マイホームヒーロー / My Home Hero

マイホームヒーロー / My Home Hero

『マイホームヒーロー』とは、ごく平凡な人生を歩んできた男が娘を守るため殺人に手を染め、犯罪に巻き込まれていく様を描いた山川直輝(原作)、朝基まさし(作画)による漫画作品。大人向けのクライム・サスペンスとして高い評価を受け、2023年にアニメ化した。
鳥栖哲雄は、趣味で推理小説を執筆しているサラリーマン。ある時、哲雄は親族の遺産を受け継ぐ予定の娘の零花が、恋人の麻取延人に命を狙われていることを知り、これを殺害。麻取の仲間や警察の追及から逃れつつ、哲雄は家族を守るために犯罪行為を重ねていく。

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マイホームヒーロー / My Home Heroのレビュー・評価・感想

マイホームヒーロー / My Home Hero
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マイホームヒーローに沼るワケ

『マイホームヒーロー』という作品をご覧になっただろうか。サラリーマンの父親が、娘を半グレ組織から守るために殺人を犯し、どうにか逃げ切ることを命がけで模索するクライム・サスペンスである。漫画・アニメ・ドラマとあり、どの媒体で見ても面白い。その物語の魅力がどういったものか、いくつか挙げてみよう。

1つ目は、主人公の鳥栖哲雄が凡庸代表のような平均的な人物であること。おもちゃメーカーの営業職で、人が良い以外に取り立てて褒めるべきところもない。特徴を強いて挙げれば、ミステリー小説を書くことが好きで、犯罪についての知識が多いということくらいか。妻の歌仙も、若い頃は可愛らしかったかもしれないが、歳を重ねた結果単なるオバさんになっている。娘は大学に行き始めたところだが、さほど優秀でもなさそう。メインの家族が3人とも、凡庸極まる、平均的な人物像なのだ。

だからこそ、裏落ちしたときのインパクトが凄まじい。真っ白なミルクに1点の墨汁を垂らしたかのように、漆黒が急速に広がっていく。もう2度と純白の状態には戻れないのは明白なのに、娘にだけは、自分たちの生活が純白であることを信じさせて。どうにか戻れないかとあがき続ける両親。
娘の人生だけは守り続けようとする両親の必死さがまた凡庸極まりない。でもその凡庸さはとても大事なことなのだと、ショック療法的に改めて気付かされる。

もうひとつは、読者側が、倫理観の相克をずっと持たされるということ。哲雄は半グレ組織の一員を、娘の命を守るために殺めた。さらにそれを隠蔽した。被害者が社会悪とはいえ、命の価値は等しい。読者は哲雄を応援しながらも、彼が命を奪ったという事実をどうしても忘れられない。どうにか生き延びてほしい、残虐な殺され方はしないでほしいと願いながらも、哲雄によって残虐に撲殺された被害者を忘れられない。このモヤモヤした感じが、答えを求めて物語の展開を追わせる原動力になる。哲雄の取った行動は、あるところから間違ってしまったに違いない。でもいったいそのポイントはどこだったろう。一筋縄ではいかない問いの答えを知りたいがために、物語を追うことをやめられなくなるのだ。

そして外せないのが敵役の存在だろう。ホームズにはルパンといったように、同程度の知能レベルで競ってくる手強い相手が必要だ。第1部においては間島恭一という半グレ組織の若者がその役割を担う。恭一は哲雄が犯人であることを証明しようと躍起になりすぎて、かえって組織側に煙たがられて、ニセの犯人に仕立て上げられそうになる。被害者が半グレ組織の重鎮の息子であったため、組織側としては、誰かを犯人に仕立て上げ、見せしめに殺害する必要があるのだ。
恭一の目をくらまし続ける哲雄と、哲雄の尻尾をつかもうとする恭一の、命をかけたデスレースがたまらない。「哲雄、後ろ後ろ!」などと思わず叫び声をあげたくなる。

まだ他にもオススメ要素はたくさんあるが、あとは実際に作品に触れて味わっていただきたい。哲雄と歌仙と共に、壊れてしまった日常をぜひとも堪能してほしい。悪夢が現実化する感覚になること、請け合いである。

マイホームヒーロー / My Home Hero
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おすすめ漫画「マイホームヒーロー」

主人公は女子大生の娘を持つサラリーマンの父親。
娘の彼氏が半グレ(ヤクザみたいな組織)で、娘を守るために組織と父親が妻と協力しながら戦う物語。

面白い点
・父親は趣味で推理小説を執筆しており、様々な知識を保有しており、それを駆使して組織と戦うところ。
・組織と戦っている際の親としての葛藤があり、自分だったらどうするだろうかと考えさせられるところ。
・組織と戦う中で常に命を失うかもしれないという緊張感。
・どんどん深入りしてしまい、どのように話が締めくくられるのかわからないところ。
・組織とかかわっていくにつれ、さらに他の人や組織が絡んでくるところ。
・どんどん敵が強くなっていき主人公がどう立ち向かっていくのか想像がつかないところ。
・組織と妻の家の因縁関係。
・妻や娘が知識がないなりに戦うハラハラ・ドキドキ感。
・組織の中の人間関係。
・組織に恨みを持った人など微妙に違う目的を持った人との腹の探り合い。
・組織とかかわる様々な人たちの人生背景。
・組織の巧妙な手口。
・組織に所属する人間の背景・価値観。
・常にギリギリのところで突破口を切り開くところ。
・だんだん疲弊していく主人公の精神。
・主人公や妻、娘の過去の話。
・家族のために戦う父親の精神。

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続きが気になる漫画です!

娘想いの父親が、娘が彼氏から暴力を受けていた事実を知ってその彼氏を殺害してしまい、完全犯罪を企てることから物語が始まります。
殺害された彼氏が属していた半グレ集団から追われ、拷問を受けたり、さらには頭脳戦で半グレ集団と応戦したりなど、スリルある展開に痺れます!
一応主人公は殺人犯なのですが、タイトルは「マイホームヒーロー」。
主人公は家族を守るため、「まさにヒーロー」と言わんばかりの活躍を見せます。
物語を読み進めるうちに次から次へと問題が降りかかり、次の展開が楽しみになる作品です。
さらには奥さんの実家の問題も浮上してどんだけ事件が起きるんだよ!というくらい、問題山積みの主人公。
そして主人公同様に奥さんもなかなかのヒーローっぷりを発揮します。
作者はかつてドラマ化もされた「サイコメトラーEIJI」や「シバトラ」を描いていた作者さんで、画力はもちろん、ストーリーやセリフもよく考えられているなーと感じます。
サスペンス好きやアングラ好きには楽しめる作品だと思います。
個人的にはいつかはドラマ化を望んでいる作品です。
それくらい、殺人の証拠を隠す描写や行動範囲などリアルに描かれていて、楽しめる作品になってると思うので是非お試しください。

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平凡なサラリーマンの悪戦苦闘

ちょっと気弱な主人公が、家族のために罪を犯しそして…という、ストーリーとしては結構重たいテーマだと思うんですが、そこをうまいことクスッとさせる面白さ。展開はスピーディーかつスリリングこの上もないんですが、ちょいちょい笑いを交えてくるので油断できません。やろうと思えばハードボイルドに決めてもカッコよかったであろう画力で、微妙に外してくるのがクール。
主人公の、気弱でミステリ好きというキャラが最大限活かされてます。とにかくピンチに次ぐピンチなのですが、今のところこちらの予想を超えて乗り切ってくれています。乗り切るたびに「良かった…!」と主人公に声援を送ってしまう…殺人犯なのに。主人公とともに大活躍する奥様が、ほんとにお嬢様育ちののんびり屋さん、て感じでとっても可愛いです。この奥様がつらい思いをするような展開になってほしくないな~、でも殺人事件だし…と読んでいてハラハラし通しです。とはいえ、主人公がうまく立ち回るたびに爽快感があるのは事実。まだ連載中のため、ラストをどうするつもりなのか想像できませんが、私としては、主人公に逃げ切ってほしい、やっぱり…!と、主人公にがっちり肩入れしているので、作品としては大成功では。

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毎話ハラハラドキドキ!まるでジェットコースター!

反抗期で冷たい娘と、穏やかだけど頼れる妻。それが俺の唯一の宝物…。ごく普通のサラリーマンの鳥栖哲雄に訪れた、殺人というショッキングな出来事。しかも殺した相手は娘の彼氏&ロクでもない半グレ男。行方不明になった男を探すヤクザの手から、鳥栖一家は逃げきれるのか?!サイコメトラーエイジの作者がおくるクライムストーリー!

冒頭の穏やかで親バカで、娘の零花にいいようにされてる優しいお父さんに癒されてたら、えぇ!第1話で人を殺しちゃったよ?!一気に殺人犯だよ!
しかし、この殺された延人(ノブト)という男が、ヤクザな事してるわ、女には暴力振るうわ、おまけにその暴力行為で過去に2人殺してるわで、まぁ控えめに言って「地獄へ落ちろコノヤロー」な男なのです。
ここからが物語の始まり。偶然殺人現場に居合わせ、事情を聞いたお母さんの鳥栖夫妻vs延人の行方を追うヤクザ達の頭脳線が展開されます!
なんといってもオススメしたいのは、鳥栖夫婦の頭の良さと度胸!家に盗聴器を仕掛けられたり、襲われて脅されたり、読んでるこちらからしたら「あぁ、もう終わりだ…バレる…」と絶望してしてしまうような状況でも、冷静に相手のことを観察して、知識と度胸で逃げ切る姿は圧巻!夫婦の絆にもホロリとします。
果たして鳥栖夫妻は最後まで逃げきれるのか?かつてないほどに犯罪者側を応援できる斬新なストーリー、今後が楽しみです!

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