急成長ジャンル百合の有名代表作「やがて君になる」
百合作品、すなわち、程度に差はあれどGL要素の含まれた作品が受け入れられ、評価されるようになりました。
ジャンルもとい市場の拡大に大きく貢献することとなったのが「やがて君になる」です。
マンガの売り上げは100万部突破。アニメも放送され評価は上々と、同性愛コンテンツにしてもかなりの反響を呼んだ作品です。
この「やがて君になる」は、高校生になった主人公の小糸侑と、成績優秀で品行方正な完璧人間の七海燈子が中心となって物語が展開されていきます。
この二人の共通点は「人を好きにならないこと」。つまり恋愛感情を抱いたことがないのです。
そんな燈子の前に、同じ考えをしている後輩の侑が現れ、燈子は“私を好きにならない侑が好き”ということを告げます。
そうして二人をはじめ様々な恋愛観や人生観に触れ、深い人間ドラマが展開されていく作品になります。
この漫画の評価の中で特に多いのが、心理描写が素晴らしい、絵柄がマッチした繊細な世界観です。これはおそらく女性同士の恋愛というテーマが生んだ特性だと思います。
読み進めれば読み進めるほど複雑に絡んでいく人間関係に、おそらく物語の虜になってしまうことと思います。
読み終われば満足と共に自身の思考も深く考えさせられる、そんな作品だと思います。