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bbman4のレビュー・評価・感想

タイタニック / Titanic
9

普遍の愛とはなにかを考えさせられる作品

映画「タイタニック」は、ジェームズ・キャメロン監督がメガホンをとった、1997年公開のアメリカ映画です。
1912年に豪華客船タイタニック号とともに沈没したとされる幻のダイヤモンドを探すため、調査団が深海で偶然発見した絵画をきっかけに物語は動き出します。
モデルとなりその絵画に描かれていた女性が名乗りをあげ、84年もの時を経て、重い口を開け語り始めます。その女性はタイタニック号の沈没に遭遇しながらも奇跡的に助かったケイト・ウィンスレット演じる、ローズのいう名の当時上流階級の令嬢でした。
一方、レオナルド・ディカプリオが演じる貧乏な画家志望の青年ジャックもまた、タイタニック号に乗り合わせ、二人は身分の違いに翻弄されながらも、ごくわずかな数日の間にまさに燃えるような恋を育んでいきます。
運命的なものを感じ、お互いをかけがえのない存在に想う二人でしたが、実はローズには家同士の政略的な思惑のもと婚約した相手が存在していました。
そういった中でも、周囲の目を盗みながら二人は逢瀬を重ねます。
船の先端で身体を重ねるシーンはあまりにも有名ですね。
物語も終盤にかかり、タイタニックが沈むシーンでは、ローズの婚約者は我先に助かろうとし、身分の低いものは見捨てるという、ある意味人間の本質という部分が露呈します。
そんな汚い人間模様が見え隠れする中、純粋な愛、自己犠牲とは何かを考えさせられる作品です。

SWEET三国志
7

三国志入門にオススメ!SWEET三国志

「SWEET三国志」は、片山まさゆきによる三国志を題材とした漫画です。全44話、全5巻。
三国志演義を題材としたギャグマンガであり、黄巾の乱(184年)から諸葛亮の死(234年)まで描かれています。
登場人物は面白おかしくアレンジされています。例えば張飛がサングラスをかけてパンツ一丁だったり、何進が肉屋だったエピソードから日本ハムのキャップをかぶっていたり、呂布がフランケンシュタインの怪物みたいに頭にねじが刺さっていたり、徐晃が「徐行」の標識を持って戦ったり、陸遜が1971年生まれだったりと、とにかく変です。
その中でも最も変なのは魯粛でしょう。彼は半魚人みたいな見た目をしています。
ですがこの漫画にはいくつか難点もあります。
連載されていたのが1992年から1995年であり、平成以降に生まれた人にはわかりにくい時事ネタや単語(スチュワーデスなど)が頻出します。まあ、これは仕方のないことだと思いますが。
あと、この漫画は三国志演義のストーリーを忠実になぞっているのですが、赤壁の戦いの後(35話以降)は展開が急に早くなってしまう(孫権が魯粛の遺影を見て「いつの間に死んだ」と嘆くシーンがあります)のは残念なところです。
ですがギャグがてんこ盛りで、巻数も多くないのでこれから三国志に関する作品を読んでみたい!という人にはお勧めです。

輪るピングドラム / ピンドラ / Penguindrum
9

愛と運命を描いた感動作

数多の人気作品を手掛けた幾原邦彦が家族をテーマに制作したオリジナルアニメ作品です。
キャラクターデザインは漫画家として知られる星野リリィ。
小説版もあります。
主人公は余命わずかの妹陽毬。
そしてその兄の冠葉と晶馬。
陽毬は一話から死んでしまうものの不思議なペンギン帽子に宿る謎の人物プリンセス・オブ・クリスタルの力により延命されますが、二人の兄はその代償にピングドラムを要求されます。
大切な妹のために何か分からないまま懸命にピングドラムを探す日々が始まります。
作中では最後までピングドラムが何だったのかは明言されません。
リアルとフィクションの狭間のような世界観の中で見ているものもまたピングドラムを探し愛とは家族とは何なのかを考えます。
繰り返されるきっと何者にもなれないお前たちに告げるという言葉が刺さる人も多いのではないでしょうか。
地下鉄サリン事件を題材にした描写がいくつも散りばめられており、不気味さと閉鎖的な雰囲気にアニメの枠を超えた大きなメッセージ性を感じます。
また、宮沢賢治の銀河鉄道の夜をモチーフとしています。
様々な家族の形が描かれており、懸命に守る姿は感動します。
愛と運命を巡る物語をぜひ見てください。