ライアー×ライアー(映画)

ライアー×ライアー(映画)のレビュー・評価・感想

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ライアー×ライアー(映画)
10

新たな一面

『ライアー×ライアー』はSixTONESの松村北斗、そして女優の森七菜がダブル主演を務めた映画だ。「2人なのに三角関係」という設定である。キュンキュンするところもあれば、笑えるところもある。そして最後には感動で泣いてしまうような展開になっている。また、この映画にはエンドロールにも注目していただきたい。主題歌はSixTONESの「僕が僕じゃないみたいだ」である。この曲が最後にいいアクセントになっていて、映画に沿った歌詞がリンクし、私たちの涙腺を刺激する。この曲は、今までSixTONESが作り出してきたデビュー曲「Imitation rain」や、セカンドシングル「NAVIGATOR」、サードシングル「NEW ERA」、そして、アルバムのリード曲「ST」とは全く異なる4枚目のシングルだ。デビューから1年が経った2021年2月に発売された。今までSixTONESといえば、疾走感のある曲や、世界を目指し、英語を多く取り入れた曲が中心だった。また、メインボーカルのジェシーと京本大我(ファンの間では「餅ズ」、「京ジェ」などと呼ばれ親しまれている)が、中心パートだった。しかし、この曲ではまず松村北斗の歌い出しではじまり、松村多めの歌割りである。ミュージックステーション出演時にはコンテンポラリーダンスのような華麗で、どこか儚げなパフォーマンスを魅せた。SixTONESらしくない王道アイドルソングだが、なぜかSixTONESらしくもあるという不思議な感覚に襲われる曲だ。この曲は新たなSixTONESの第一歩でもあり、多くの人に聴いていただきたい曲だ。各メンバーの歌唱力の高さにも注目していただきたい。
曲について多く述べてしまったが、出演者の演技力の高さはピカイチで全く飽きさせない展開のこの映画は絶対に見るべきだ。

ライアー×ライアー(映画)
7

ありきたりの恋愛映画ではなかったです。

最初は、正直なところ実写化するのは無理があるのではないかと思っていました。ところが人格がコロコロ変わっていても特に違和感を感じず、自然にストーリーが流れていました。よくある恋愛漫画の安っぽい実写版だろうと思っている方にも、是非とも観ていただきたいです。本当に、思っていたより面白く期待以上でした。違和感なく見れたのは、キャストの方が上手く演じきっていたからこそだと思います。
義理の兄弟と長年ずっと一緒に暮らしてきて、同一人物であることに気づかないというのは流石に無理があるのではないかと思いましたが、見ているうちに気にならなくなりました。周りの配役もとても印象が強く、特に小関裕太さん演じる鳥森君はとても重要な役柄でした。イヤな人だと思っていたら実はいい人だったとわかった時は少し感動し、泣きそうになったぐらいです。
森七菜さんのサバサバしたキャラもとても味が出ていました。普段の格好から、そこまですぐにギャルに変身できるものなのかというところが少し引っかかったり、細かいところのツッコミどころはいくつかありますが、それを上回るほどのストーリー性でした。
最後の伏線の回収も完璧で、これ程見終わったあとにスカッとしたのは久しぶりでした。

ライアー×ライアー(映画)
9

今までとは一味違うラブコメ映画です。

この映画の主人公は義理の姉『湊』・弟『透』そして、姉が変装したJK『みな』。一つの嘘から始まる二人なのに三角関係という今までになかった新感覚な映画です。ジャンルとしてはラブコメに分類されますが、壁ドンといった王道少女漫画にありそうな仕草がそこまでないので、恋愛映画はあまり好きではないという方でも観やすい映画だと思います。前半はコメディ要素が強めで、現実ではありえないだろうということも面白おかしく映し出されていて思わずクスッとしてしまいます。後半になるにつれてコメディ要素はなくなり、切ないラブストーリーになっていきます。透がみなの正体に気づきはじめ、それに伴い湊の幼馴染である烏丸が湊に対して積極的にアプローチしていきます。透が烏丸の胸ぐらをつかむシーンは観ているこちら側も胸を締め付けられます。
湊は透に対して素直になれずにもがいているシーンは切なくなり泣けてきます。最終的に湊と透はお互いのことが好きだと正直に伝えて付き合うことになり、ハッピーエンドになります。エンドロールでは、湊と透のその後が映し出されており、最後まで楽しめるような仕掛けになっています。
エンドロールに流れてくる、SixTONESが歌うこの映画の主題歌「僕が僕じゃないみたいだ」は歌詞が映画にリンクしており、曲を聴くだけではなく映画もセットで聴くことでより一層楽しめると思います。今回W主演を務める松村北斗さんと森七菜さんは二人とも映画初主演ということですが、そんなことを感じさせないくらい堂々と演じられています。他のキャストの方も皆さん演技が上手でとても見応えがあります。一度だけではなく何度も観たくなるような映画です。