銀河英雄伝説 Die Neue These

銀河英雄伝説 Die Neue These

『銀河英雄伝説 Die Neue These』(ぎんがえいゆうでんせつ ディ・ノイエ・テーゼ)とは、田中芳樹によるSF小説を原作としたアニメ作品。原作小説は日本SF史上屈指の大作にして名作として知られ、本作はその2度目のアニメ化作品である。
銀河帝国と自由惑星同盟は、150年以上にも渡る長い戦争を続けていた。帝国の誇る“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラムと、同盟の鬼才“不敗の魔術師”ヤン・ウェンリーは、自陣営の命運をかけて戦場で幾度となく衝突する。

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銀河英雄伝説 Die Neue Theseのレビュー・評価・感想

銀河英雄伝説 Die Neue These
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2人の天才

『銀河英雄伝説 Die Neue These』は銀河帝国と、自由惑星同盟という2つの国家が繰り広げる戦争と、「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラム、 「不敗の魔術師」ヤン・ウェンリーという2人の人生を描く壮大な物語です。
未来の宇宙では銀河帝国と、自由惑星同盟という2つの国家が長い間戦争を繰り広げてきました。
終わりの見えない戦いの中、ラインハルトとヤンは何度も相まみえることになります。
そんななかで起こる軍事クーデターや裏切り、それぞれの立場と人生が交錯していきます。
ラインハルト、ヤンという2人の人物の人生が細かく描かれており、周りのキャラクターもとても魅力的です。
なかでもラインハルトの親友であるジークフリート・キルヒアイスの死はとても悲しいものでした。
銀河帝国軍のなかでのし上がっていくラインハルト・フォン・ローエングラムと、ほんの10数年の未来を守るという目標のため戦地にむかうヤン・ウェンリー。
戦争とは何か?また人生のはかなさを教えてくれる、そんな作品だと思います。
アニメ好きでなくても楽しめる作品になっており、劇中の音楽、OPテーマ曲・EDテーマ曲もとても良いです。物語を盛り上げてくれています。
ぜひ見てみてください。

銀河英雄伝説 Die Neue These
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歴史系SF

田中芳樹さん原作の小説をアニメ化したものです。実はアニメ化としては2回目でありまた違うアプローチで描かれています。
不思議さや特殊な要素があるSFものとはいえ内容は意外と「歴史」「英雄譚」「記録」「戦争史」「群像劇」が主です。SFをあまり読まない方でも楽しめると思います。銀河帝国と自由惑星同盟とフェザーン自治領の3つの勢力にわかれている情勢の中での物語です。キャラクターの個性があり、また人間関係や状況の変化に伴う人間の行動などもリアルで物語の情報量は多いですが、頭に入りやすいです。
アニメ版では戦闘シーンは派手に人間模様は静かにかつリアルに描かれていて大人向けの印象です。原作の要素はふんだんに残しつつ新しい要素やシーンの改変などは少し加えられてはいます。改変部分は原作にあまり影響がない程度にしているので原作を知っていても知らなくても楽しく観られます。
戦闘シーンや機体デザイン、日常や艦内の背景などの力の入れ方は素晴らしいです。原作でキャラクター、国の個性が細かく記されているのですがその雰囲気に合うデザインはアニメとして観るにはとても良かったです。
派手で個性的でアクティブなアニメとは違い、静かで個性はありつつも大人な雰囲気のアニメです。

銀河英雄伝説 Die Neue These
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30年を経て、変わらぬ名作の新境地

原作は30年前に刊行された本編だけでも10巻に及ぶ大長編の小説です。
遠い未来の、はるか彼方の宇宙に進出して行った人類が、専制君主を頂く国家と民主主義を掲げる陣営に分かれて戦争をしている、という物語です。
そこに二人の天才が現れたことから歴史が大きく動く、という架空の英雄譚なのです。
今回、四半世紀を超えて二度目のアニメ化となりました。
前作はバブルの波に乗って超豪華な声優陣が素晴らしいお芝居をしてくださり、今なお人気を誇っている作品ですが。
今回はさらに映像技術が発達し、艦隊戦の描写など、見事にブラッシュアップされてリリースされています。
壮大な物語にふさわしく、登場するキャラクターの数も半端ないのですが。
何度も新装版として刊行され、コミカライズも二度にわたって行われていて、オタクにとっては三国志並みに知られた作品であることから、それぞれのキャラクターたちに対する思い入れを持ち、好きなシーンを楽しみにして見ている従来のファンから、まだこの世界を知らない若い世代にも十分に魅力的な物語です。
今期はテレビ版で製作され、次期からは劇場版というスタイルの予定のようですが。
この物語の終焉まで、何年かかっても追いかけ続けようという決意をさせるほどに魅力的なアニメーション作品となっています。