怖くて不思議でやめられない
主人公の三角康介(さんかく、ではなく、みすみと読む)は、死んだ人が見えてしまうという能力を持っています。見たくないのに見える。その能力がわずらわしくて、目が悪いのに普段は眼鏡をかけないようにしているほど、三角は霊を恐れてもいます。そんな三角が、ちょっと風変わりな霊能者の冷川理人(ひやかわ)に出会い、その仕事を手伝うことになります。
冷川の仕事は除霊などの霊にかかわる仕事で、「霊が見える三角がいると役立つから…」というのが手伝うことになった理由なのですが、三角の存在は人間関係の付き合いに必要な常識がやや欠けている冷川に大きな影響を与えます。
また冷川との交友によって、三角は自分の出自や父親についての真実も知ることになります。
作中には殺人課の刑事や霊能力がある女子高生も登場し、最終的にはチームのようになっていきます。この仲間どうしのやりとりも、この作品の魅力です。
冷川や三角の過去など、少し暗く重い部分もありますが、物語の展開はギャグ交じりで面白みもあるので暗いばかりではありません。
それから、なんといっても怖いです。夜、1人で読んでいると特に。怖いのが苦手な人でなければきっと、読み始めたら全巻読むまで止められないと思います。