的もなく市街を彷徨っています。レコウスキは他人に迷惑をかけてほくそ笑むという意地の悪い性格でもありました。例えば、橋の上から下を走る車に向かって大きな石を落として事故を起こさせたり、老女が鳩に餌を与えているときに鳩を驚かせて追い払ってみたりします

鋼の錬金術師 / ハガレン / Fullmetal Alchemist
9

体を取り戻す旅に出た錬金術師の兄弟

兄のエドワード・エルリック(以下エド)と弟のアルフォンス・エルリック(以下アル)が禁忌に手を出して、なくなった体を取り戻すために色々な人と出会い、奮闘する話です。私の思う見所は物語最大のテーマ「命」を考えさせられる部分だと思います。エドとアルは、幼い時に亡くなった母に会いたい一心で、錬金術の文献を使った人体錬成をしました。結果は失敗しましたが、それだけでなくエドの片腕たと片足、アルの全身を錬金術に持っていかれます。錬金術の基本は等価交換だったからです。そこから、体を取り戻すのに必要な「賢者の石」を探していると、「賢者の石」は人の命が濃縮されたものだと知ってしまいます。しかも、「賢者の石」の基は罪なき人々で、それを利用して不老不死を得ようとしている一味が国のトップと知ってしまいます。エルリック兄弟は、その思惑を壊すために奮闘する中で命と向き合い、体を戻すために「賢者の石」を使うか葛藤する。そんな部分を一緒に考えながら読んでいくと楽しめる作品です。個人的には、エドの身長に対する思い入れと人間関係の不器用さも見てて面白いと思います。エドは気が短く、身長について言及されると「誰がミジンコマメツブ野郎だ!」と殴ってしまう人です。エドの義足手(オートメイル)の技師ウィンリィに「俺の人生半分やるから、お前の人生半分寄越せ!」と言う場面も好きです。