Dr.コトー診療所

Dr.コトー診療所

『Dr.コトー診療所』とは、医療を題材にした日本の漫画作品である。作者は山田貴敏。
2000年から『週刊ヤングサンデー』にて連載がスタート。同誌が2008年に休刊となった後は、『ビッグコミックオリジナル』に移り、連載が再開。徐々に連載ペースが低下し、2022年の時点では完結していない。
主人公の五島健助は優秀な医師であったが、勤務していた東京の大学附属病院で発生した医療ミスの責任を取り、離島の古志木島にある診療所で働くことになった。古志木島は医療体制が整っておらず、これまでにいい医師が来なかったということもあり、歓迎されることはなかった。ある日、とある漁師の息子の手術をすることになり、これを成功させる。それからは、少しずつ島民に信頼されるようになっていく。
2003年に吉岡秀隆主演でテレビドラマ化され、多くの国民の支持を得て、医療ドラマの代表格になった。その後も語り継がれており、2022年には映画化された。

Dr.コトー診療所のレビュー・評価・感想

Dr.コトー診療所
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なぜ映画化してしまったのか…

2003年に連続ドラマとして放送され、翌年には特別編を経て2シーズン目も放送された『DR.コトー診療所』。離島医療に励む1人の医師の過去と島民との触れ合いをベースに、命の尊さとはかなさ、自然の美しさとその葛藤などを描く大人気ドラマでした。
私自身ドラマにドハマりして、何度も涙しながら見ていたのですが、この映画化はしない方が良かったと思ってしまいます。
まず、コトー先生が白血病であることが分かったにも関わらず、島民の医療問題を気にして本島でも治療に向かわないという点にリアリティがないのです。「その展開はドラマ的に盛り上げるためには必要なのかな?」と思っていましたが、その後も、島を襲った嵐によって心肺停止状態の末期がん患者が運ばれてくると「こんなふうに死なせたくない!」と心停止後も永遠に心臓マッサージ。他にもけが人は沢山いるのに。更には、病気が悪化したコトー先生はこの時点で1度倒れてしまうにもかかわらず、服用役を真面目に飲んでいなかった老婆の心臓の手術を行います。
全く現実味がなく、とりあえず思い浮かぶトラブルを全部乗せして、それでも乗り越えちゃう先生凄いよねという感じに見えてしまったのです。「アベンジャーズか何かを見ているのか?」と思わせられるほどの超人ぶりでした。
ドラマであれだけ丁寧に人間の人生を描いていた作品とは思えません。唯一、この作品を見てよかったと思えたのは、キンプリの高橋海人さんの演技力に高さに気付けたことくらいです。
思い出深かったドラマすら霞んでしまう程の駄作だったと思います。