花は咲くか

花は咲くか

『花は咲くか』とは、日高ショーコによるボーイズラブ漫画作品。ルチル(幻冬舎コミックス)に掲載された(2006年8月~2015年1月)。広告代理店のクリエイティブディレクター、桜井和明(さくらいかずあき)は、通勤途中に美大生、水川蓉一(みながわよういち)と出会う。桜井は下宿を営む自宅が気に入って頻繁に訪ねるようになり、やがて蓉一に惹かれるようになる。桜井と蓉一の恋愛と、ふたりを取り巻く蓉一の家の下宿人や友人たちの人間ドラマが描かれる。

花は咲くかの関連記事

花は咲くかのレビュー・評価・感想

花は咲くか
10

ドラマ化もされたBLマンガの名作

広告代理店に勤務している桜井は、ワーカホリック気味のサラリーマン。もう中年であるとはいえ、もてないわけではないのに恋愛関係には身が入らず、マンションと会社を往復する日々を送っています。そんな桜井が、ささいなアクシデントから、水川蓉一という大学生に出会います。
水川は、大学生なのにもかかわらず、古い民家で下宿を営んでいました。水川は無愛想で可愛げのない態度でしたが、桜井は会社に行くにも便利な場所にある、その水川の家に度々訪れるようになります。
桜井はコミュニケーションが取りづらい水川を苦手と思いながらも、彼に少しずつ惹かれるようになり、他人にほとんど興味を示さない水川も桜井にはあからさまに興味を示します。

「これは恋なのか、何なのか」とぎくしゃくしながら近づいていく、桜井と水川のもどかしい関係。そして対人関係が上手く処理できない水川が、周囲の人に対して柔らかく対処できるようになっていくところも、読みどころです。画もとてもきれいです。
水川蓉一だけではなく、彼の下宿に住む仲間たちの家庭環境にも複雑な事情があり、それもまた物語に深みを添えています。

ワーカホリックな、ゲイというわけでもないリーマンと、大学生が出会って恋をする。あり得ないような舞台設定でありながら、とても説得力があるストーリーで、満足すること間違いなしのおすすめです。

親タグ

兄弟タグ