花咲くいろは(花いろ)のネタバレ解説・考察まとめ
『花咲くいろは』とは、P.A.WORKS制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品、および、これを原作としたメディアミックス作品。舞台は石川県湯乃鷺温泉街。祖母が経営する温泉旅館「喜翆荘」に住み込みの仲居として働くことになった松前緒花が個性的な従業員に囲まれながらも、様々な経験を通して成長をしていく。
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『花咲くいろは』とは、P.A.WORKS制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品、および、これを原作としたメディアミックス作品。舞台は石川県湯乃鷺温泉街。祖母が経営する温泉旅館「喜翆荘」に住み込みの仲居として働くことになった松前緒花が個性的な従業員に囲まれながらも、様々な経験を通して成長をしていく。
自分の中ではまさに「青春!」といった内容でした。主人公・松前緒花はわけあって東京を離れ、石川県にある祖母が経営する旅館で働くことに。主人公は日々の生活の中で様々な出来事を経験していき成長していく物語なのですが、まず主人公をとても応援したくなるような性格設定が素晴らしい。主人公は最初、半ば強制的に旅館で働くことになったためこの「仕事」に対してあまり乗り気ではありませんでした。しかし、旅館で起こる様々な出来後を経験していく中で、主人公にはこの旅館で働くことに魅力やすばらしさを感じるようになる。その過程には様々な出来事が起こるのだがそのたびに頑張る主人公に感情移入してしまい、どんどんと作品に吸い込まれるような感覚になっていく。また、東京を離れる際に、幼馴染の孝一から告白を受けて、その返事をしていなかった。離れた地にいる2人にここでも様々な出来事があり、主人公の幼馴染に対しての気持ちがどんどんはっきりとしていく。ここでもやはり、主人公に対しての感情移入があり、恋心に苦悩する彼女を応援したくなります。
ざっくりまとめると、仕事に恋愛、まさに青春のど真ん中にいる高校生活!といった内容のアニメでした。自分はキャラクターに感情移入しやすいのでとにかくこの作品は主人公の成長を終始見守っている感覚でターニングポイントなどではおいおい泣いていました。
同じ「働く女の子」シリーズの『SHIROBAKO』や『サクラクエスト』と違い、本作は女子高生が主人公ということもあってお仕事半分、青春半分という感じだ。
本作の魅力はたくさんあるが、何より思春期の青少年が抱えていて、でもなぜか言葉にはできない感慨を見事に表現している演出方針がいい。各場面の端々に現れる情景や、登場人物から発せられるセリフに共感を抱くこともとても多かった。
次にキャラについてだが、現実的に考えればかなり人間としてダメで嫌われるようなタイプのキャラが本作には多く登場する。しかしなぜか誰も嫌いにはなれない。むしろ「人間らしいな」と好感を覚えることすらあり、マイナスな点さえも好印象に変えてしまうキャラの魅せ方は見事だと言う他ない。個人的にはみんちがとても好き。
最後に音楽についてだが、本作ではnano.RIPEがオープニング曲や挿入歌を担当している。爽やかながらもなんとなく切なさが残るようなメロディと歌詞はもはや『花咲くいろは』の世界観そのものを象徴しており、素晴らしい。
中高生に特にオススメと言ったが大人になっても十分に楽しめる作品だと思う。話数も26話+劇場版と、見応えもばっちりなので、がっつりした青春群像劇を求めている人はぜひ見てほしい。