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BHOPE7のレビュー・評価・感想

挫・人間
8

ありそうでなかった挫・人間というバンド

「あーなんで俺は闘う美少女じゃないんだろう」「ひきこもりのぼくだから 友達もいませんよ」
初めて『挫・人間』の音楽を聴いた人はまず、その卑屈精神満載の歌詞にびっくりすることだろう。
散りばめられたインターネット用語やオタク要素のある言葉たちがさらに卑屈っぽさを際立たせているのもポイントだ。
もはや下川リヲ(Vo.&Gt.)の私怨が詰まっているともいえる歌詞に全共感する人は多くはないかもしれない。
しかし心のどこかで「なんかわかるかも…」「これってあのときの自分じゃん!」となっていることに気づくはず。
それはきっと、私たちの誰もが抱えている窮屈さや「認められたい」という欲求を彼らがすくいあげてくれているからだ。
そんな歌詞とは真逆にも思える頭を振りたくなるようなリズム、癖になるメロディー。
ライブに行けば恥ずかしがりやの人でも思わず踊りだしてしまうだろう。
クラスで目立たなかったあの人が文化祭ライブでみんなを引き込んでいる。
まさにこのシーンを体現しているのが『挫・人間』なのだ。
「いやいや…そんな漫画じゃあるまいし…(笑)」と思ったなら一度聴いてほしい。
再生ボタンを押した瞬間、『挫・人間』に脳内ジャックされてしまうこと間違いなし!

コンフィデンスマンJP -英雄編-
8

コンフィデンスマンJP 英雄編

コンフィデンスマンJPシリーズの第3作目。
天才詐欺師3代目ツチノコが亡くなり、その弟子である、ダー子、ぼくちゃん、リチャードが、マルタ島を舞台に、4代目ツチノコの称号をかけて真剣勝負に挑むという内容。これまで明かされていなかった、ダー子達のルーツも絡めた展開だった。
コンフィデンスマンシリーズの作品は、毎回用心深く観ていても、結局観ている方が騙されていて、その事に最後の最後に気付かされる。今回もすっかり騙されてしまった。
展開が読めないので、どこからが嘘なのか見ていてわくわくするし、最後には、ちりばめられていた謎も、きれいに回収されるので、観終わった後の爽快感もある。そこが魅力だと思う。また、舞台となったマルタの風景が美しく、まるでその場にいるような非日常感を味わうことができた。
今作では、これまで登場したキャラクターが総出演している。さらに、松重豊さん、角野卓三さん、真木よう子さん、瀬戸康史さんなどゲストの方々も豪華。
皆さん初登場にもかかわらず、映画の世界観にぴったり馴染んでいてさすがだと思った。
キャラクター全員が魅力たっぷりに描かれていた。そしてなにより、主演の長澤まさみさんが圧倒的だった。
シリアスからコメディまで、様々な顔を持ち、太陽のように明るいパワーを持つダー子を演じられるのは長澤さんしかいないと思う。
細かいところでは、三浦春馬さん、竹内結子さんが演じていたジェシーとスタアの2人も、名前だけではあるけれど、しっかり登場しており、キーパーソンになっていたところも良かった。作品の中でしっかり生き続けていて、ファンとして嬉しかった。
作品全体が上質なエンターテイメントで、心から楽しませてもらった。物語の最後の最後まで、意外なエピソードもあり、観ている人を楽しませてくれる作品だった。

レオン / Leon / The Professional
9

役者がいい

殺し屋と少女の逃避行の話です。少女の親父が、麻薬をくすねて、麻薬取締官に目をつけられら家族もろとも殺されます。一人残された少女は、弟の仇を討つため、殺し屋に弟子入りするという話です。演じてる役者さんたちがとてもいいです。敵の麻薬取締官のトップは、ゲイリー・オールドマンが演じています。それがすごく怖くて存在感がありすぎます。この映画のあと、ゲイリーは悪役が定番になりました。殺し屋はジャンレノで、孤独で不器用なかんじがとてもよかったです。少女はナタリー・ポートマンが演じていて、かわいらしいです。まず、ファッションが独特でかわいいし、表情もなんか大人っぽくていいです。それ以外のキャラもいい役者さんです。殺される父親は情けない感じだし、ゲイリーの部下は個性的な人ばかりでおもしろいです。ナタリーがジャンレノに恋をするのですが、それは憧れなのか、本当の恋なのか、友情なのか、本人にもわかる時間もなく、ジャンレノと別れてしまいますが、2人の間に何かしらの愛情があったのは確かです。ナタリーが、ジャンレノから託された植物の世話をするところとか泣けます。あと、エンディングの歌が素晴らしいです。あのイントロを聞くと涙が出てきます。