陽だまりの彼女

陽だまりの彼女

『陽だまりの彼女』とは、越谷オサムによる日本の恋愛小説を原作として2013年に映画化された恋愛映画である。交通広告代理店の営業マンである奥田浩介(おくだこうすけ)が中学時代の同級生の渡来真緒(わたらいまお)に再会することからはじまり、ふたりは恋愛し結婚する。幸せな毎日を過ごしていたふたりだが、真緒に異変が現れる。そして浩介は真緒の驚くべき秘密を知るのだ。恋愛ストーリーの中にファンタジー要素が加わり、可愛らしく心温まる映画となっている。

陽だまりの彼女のレビュー・評価・感想

陽だまりの彼女
7

恋をすると陽だまりのような、くすぐったく、切ない気持ちになるのかと思わされる作品

累計発行部数100万部を超える大ベストセラーを、松本潤と上野樹里の初共演で映画化したファンタジーラブストーリー。

中学時代に出会い、初恋に落ちた奥田浩介(松本潤)と渡来真緒(上野樹里)。10年ぶりに仕事先で再会し、再び恋に落ちるが、真緒には誰にも知られてはいけない“不思議な秘密”があるという物語です。

実はある動物の生まれ変わりとして登場する上野樹里が、柔らかく、温かく、その雰囲気を見事に纏った演技を披露。まさにハマリ役です。三木孝浩監督ならではの、温度が伝わるようなキラキラとした映像美や、江ノ島のほのぼのとした景色も相まって、終始その世界観に浸っていたくなるような、まさに「陽だまり」のような作品です。

ラブストーリーながら、「好きだ」とか「愛している」というような、定番の「愛の言葉」は一切使わず、お互いの目線や空気感から、深い愛情がじんわりと伝わり、思わずホロリと涙が出てしまうような、そんな心に染み入るのもこの映画ならでは。

劇中に出てくるビーチボーイズの"Wouldn't It Be Nice"がまた効果的で、映画を見終わった後にふと聞くと、思わず思い出し泣きをしてしまう、そんな一曲になってしまいました。

ちなみに、脇を固めているのも菅田将暉や若き日の北村匠海と超豪華なので、お見逃しなく!

陽だまりの彼女
8

泣けたっ

彼女は猫という、ぶっ飛んだ設定のため、あんまりよくないかもと見ていなかったのですが、松潤だしと思い、見てみました。すると思いの外、泣けました。なんと、元猫だから、寿命があるとは!私も犬を飼っていて、なんでもっと長くいられないんだろうと思ったりしたので、松本潤の気持ちを考えると悲しくて悲しくて、泣けてしまいます。それに、猫とバレたくないのに、子どものために猫の身体能力を見せてしまった樹里ちゃんの表情とか、ほんと血の気が引いている感じで、こっちもドキドキしました。それに、彼女のことを忘れてしまったのに、なぜか涙がという演出はベタですが、やはり泣いてしまいます。たしかに、松本潤が非モテとかありえないし、元猫だから12年くらいで、それが過ぎると記憶そのものがなくなるとかあまりにひどい魔法だなとか、てかそんな魔法が使えるなら、寿命も伸ばさないのかいとかいろいろ思いましたが、とてもいい悲哀物語だったと思います。見る前から選り好みせず、見るべき映画だったなと思いました。あと、江ノ島にデートとかしているのですが、そこの猫さんたちがとても可愛いです。猫好きの人を作った映画ではないかなと思います。猫好きさん、必見です。

陽だまりの彼女
10

映画も本も素晴らしい!

「陽だまりの彼女」が映画化されると決まったとき、私は予告を観て気になり、原作である本を購入しました。この物語は何の変哲もないサラリーマン・奥田浩介が、中学の同級生・渡来真緒と運命的な出逢いを果たして恋に落ちる話です。
真緒は中学校当時、勉強が全く出来なく、クラスの子に馴染めず、性格も難ありで虐められていました。そんな真緒を救ったのが浩介です。二人は卒業を元に別れましたが、大人になって再会します。変わり果てた真緒に驚く浩介、そしてずっと浩介を探していた真緒の、二人が織りなすラブファンタジーです。私は初めて本を読んで泣きました。読み進めたいくうちに、二人の素敵な恋がだんだんと切なくなってしまうところがとても胸苦しかったです。ですが、最終的にハッピーエンドになります。原作を三度読み泣いて、映画館で三回観に行って泣きました。結末をしっているのに、ここまで泣ける映画は人生初でした。心が綺麗になった気がしますし、終わった後はとても清々しい気持ちにもなれます。ファンタジーが苦手な方でも観やすいと思います。一人ももちろん、友達や家族、そして恋人など、様々な方に見てほしいです。