逆転裁判 / 逆裁 / Phoenix Wright: Ace Attorney

逆転裁判 / 逆裁 / Phoenix Wright: Ace Attorney

逆転裁判とはカプコンが発売したアドベンチャーゲームである。
当初はゲームボーイアドバンス用として1、2、3として発売。その後、ニンテンドーDS用ソフトとしてリメイクされて再発売された。
弁護士になって3ヶ月の成歩堂龍一。弁護する依頼人は皆、無実の罪であり、裁判にてその無罪を証明するのがゲームの目的である。

逆転裁判 / 逆裁 / Phoenix Wright: Ace Attorneyのレビュー・評価・感想

逆転裁判 / 逆裁 / Phoenix Wright: Ace Attorney
8

本格裁判を味わえるミステリードラマ

逆転裁判が2001年に第一作目が発売され、その後もシリーズが発売され続けている有名な裁判ゲームです。内容は主人公の弁護士、成歩堂(通称ナルホドくん)が無実の被告人を無罪とすべく、捜査を行い、法廷で戦うというものです。ゲームの要素は「捜査パート」と「裁判パート」の大きく二つに分かれています。捜査パートでは事件関係者への聞き込みや、事件現場の調査を行い、裁判で有利となる証拠や証言を探し、裁判パートでは見つけた証拠を武器に、ライバル検事と戦います。ゲームクリアの基準は被告人を無罪とすることと単純ではありますが、そこまでたどり着くためには地道な捜査が必要となります。作中ではフィクションならではのぶっ飛んだ事件も多く、正直リアリティを欠くようなところもありますが、ゲームだからこそ出会える非現実的トリックを求める方にはぴったりのゲームと言えるでしょう。
このゲームの魅力は何といっても個性豊かなキャラクターたちでしょう。一癖も二癖もあるキャラクター達から証拠を集める際にとるコミュニケーションは、くすっと笑えたり、本気でイライラさせられたりと、終始振り回されっぱなしです!変人ぞろいのゲームなので、一筋縄ではいかない、それがこのゲームの面白さでしょう。

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9

斬新な法廷バトルゲーム

主人公が憧れの弁護士となり、親友の弁護をするところからストーリーが始まる、のちに長く続くシリーズの第1作です。

法廷バトル中に相手を揺さぶる「待った!」と、相手の矛盾を突く「異議あり!」、証拠を突きつける「くらえ!」はキャラクターごとにボイスが用意されていて最初の相手検事はかなり特徴的なボイスで必聴です。なんとサウンド・SE担当のスタッフが声を当てているとのこと。

キャラクターの名前はダジャレや意味が込められたものなど遊び心に富み、主人公の新人弁護士「成歩堂隆一(なるほどうりゅういち)」は「ナルホドくん」と呼ばれていて、証拠を集めて真実を突き止めるプレイヤーの心情を表しているようにも思えます。
第一話で弁護されるナルホドくんの親友は「矢張政志(やはりまさし)」と言いますが、彼は稀代のトラブルメーカーで『事件の陰にはやっぱりヤハリ』と言われるほど。この二つ名に相応しく、本編でも彼が絡むととんでもないことが起こりがちです。本当に。

犯人たちの名前は特に顕著で、「小中大(こなかまさる)」「松竹梅世(しょうちくうめよ)」「宇在拓也(うざいたくや)」「大沢木ナツミ(おおさわぎなつみ)」など特徴的で、これらは後のシリーズにも強く受け継がれています(『3』では「星威岳哀牙(ほしいだけあいが)」という名前のキャラクターも登場)。

推理ゲームということで現実的な内容かと思えば霊媒師見習いが相棒だったり、オウムが証人として呼ばれるなどコミカルで飽きません。
どの証拠をどのタイミングで突きつけるか、何に異議を唱えるかという推理ゲームとしても純粋に楽しめ、彼らの言葉遊びや愉快なやり取り、ストーリーを楽しめる名作です。

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7

頑張ってる三池版「逆転裁判」

映画版「逆転裁判」は、2012年2月に公開されました。
監督は、近年、マンガ、アニメの映画化を多く手がけている三池 崇史。主演は成宮寛貴でした。
成宮寛貴が2016年12月に写真週刊誌に違法薬物を使用したとの疑惑が報じられ、芸能界を引退してしまったため、この作品のように彼が過去に出演した作品にも、悪いイメージを与えています。
「逆転裁判」はもともと2001年にゲームボーイアドバンスで発売されたゲームソフトで、マンガ、小説、テレビアニメにもなった人気作品です。そんなマルチメディア展開されている中で、映画版はというと、そんなにヒットはしませんでしたが、ゲーム1作目のストーリをまとめた内容で、ゲームに忠実に作られており、なかなか楽しめます。
成宮寛貴演じる成歩堂龍一も、ライバルの御剣怜侍(斎藤工)も、成歩堂の助手である綾里真宵(桐谷美玲)も、ゲームキャラクターになりきったメイクで登場しているので、見ていて楽しいです。
三池崇史監督による、アニメ、マンガの実写化映画は、原作とイメージが違いすぎたりして批判される作品も多いですが、「逆転裁判」は、ゲーム自体のしっかりしているストーリをそのまま使っているので、ゲームファンもがっかり感が少ないです。しかし、かえってそこが俳優がゲームをそのまま演じているだけとなって、見た人の印象に残らない結果につながっていると思います。