続・男はつらいよ

続・男はつらいよのレビュー・評価・感想

続・男はつらいよ
10

母との再会が…

寅さんが、生みの母であるお菊さんと会うところはなんとも悲しい場面になりました。まあ、寅さんが勝手に母を美化していた面も否めませんが、あんな下世話な感じの人だとは、しかもあんな冷たいなんて、寅さんがかわいそうでした。その後、とらやに戻ってきたときみんなが寅さんに優しくするところがよかったです。いつもはさくらさんが気を回したりするけど、その段取りを博さんがとってるのも珍しくていいなと思いました。
私はひどい母だなと思ったけど、寅さんの恩師は、きちんとすべてが見えてて、母の立場にも立ってものを言っててさすがだなと思いました。いい人です。寅さんの学生時代はほんと大変だっただろうし、そんな寅に慕われているのだからすごく大きな人なんだと思います。
今回のヒロインはその恩師の娘さんで昔からの知り合いです。初期の作品のヒロインは幼なじみもよく出ていました。寅さんの子ども時代が垣間見れて面白い作品でした。たしかに寅さんは勝手だし困った人だけど、昔からの知り合いはあの寅さん?あえて嬉しいわって女性も多かったから、昔から優しかったんでしょうね。恩師の方は、もう年で、隠居生活でした。
どんなラストかなと思っていたら、とても悲しい別れをしてしまい、寅さんがかわいそうでした。すごく落ち込んでもいたけれど、午前様にたしなめられてからは、段取りなどをとってさささっと動いていて、寅さんはこういうときは役に立つっていうか、やっぱいてくれると助かるなと思いました。マドンナとはうまく行かず、そこもまたかわいそうでしたが、これぞ寅さんって感じでした。

続・男はつらいよ
9

寅さんの子供時代

寅さんの子供時代が垣間見れる作品でした。小学校を中退みたいに言われている寅さんだけど、そのころの恩師がいたとはびっくりです。その恩師にいろいろ言われて嫌だろうけど、恩師の娘さんのこともあり、恩師の話を聞きにいってやる寅さんは、情にあつい人だなと思います。昔の知り合いに会いに行くのも億劫なのになあと思いました。また、寅さんのお母さんが初登場した回でもありました。このお母さん、好きな人もいるのかもしれませんが私はちょっと嫌いです。寅さんに冷たいし、言い方がきつくていやな女だなあと思ってしまいます。そのお母さんにつれなくされて、意気消沈して帰ってくる寅さんはかわいそうでした。でも、博さんはちょっと気を使いすぎなような気もしました。結局、とらやの騒動は、互いに気を使いすぎてて起こっているような気がします。そこが、人情深くて面白いところではありますが、歯がゆいなと思うことも多々ありました。最後の方は、恩師の方が亡くなって悲しい展開でした。午前様に叱られるまで、気を落として泣いていた寅さん。本当に恩師の方が好きだったのでしょう。立ち直ってからはうまく葬式を仕切っていて、行事ごとになると寅さんは強いなと思いました。そして、その葬式で寅さんは失恋をし、泣きっ面にハチでかわいそうでした。このライバルが山崎勉さんで、年をとってもダンディだけど、若いころはずいぶん男前だなあと感心しました。

続・男はつらいよ
10

寅さん、災難

寅さんの母、初登場です。瞼の母のあまりの言葉に傷ついた寅さんを気遣って会話するけど、所々に母の話が出てきてというとらやの面々がおもしろいです。寅さんもその言葉に反応して顔を埋めとてもかわいそうでした。あの母親はひどいなと思いました。ミヤコ蝶々さんがしているし、顔もちょっとチャキチャキしすぎというか、まあ、寅さんの母親っぽいといえばぽいけど、寅さんもがっかりだったろうなと思います。また、子供の頃の恩師の方も最後には死んでしまい、その葬式を取り仕切っていたらマドンナの恋人が現れと寅さんも災難続きでした。それでも、きちんと恩師を見送れたことはよいことかもしれません。今回もまだまだ若い寅さん、入院してるのに飯が気に入らなくて帰っちゃったり騒いだり、寅さんの困った部分がよく見れた作品でした。寅さんってたしかにハチャメチャな人だけど、どこか憎めない人だなと思います。やっぱり、喧嘩しても、しばらくすると普通に付き合いを再開してくれるところとか、誰にでも優しいところとかが魅力的なのでしょう。小学生時代に手を焼きまくった生徒だったろうに、先生が寅さんを何度も呼ぶのも一緒にいたいと思わせる何かが寅さんにあるからだと思います。今回は寅さんがかわいそうでしたけど、いいお話でした。