Demon's Souls / デモンズソウル

Demon's Souls / デモンズソウル

『Demon's Souls(デモンズソウル)』とは、2009年に発売されたPlayStation 3用アクションRPG。開発はフロム・ソフトウェア。「チャレンジ・発見・達成」の3点に重きを置いており、稀にみる高難易度と完成度の高いゲーム性で多くのプレイヤーを魅了し、「死にゲー」と呼ばれる新たなジャンルを切り開いた。この作品の発売後、様々な「死にゲー」が各社から発表された。ほとんどプロモーションを行わなかったものの、世界的な大ヒットを記録したゲームである。

Demon's Souls / デモンズソウルのレビュー・評価・感想

Demon's Souls / デモンズソウル
10

鬼畜ゲーと呼ばれるシリーズの第1作

正直な所、初めてプレイした時には、自分がクリアまでプレイできるとは思えませんでした。

チュートリアルボスでは一撃で倒され、最初のステージでは道中何度も死亡し、その度に落としてしまうソウル、消費する回復アイテム。
何度も戻される進行度に、雑魚を無視して駆け抜けようとするもまだこのゲームに慣れずアクションゲーム自体も得意ではないため死に続けました。

しかし、だからこそクリアした時の喜びはもちろん、レベル上げ要素のあるRPGだからこそいくらでもやりようはあります。

敵がこちらを認識できない位置からの弓矢、攻撃しては逃げ敵が諦めたら不意打ちして逃走、毒をかけて逃走など、手段を選ばなければ多くの敵を闇討ちできますし、どうしても無理となったらソウルをロストしないように気をつけ、装備の強化とレベル上げをし続ければいいだけです。

どうしてもクリアできない、と言う時にはオンラインモードで生身を取り戻した状態でプレイし、協力プレイをすることで他プレイヤーを呼び出すこともできるため、マッチングさえすればクリア不可となることはほぼないと言う印象。
ただし、オンラインモードにするとこのゲーム最強の敵である他プレイヤーが赤いファントムとして侵入する可能性があります。

救済措置と高難易度が共存する、名作だと思っています。

Demon's Souls / デモンズソウル
10

ダークソウルの原型

ダークソウルの方が知名度が高く、人気もあるけれど、前身であるデモンズソウルもオススメです。
ダークソウルシリーズと違い、デモンズソウルはスタート地点から「自分が進みたい面」を選択できる(ストーリ上進行出来ないところは除く)。初めから高難易度の面に行くこともできる。ただし死ぬ。

最初に選択する面は、チュートリアル的な面であるにも関わらず、敵が躊躇なく襲ってきて、何も出来ずに死ぬ人が大半であると思う。初めてプレイする人達の心を全力で折りにくるのが「死にゲー」と言われる所以である。
敵を倒すと、「ソウル」を集められる。一般的なRPGで言う所の「お金」に値するが、死ぬと全て失い、プレイヤーは面のスタート地点に戻される。
失われた「ソウル」は死亡した箇所に落ちているので、それを拾いに行くのであるが、拾う前にもう一度死んでしまうと、最初に落とした「ソウル」は消えてしまう。
敵の動きや位置を覚え、袋叩きにならないよう、慎重に進めていく必要がある。
ある程度レベルが上がったからと、簡単な面の雑魚に突っ込んでいくと、これまた袋叩きにあう。
キャラクターのレベルに依存せずに、いつまでもプレイヤーの力量が問われるのがこのゲームの最大の面白さだと思う。

キャラクターのレベルは「ソウル」を使用し上げることができるが、単純に「レベルが1上がった!」ではなく、自分であげたいスキルを選択してレベルアップしていくシステム。
簡単な単語に置き換えて説明すると、脳筋にしたいなら「力」と「HP」にソウルを振る。
魔法使いになりたいなら「魔術」や「MP」にソウルを振ると言った感じ。
色々なスキルを欲張ると、器用貧乏になるし、一箇所に振りすぎても、攻略上厳しいところが出てくる。

そんな時に救済措置になるのが、「オンラインプレイ」。
デモンズソウルでは、色々なオンラインプレイの形があるけれど、今は攻略についてのみ説明します。
攻略が難しいと感じたら、オンラインにつないだ状態で「助けて」的なメッセージをアイテムで地面にサインする。すると、それを見た別のオンラインプレイヤーがサインに同調して、自分の世界に現れてくれる(助けに来てくれたプレイヤーを白霊と呼ぶ)。
白霊はクリアまで一緒にプレイすることは出来ず、その面の「ボス」を攻略した時点で、自分の世界に戻っていく。
チャット機能はなく、キャラクターのジェスチャーのみで感情を表現できるため、オンラインに慣れてない人、チャットなどの馴れ合いが苦手な人にも、気軽にオンラインプレイができるところも、よく考えられていて面白い。

グラフィックも美しく、複雑なマップに矛盾や違和感がないところもすごいと思う。
必死でプレイをしていると、マップを考える時間などなく、とりあえず前に進むしかない。
進む中で、マップが繋がり(ここはここにつながっていたのか!)というところでも楽しめる。

ストーリーは正直、あまり重視されていないというか、勿論攻略目的はあるのだけれど、プレイヤーがそれぞれ妄想したり保管したりしながらするゲームであると思う。
なので、ストーリー重視の人には向かないゲームではある。
NPCもたくさん出てきて、それぞれのNPCの動きや思惑を推理するのも楽しみの一つ。

折れない心を持っている大人に勧めたいゲームである。

Demon's Souls / デモンズソウル
10

原点にして最高

ソウルシリーズの原点であるデモンズソウル。その後いくつもの後編が発売されましたが、自分はやっぱりデモンズソウルが大好きです。
発売当初は難しすぎるという理由からあまり売れていなかったこの作品が、口コミでじわじわを人気を集め海外でも話題になりました。
後編の作品はオープンワールドを打ち出していますが、本作はステージを選んで攻略していくタイプで、どのステージも特色があって飽きません。
ボスの難易度も歯ごたえがありますが、絶対にクリアできないレベルではなく、主人公のレベルを上げていけばクリアできる難易度になっています。
死んで覚えるというまさに死にゲーですが、それを乗り越えた時の達成感が病みつきです。
とくに最初のステージはレベルアップ機能が解放されていないため、実力で突破するしかないんですが、そのステージを突破できるかどうかがこのゲームのハマるかハマれないかの、大きな分かれ目だと思います。

過去の作品などからよく知られていますが、「フロムソフトウェア」作品ならではの多くを語らない、ダークな世界観、創造力を掻き立てられるその世界はハマったら抜け出せなくなります。

ソウルシリーズの原点であり最高の作品だと思います。
その後の作品はアクション性が向上したりもちろんグラフィックもよくなっていますが、自分は当時のPS3の時代にこれだけの素晴らしいゲームを作ったフロムソフトウェアさんをとても尊敬しています。