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母との再会が…
寅さんが、生みの母であるお菊さんと会うところはなんとも悲しい場面になりました。まあ、寅さんが勝手に母を美化していた面も否めませんが、あんな下世話な感じの人だとは、しかもあんな冷たいなんて、寅さんがかわいそうでした。その後、とらやに戻ってきたときみんなが寅さんに優しくするところがよかったです。いつもはさくらさんが気を回したりするけど、その段取りを博さんがとってるのも珍しくていいなと思いました。
私はひどい母だなと思ったけど、寅さんの恩師は、きちんとすべてが見えてて、母の立場にも立ってものを言っててさすがだなと思いました。いい人です。寅さんの学生時代はほんと大変だっただろうし、そんな寅に慕われているのだからすごく大きな人なんだと思います。
今回のヒロインはその恩師の娘さんで昔からの知り合いです。初期の作品のヒロインは幼なじみもよく出ていました。寅さんの子ども時代が垣間見れて面白い作品でした。たしかに寅さんは勝手だし困った人だけど、昔からの知り合いはあの寅さん?あえて嬉しいわって女性も多かったから、昔から優しかったんでしょうね。恩師の方は、もう年で、隠居生活でした。
どんなラストかなと思っていたら、とても悲しい別れをしてしまい、寅さんがかわいそうでした。すごく落ち込んでもいたけれど、午前様にたしなめられてからは、段取りなどをとってさささっと動いていて、寅さんはこういうときは役に立つっていうか、やっぱいてくれると助かるなと思いました。マドンナとはうまく行かず、そこもまたかわいそうでしたが、これぞ寅さんって感じでした。