Kaena@Kaena

Kaena
Kaena
@Kaena
21 Articles
5 Reviews
0 Contributions
0 Likes
Kaena

Kaenaのレビュー・評価・感想

タクシードライバー
8

ニューヨークの闇を疾駆する戦場帰りの海兵隊員の荒廃した心理を描く『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は、マーチン・スコセッシが監督した1976年の心理スリラー映画です。脚本はポール・シュレーダー。出演はロバート・デニーロ、ジョディー・フォスター、シビル・シェパード、ハーベイ・カイテル、ピーター・ボイル、レオナード・ハリス、アルバート・ブルックス。ベトナム戦争後に道徳的に破綻したニューヨーク市を舞台にして、復員兵でタクシー運転手のトラビス・ビックルの目を通して、都市の退廃した風景と心理状態を描いた作品です。
本作は映画公開とともに興行的に成功を収め、アカデミー賞の主演男優賞(デニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)にノミネートされました。『タクシードライバー』は1976年のカンヌ映画祭でパルムドール賞を獲得しました。映画は公開時から暴力の描写と12歳のジョディ・フォスターが少女娼婦としてキャスティングされているために論争を巻き起こしました。
トラビス・ビックルはベトナム戦争を名誉除隊した26歳の元・海兵隊員でニューヨークでひっそりと暮らしていました。トラビスは不眠症のためにタクシー運転手の夜勤仕事を生業としています。しばしば42番街の劇場でさまざまな乗客をピックアップしながら、「自分が感じていると同じくらい健康だ」というようなアフォリズムを日記に記していました。

俺たちステップブラザース / Step Brothers
7

はちゃめちゃな兄弟。

なんだかすごく無茶苦茶な話だし、実際、こんな長いこと、社会に出ていない中年息子らが成功するのなんて難しいんじゃと思うけど、とても面白い話でした。親同士の再婚で、兄弟になった中年男性2人の友情の話です。どっちの実家住みで出ていく気などなく、一緒に住むことになったんだけど、新しい親に反抗したり、兄弟同士で喧嘩したり、まるで子どものよう…。それも中年同士だから、喧嘩も大きなものになるし、器物破損もひどい…。それに何もしてないなんてもう許されるはずもなく、就活をしなきゃいけなくて…といろいろ問題が山積みでした。二人は仲良くはなるんだけど、二人で協力してもそれはそれで面倒なことになっていて、とにかくはちゃめちゃでおもしろいです。あと、しっかりした弟が出てくるのですが、そいつが一番ヤバかったり…。そのヤバさに親は気が付いてないのかなとびっくりします。私がもしあの弟家族の一員だったら、気がおかしくなっちゃいますね、絶対。奥さんもちょっと変になってたし…。とにかくはちゃめちゃでブラックなコメディでおもしろかったです。主演は、ウィル・フェレルとジョン・C・ライリーですから、それだけでおもしろいこと確定ってかんじですよね。そして、本当におもしろいです。

BANANA FISH / バナナフィッシュ
10

美少年のストリートギャングボス、アッシュと、19歳の日本人エイジの魂の深すぎる絆

ストリートギャングのボスであアッシュには、ベトナム戦争の帰還兵で廃人となってしまった最愛の兄がいた。彼は「BANANA FISH」と謎の言葉を告げ、その言葉に重要性を感じたアッシュは、兄を直すために手がかりを探します。実はアッシュには子供のころ売春を強いられていたという壮絶な過去を持っており、大人や金、権力に嫌悪を覚えています。
そのアッシュにコルシカ財団の長、ゴルツィネが自分の後継者として、異常なまでの愛と執着をアッシュに抱き続けます。アッシュの類い稀な美貌とIQ200の頭脳に魅了されてしまっているのです。手に入らない野生の獣を追うために、執拗にゴルツィネはアッシュを追い詰めていきます。コルシカ財団の繁栄とアッシュを手に入れるために、彼は中国の李家と手を結び、チャイニーズや黒人のハレムのギャングなど、ニューヨーク中のキッズギャングがマフィア相手に戦うことになります。また李一族も複雑な諸事情を抱えており、美しい末弟が一番恐ろしい事を企み実行するのです。
さて、エイジは写真家の助手としてアメリカに来るのですが、年齢よりも童顔でとても純真無垢な青年です。高校時代は棒高跳びの選手として活躍をしていました。ストリートギャングの取材をすることで、紹介されたたのがアッシュとの初対面となります。そこでアッシュの才能を妬むゴルツィネ配下にいるオーサーがダウンタウンの覇権をかけて奇襲攻撃をかけ、その場にいたエイジが巻き込まれることになります。
何とか助けを呼ぶため、配管を棒高跳びの棒として塀を飛び越えていくエイジ。エイジの通報を受けてアッシュは助けられるのですが、犠牲も出てしまいます。アッシュが「何の見返りも求められなかったのは初めてだ」という様な言葉が印象的です。それまで彼は幼い頃から無条件に愛されたことがなかったのですから。愛してくれたのは兄、ただ1人だったのです。そこからアッシュとエイジの交流は深まっていきます。自分をボスでもなく性的対象でもなく、畏怖もなにもなく普通に接してくれるのはエイジだけでした。困難に陥れば陥るほど、いつしかお互いの存在がかけがえのないものへと変わっていきます。
ところでBANANA FISHとはサリンジャーの小説に出てくる幻魚を元にしているのですが、そのサリンジャーの世界観が作品の至る処に見え隠れしてます。汚い社会への苛立ち、孤独、思春期の葛藤、人の温もりを求める心、等々がそうです。アニメ、漫画のBANANA FISHは薬物の名称です。この上もなく危険な。
いろんな弊害や利害などが複雑に絡みあって説明するのが難しい作品です。ですがアッシュのエイジへの想いには胸が打たれることでしょう。ラストは敢えて書きませんが、これしか方法がなかったのかな?と涙が溢れてしまいます。
アニメは映像がとても綺麗です。声優さんも素敵です。

四月は君の嘘 / 君嘘 / Your Lie in April
10

涙なしには見れない音楽系アニメ

四月は君の嘘は新川直司作品の音楽アニメになります。
主人公・有馬公生はロボットのような正確な演奏でコンクールを総なめした元天才ピアニスト。
母の死により、音が聞こえなくなってしまいコンクールには出なくなってしまった。

そんな主人公・有馬公生が出会ったの同級生のヴァイオリニスト・宮園かをり。
彼女の強烈で個性的な演奏とキャラクター性により少しずつ主人公・有馬公生はピアニストとして音を取り戻していきます。
主人公・有馬公生を取り巻くキャラクターである幼馴染・澤部椿、親友・渡亮太、ライバル相座武士や井川絵見の後押しにより少しずつ音楽の道へ戻っていくストーリーは見ていて気持ちの良いものでした。
そんな中で、訪れるヒロイン・宮園かをりを蝕む病。
だんだんとヒロイン・宮園かをりと仲良くなっていた主人公・有馬公生が取っていく行動は必見です。
ヒロイン・宮園かをりの生きようとする姿は涙なしに見ることはできません。
タイトルにもある通りが「嘘」が色々な部分で生きてくるので、ストーリー後半は感動する部分も多いです。

原作のコミックスでは音がないため、感動は薄れてしまうのですがアニメ四月は君の嘘は音と動きがあるため非常に躍動感ある作品へと進化します。
声優さんの演技も素晴らしく原作よりもアニメで見ることをオススメしたい作品です。
絵も綺麗で良く動きます。

物語のラストにはとんでも展開もあり、ぜひ最後まで見て欲しい作品。
音楽好き、男性女性を問わず楽しむことができるのでアニメ好きな方には自信を持ってオススメできます。

はたらく細胞 / Cells at Work!
7

体の中がどうなっているのかわかる

体内の細胞の働き、また体内に入り込んだウイルスや菌が体にどのような害をもたらすのかをわかりやすく知ることができる作品です。もともと漫画だったものがアニメになり放送され、私はアニメでこの作品を知りました。
細胞や菌たちが擬人化され、それぞれの細胞の仕事や菌が侵入した際にどのようにどの部分に害を与えるのかというのが、幼稚園児でも知ることができるのではないかと思わせるぐらいのわかりやすさです。主なキャラクターとしては、頑張り屋さんで元気な女の子の「赤血球」、菌の退治屋であるクールな男性「白血球」、とてもかわいい幼稚園ぐらいの女の子「血小板」などで、この他にも多くの細胞たちが毎日休むことなく体の中で働いてくれています。理科の勉強っぽくてあまり面白くないのではと思うかもしれませんが、ギャグシーンがほとんどで小難しいシーンや体のグロテスクなシーンは一切出てきません。また細胞や菌が登場するとナレーションが入り、説明文が表示されるので更に物語や体内のことについて理解が深まります。とても身近な風邪やインフルエンザ、花粉症のことなど物語の中で体内ではどのような働きがされているのかが描かれています。気になった方は是非見ていただければと思います。