Every Little Thing / ELT

Every Little Thing / ELT

Every Little Thing(エヴリ・リトル・シング)は、1996年にデビューした日本の音楽ユニット。略称ELT。メンバーはボーカルの持田香織(もちだ かおり)愛称“もっちー”と、ギターの伊藤一郎(いとう いちろう)愛称“いっくん”の2人。デビュー当時は、サウンドプロデュース・キーボード担当の五十嵐充(いがらし みつる)愛称イガちゃんを含む3人体制だったが、2000年3月に五十嵐が脱退して以降、2人体制で活動している。
グループ名の由来は、英国のロックバンド・ビートルズの楽曲「エブリー・リトル・シング」から。所属事務所は、エイベックス・マネジメント。
幼い頃から子役やアイドルとして活動していたが、なかなかヒットに恵まれずにいたボーカルの持田は、1995年に「TRFのようになりたい」とエイベックスの門を叩く。1996年の8月にファーストシングル『Feel My Heart』でメジャーデビューすると、オリコン最高位は24位、売り上は枚数は約10万枚を記録した。翌1997年4月に発売されたファーストアルバム『everlasting』で、初めてオリコン1位を獲得。また、売り上げ枚数は192万枚を超え、初のミリオン突破となった。

Every Little Thing / ELTのレビュー・評価・感想

Every Little Thing / ELT
10

J-POPの王道

Every Little Thingは日本のポップスを代表するバンドの一つです。
メンバーはヴォーカルの持田香織とエレキギターの伊藤一朗です。結成当初はもう1人キーボードの五十嵐充がいました。
作詞は初めは五十嵐充が行っていましたが、その後持田香織が書くようになりました。
作曲も初めは五十嵐充が担当していましたが、後には曲により様々な作曲家が行うようになっています。
持田香織の詞は日常生活の中から題材を見つけている感じがします。ここにその魅力があると言えるでしょう。
こういうタイプの詞を書き出した先駆者は森高千里ですが、二人ともその詞の題材が恋愛だけでなく幅が広いのが特徴の一つです。
持田香織の詞には友情を歌った「BFF」のような楽曲もあり、女性アーティスト自身が詞を書いている楽曲としては珍しいと思います。もちろんメインテーマは恋愛です。
また結婚後の曲には結婚生活を歌った詞もあります。この辺りは広い層のファンに訴えることができる点ですね。

Every Little Thingには、伊藤一朗のエレキギターが活躍する楽曲が多いのも言うまでもないことです。
とりわけ「いずれもロマンティック」などはその一つとして挙げられるでしょう。
コンサートでは伊藤一朗のコーナーが必ずあり、伊藤一朗が作曲したエレキギターのインストゥルメンタルの楽曲が披露されます。またそのトークはとぼけた味と深みがあり、ファンに愛されています。

Every Little Thing / ELT
8

挑戦を続けるEvery Little Thingの音楽

Every Little Thing(以下ELT)といえば、90年代を思い出す人が多いのではないでしょうか。特に、大ヒットシングルの「Time goes by」や「出逢った頃のように」や、それらが収録されたオリジナルアルバム「Time to Destination」・ベストアルバム「Every Best Single+3」が思い出に残っている…という方が少なくないと思います。当時のメンバーだった五十嵐充の作り出すメロディーと、ボーカルの持田香織の透き通った声、ギターの伊藤一朗が演奏する表情豊かなギターという、3人が奏でる音楽は90年代を代表する音楽シーンを作ってきました。しかし、五十嵐充が脱退し、持田香織の声が変わりだしたあたりから、実際に紅白歌合戦の出場機会が減り、2000年代以降は地道な活動を続けてきました。ELTは表舞台からいなくなった、そんな風に思っている方にこそELTの音楽を聴いてほしいです。確かにELTの作る音楽は時代によって毛色が異なっていると思いますが様々な時代を頑張って生きてきた私たちの心に染みる、優しい言葉と音楽が沢山あります。また、他アーティストから楽曲提供を受けたり、ポップスの枠に収まらないジャンルにも挑戦し続け、私たちの心を和ませ、時には躍らせ、そして昔を懐かしく思い出させる、そんな人の心を理解し感動させる音楽を作り続けています。2015年には通算12枚目のオリジナルアルバム「tabitabi」とベストアルバム「Every Best Single 2 ?MORE COMPLETE?」を同時リリースし、2016年には20周年を迎えました。さらなる挑戦の波に乗るELTの音楽を是非聴いてみてください。

Every Little Thing / ELT
10

様々な逆境に打ち勝ってきたもっちーといっくんの音楽ユニット

今は二人で活動しているEvery Little Thingは元々三人の音楽グループでした。
2000年に五十嵐充さんが脱退し、現在は持田香織さんと伊藤一朗さんの二人で活動しています。作詞作曲など曲作りのほとんどを担当していた五十嵐さんが脱退した時に大きな苦悩を味わったELTですが、その直後も現在もその苦悩を感じさせないくらい力強く音楽活動を続けてきました。
ELTは苦境に強いグループという印象があります。持田さんをクローズアップすると、彼女は2005年に急性気管支炎になり、声が出しづらくなるという苦境に陥っていました。アーティストで高音域が出しづらくなるのは本当に耐えがたく、困難な状況であったと思います。思い悩むことも多かった持田さんですが、ファンは今もずっと応援を続けています。そしてその応援に応えるかのように、ELTはライブやテレビ出演などをたくさん精力的に行っています。昔と歌い方は違いますが、声の方もとても綺麗に澄んできていて、嬉しさを実感しているファンも多いです。持田さんが逆境に陥ったのならば、いっくんこと伊藤一朗さんはどうしてたかと思う方もいらっしゃると思います。伊藤さんはテレビでは主に飄々と、ライブでもいつもゆったりと優しく構えていました。伊藤さんのいつも変わらないゆったりとした構えは安心感を与え、それがELTを支えていたと感じてなりません。いつも一緒にいてくれるような心地よさを感じさせてくれる二人が織りなす人柄や楽曲がELTの最大の魅力といえるでしょう。