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fashionheuerのレビュー・評価・感想

さんかく窓の外側は夜
9

怖くて不思議でやめられない

主人公の三角康介(さんかく、ではなく、みすみと読む)は、死んだ人が見えてしまうという能力を持っています。見たくないのに見える。その能力がわずらわしくて、目が悪いのに普段は眼鏡をかけないようにしているほど、三角は霊を恐れてもいます。そんな三角が、ちょっと風変わりな霊能者の冷川理人(ひやかわ)に出会い、その仕事を手伝うことになります。

冷川の仕事は除霊などの霊にかかわる仕事で、「霊が見える三角がいると役立つから…」というのが手伝うことになった理由なのですが、三角の存在は人間関係の付き合いに必要な常識がやや欠けている冷川に大きな影響を与えます。
また冷川との交友によって、三角は自分の出自や父親についての真実も知ることになります。

作中には殺人課の刑事や霊能力がある女子高生も登場し、最終的にはチームのようになっていきます。この仲間どうしのやりとりも、この作品の魅力です。
冷川や三角の過去など、少し暗く重い部分もありますが、物語の展開はギャグ交じりで面白みもあるので暗いばかりではありません。
それから、なんといっても怖いです。夜、1人で読んでいると特に。怖いのが苦手な人でなければきっと、読み始めたら全巻読むまで止められないと思います。

NICO Touches the Walls
10

すべての頑張る人におすすめできるバンド!NICO Touches the Walls

「NICO Touches the Walls」(以下NICO)は2004年に結成したロックバンドで、2019年にすでに活動を終了しています。
メンバーはギター&ボーカルの光村龍哉(みつむらたつや)、ギターの古村大介(ふるむらだいすけ)、ベースの坂倉心吾(さかくらしんご)、ドラムの対馬祥太郎(つしましょうたろう)の4人です。
CMやアニメ、ドラマとのタイアップも多く、バンド名は知らなくても「曲は聞いたことがある」という人も多いかもしれません。

曲調は実に様々ですが多くの曲に爽快感、疾走感があり、聞いているとテンションが上がってきます。そのため、学生が「文化祭やオープンキャンパスでコピーバンドをやった」という声もよく聞きます。
実はNICOは2010年に初の日本武道館での公演を行っているのですが、チケットを完売させることができなかったという過去があります。しかしその後も活動を続け、2014年に行われた2度目の日本武道館公演では見事に満員御礼を果たしたのです。
そのときのライブで光村さんが言っていたのは、「人生はずっとリベンジだ」ということです。その思いが曲にも表れていて、大観衆の心が揺さぶられました。
このレビューで興味を持っていただいた方はぜひ一度、NICOの曲を聞いてみてください!

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
10

漫画、アニメ共に最高です!

私はアニメからこの作品を知りましたが、控えめに言って最高でした。世界観、作画、サウンドトラック全て好みでした。特にルツとチセが契約を交わすまでのやり取りが何度見ても感動できます。詠唱ものや魔法系のアニメや漫画が好きな方はこのシーンとても好きだと思います。また、サウンドトラックもそうですが、効果音の入れ方もとても素敵です。異国っぽい音楽、SEがこの作品へのめり込ませてくれます。音楽で印象に残っているシーンといったらリンデルさんの歌の場面です!!ドラゴンの国を守っているリンデルの魔法は歌でお花が辺り一面綺麗に咲き、妖精達が踊るシーンはとても印象的です。漫画も最新刊まで購入し読んでいますが、ずっと飽きの来ない作品です。ネヴィンとお話をするシーンはアニメにもありますが、このシーンは漫画で読んだ方が感情移入ができて好きです。ネガティブなチセを励まし、導いてくれ、死後もチセの杖となってくれるネヴィン…序盤では圧倒的に好きな登場人物です。漫画ではアニメより先の話に続いていますが、アニメの2期をやらないかとずっと期待しています。また、魔法使いの嫁は舞台もやっていて、舞台本編は見れませんが、YouTubeでゲネプロが見れます。是非見ていただきたい作品です!!

共喰い
8

辛いけど見応えはある。

なんだかとても暗い話でした。出てくる人、出てくる人、ちょっと「ん?」と思える性格です。
円は暴力男で女を人と思ってないし、千種の母である仁子も子どもを置いてきた理由が円の子だからとか、そりゃあ千種も歪むわと思いました。
この血のせいで、どうしようもないんだと思いながら育ったなんてかわいそうです。
千種はすごく悩んでて、でもどこかで暴力に憧れもあって、なんか不安定で、見ていて辛くなりました。
母に捨てられるなんて、一番辛いと思います。
でも、あの男の子どもならいらないとか、現実にあることだろうなとも思います。
時代が昔なこともあって、雰囲気のある映画でした。
また、千種役の菅田将暉さんがよかったです。
まだ、若い頃なので、演技が今よりも下手なところもあるのですが、10代の役とは思えない色気があり、雰囲気のある役者さんです。
こりゃあ、人気俳優になっていくよなと思いました。
暴力父役の光石研さんもやっぱりうまいし、役者がいい作品でした。
女に暴力を振るう場面もあり、ちょっと見ていて嫌な気分になる作品ですが、見応えのある作品でした。原作も読んでみたいです。

amazarashi / アマザラシ
9

悲しい雨に晒されても

私がおすすめしたいアーティストはamazarashi、そしてその中心メンバーとして作詞・作曲を手掛ける秋田ひろむさんです。「雨ざらし」のローマ字表記ではありますが、「自分たちは悲しみの雨に打たれている、それでも」という意味が込められているそうです。
秋田さんは顔出しをせず、MVなどでは帽子を目深に被ることが多いです。ライブ映像でも秋田さんの周りにはスクリーンが張られ、そこに映像や文字が映し出されるという演出がなされています。このため、amazarashiはほとんどテレビに出演することもありません。
しかし、プロモーション活動を全く行わないわけではなく、公式Youtubeチャンネルには多くの公式MVが投稿されています。アニメ「東京喰種(トーキョーグール)」のエンディングテーマとなった「季節は次々死んでいく」では歌詞の形に切った生肉を登場キャラクターに似た女性が食べ続けるという演出、「乱歩奇譚」のオープニングテーマ「スピードと摩擦」では歌詞の文字が羅列されたトイレの個室で制服を着たダンサーが荒れ狂うように踊るという、圧倒的な世界観が広がっています。
特におすすめなのは「リビングデッド(検閲済み)」と「リビングデッド(検閲解除済み)」という二種類の公式MV。同名の曲に施された仕掛けを紐解いて、是非作品世界に浸ってみてください。

NBA 2K20
10

やっぱり2K

私は今まで、本シリーズのストーリーは特に好きではありませんでした。
しかし今作のストーリーは非常によくできており、声の演技から展開まで、物語が進むにつれてより熱くなっていくことができました。それ以外のほぼ全ての点においても前作からの改善・進化が見られ、近年におけるバスケゲームの中でも最も素晴らしいものになっています。
さらに新しく更新されたアニメーションとモーションシステムのおかげで、従来の作品よりも選手の動きが滑らかになっています。プレイヤーの足の動きも速くなり、コート上のゲームは、これまでにないほどリアルに見えました。
今作にはWNBAチームが追加されるなどの新要素はあったものの、ゲームプレイの面で特に目立った新コンテンツはありませんでした。
しかし全ての点において調整が入っており、特にディフェンスシステムに関しては、過去作のイライラする行動の数々が修正され、動きもよりリアルになっています。現時点におけるスポーツシミュレーションの究極の状態であると言えます。
全てのムービーをスキップすると、ストーリーの長さは4,5時間程度です。しかし内容はシリーズで最高のものとなっており、より映画的になった体験を提供しています。他にも多くの改善がほどこされ、より現実のバスケに近いものになっています。
今までNBA2Kをやった事が無い方でもやった事がある方でも満足いく内容だと思います。

アポロ13
10

タイトルなし

アメリカのアポロ計画は、ソ連に対抗して始められた。空前絶後の宇宙計画。アポロ11号は、月面着陸を成功させた。こうして米ソの宇宙開発の戦いは、アメリカの勝利で終わったのだ。正直、12号、13号は世間の関心もほとんどなく、盛り上がりに欠けるものであった。不吉な数字『13』のついた『アポロ13号』は、注目されぬまま、テレビ中継もなく、打ち上げられたのだ。しかし、この時。これがアメリカ宇宙史に残る、奇跡的な救出劇が繰り広げられるとは、誰も夢にも思わなかっただろう。打ち上げから数日後。緊急連絡が入る。「事故が起きた、操縦不能だ」と。ジム・ラベルと他3人のクルーたちの、命を懸けたサバイバルが始まる。飛行管制センターでは、ジーン・クランツを中心としたメンバーが、知恵を絞って事に当たる。まさに映画を観るような、サバイバルドラマ。しかし、これは現実に起きたこと。この映画は、事実をそのまま描いている。

メイドインアビス / Made in Abyss
10

可愛らしい絵に騙されて下さい!!

コミックが原作で、アニメ化もされている作品です。可愛らしい絵柄で、「あー、この可愛らしい子達が冒険する話なんだろうな」初見の人はきっとそう思うでしょう。はいその通りです。しかし、覚悟して下さいね。表紙に描いてある可愛い子、12歳なんです。子供なんですよ。子供が危険で恐ろしい地へと冒険に出るのです。主人公のリコが目指す先は『アビス』。アビスとは、美しい風景と未知の『遺物』と呼ばれる宝と、凶暴な原生生物と呪いが存在する恐ろしい地です。直径1000メートル、深さ不明の縦穴で、七層で形成されており、界層毎に『呪い』が存在します。降りるのには問題は無いのですが、そこから上へと上昇する時に、体に負荷が掛かります。その『上昇負荷』を、『アビスの呪い』と呼ぶのです。
深界一界層の負荷は、軽い眩暈と吐き気。
深界二界層の負荷は、吐き気、頭痛、末端の痺れ。
深界三界層の負荷は、平衡感覚の異常、幻覚、幻聴。
深界四界層の負荷は、全身の激痛と穴という穴からの流血。
深界五界層の負荷は、全身の感覚の喪失とそれに伴う意識混濁と自傷行為。
深界六界層の負荷、ここからはシャレにならない負荷になります。その負荷は、人間性の喪失、もしくは死。
深界七界層の負荷は、確実な死。
そんな場所へリコと、リコが深界一界層で拾った人間そっくりなロボットのレグは恐れず挑みます。リコは非力ではありますが、遺物の知識が豊富である事と、料理上手という特技があります。レグはロボット故、上昇負荷を受けることがありません。加えて強靭な体と、ワイヤーで長く伸びる腕、素早い動きによる戦闘技術、『火葬砲』という掌から発せられる強力な熱線(しかし、使用後は数分後に2時間ほど昏倒するので使用するには注意が必要)で原生生物との戦闘では頼もしい存在です。後に仲間になるウサギのような姿のナナチという獣人は、アビスの知識が豊富な上医術にも詳しく、外科手術の技術もあります。彼女達の前には様々な困難が立ちはだかります。目を覆いたくなるような怪我を沢山します。見るに堪えない経験も沢山します。沢山失い、それでも、リコ達はアビスの底へと挑むのです。