だが、情熱はある

だが、情熱はあるのレビュー・評価・感想

だが、情熱はある
8

情熱は若林にも山里にもあったが、髙橋にも森本にもあった

多分お笑いに対する熱量とか「南キャン」や「オードリー」をどう思っているかで楽しめる度合いも変わりそうですが、少しでも南キャンとオードリーを面白いと思ったことがある人にはぜひ観てほしいです。

というのも誰しも悩んだり努力したりはあると思うんですが、芸人はそれが伝わりにくいというか自分からあまり伝えない職業だと思うので、世間には少しくらい4人をかっこいいと思ってもらいたいという個人的な欲からです。でも、それがいろんな人に伝わるであろうと自信が持てる出来でした。

役作りは皆さん言っている通りかなり違和感ないので、半生を描くドラマとしては文句無しです。
よく漫画を実写化するとき原作破壊と叩かれることが多いですが、このドラマは中身をある程度ドラマの作り手で弄れることが強みだと思います。
そもそもの前提としてまず4人の役者陣が2組を上手く演じている時点で土台はクリアしているので、そこからどう中身を作っていくかが大事なんですが、半生を描くという点では大半の視聴者はその半生を知らない(ラジオ聴いているような人なら分かるのかも)のである程度誇張してもそれが自然に受け取れるからです。

繰り返しになりますが、その仕組みを可能にしているのは役作りが本当に素晴らしいからです。あまり優劣付けたくないくらい4人には賞賛を送りたいですが、若林の演じ方が本当に上手すぎるのです...。

そもそも「売れてる芸人」という時点で、何かしら面白いことが人生の中で起きているはずなので、その時点でストーリーは勝ったようなもんです。(この理由に違和感ある人は深夜の芸人のラジオなんでもいいから聴いてみてほしい)
シンプルに色んなことが起きていくので観ていて飽きないです。

ちなみに、自分は2組のことを一般的な人よりは知ってますがファンではないです。ただM1がとにかく好きなので、2組のネタは腐るほど観てます。
審査員の誰がどうコメントしたかまで覚えてるくらい好きなんですが、それでも2004と2008は観直しました。皆さんもきっとドラマを観た後はM1を観直したくなるのではないかと思います。