日本はドラゴンに守られた国だった…!?
”甘粕ひそね”はとりたてて可愛くもないし、大きな夢があったわけでも、志を抱いたわけでもないのに、なんとなく航空自衛隊に入隊し、岐阜基地で淡々と働いていた女の子です。
そんな彼女が、ひょんなことから『Dパイ』に選ばれてしまったことから、運命が大きく動き出しました。
Dパイとは、ドラゴンを操る乙女たち=ドラゴンのパイロット、なのです。
日本には古来から国を守る竜=変態飛翔生体が存在し、それらは宮内省と防衛省が『管理』してきた、という秘密を、ひそねを始めとするDパイたちは知り、国を守るための大きなミッションをこなすために厳しい訓練を受けることになる、という物語です。
彼女らが乗り込むドラゴンは、偽装のために戦闘機や輸送機の部品を取り付けており、ひそねの相棒になる”まそたん”はF-15に擬態しています。
特筆すべきは、そうした航空自衛隊の装備品やモデルになった岐阜基地の描写の緻密さです。
シンゴジラの樋口正嗣がこだわりぬいただけのことはあって、自衛官たちの一挙手一投足はまさに本職さんの姿をつぶさに取材されて生み出されたものだなと思わせる本格的な仕上がりなのですが、そんななかにドラゴンが存在しても違和感がない、という物語の流れのナチュラルさが素晴らしいのです。
そして、若い彼女らに大きな刺激を与えてくれるジョアおばあさん(笑)。
朴璐美さんのお芝居が素晴らしく、大変印象的でした。