バディミッション BOND

バディミッション BONDのレビュー・評価・感想

バディミッション BOND
10

プレイヤーをあの手この手で楽しませてくる本編と、登場キャラクターすべてが愛おしくなるサブストーリー。

『アイシールド21』や『ワンパンマン』などを手掛ける漫画家、村田雄介がキャラクターデザインを務めるアドベンチャーゲーム。
正義に燃える捜査官・ルーク、ワイルドな大怪盗・アーロン、飄々とした元忍者・モクマ、残忍な天才詐欺師・チェズレイの4人で結成した「チームBOND」が、悪の組織「DISCARD」を追うというストーリーだ。
プレイヤーが介入できるゲームシステムとしては、手がかりを集める「捜査パート」と、目的を達成するために謎解きをする「潜入パート」に分かれている。この2つは主人公4人の中から任意に2人を選択して進めていく。このゲームのタイトルに「バディ」、つまり「相棒」という語が冠される所以だ。その組み合わせによって会話が多様に変化するので、一度クリアしても組み合わせを変えてチャレンジしたくなる。謎解きの難易度はそこまで高くはないうえ、ゲームオーバーには絶対にならない仕様になっているので初心者にも優しい。
根底を成す物語も、ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、プレイヤーを飽きさせない。主人公4人はそれぞれにクセが強く、衝突を繰り返す。しかし、次第にチームとして一丸となっていく姿に、いつの間にか感情移入してしまう。そして終盤にかけて伏線が回収されていく展開には鳥肌が立つことだろう。
また、本編で条件を満たすと読めるサブストーリーの数が尋常ではないほど多い。主人公4人のうち、2人に焦点を当てた「バディエピソード」が81本、サブキャラクターに焦点を当てた「サイドエピソード」が62本。そのすべてがフルボイスという豪華さ。内容も本編に入れても遜色のない筋立てのものが多く、キャラクターが本編で見せなかった魅力を伝えるものとなっている。
映画のような極上の物語体験を楽しみたい方に強くおすすめできる一本だ。

バディミッション BOND
10

ネタバレなしでプレイしてほしい!推理・バディ物が好きな方にピッタリなゲーム

4人のキャラクター同士で好きなバディを組み、ミッションをクリアしていく推理・アクションゲームです。
操作できるキャラクターは、主人公である元警察官のルーク、宝石強盗のアーロン、忍者のモクマ、詐欺師のチェズレイ。

ミッションの中には特定のバディでないとクリアできないものもあります。
事前の会話や調査パートを注意して読んでいなければバディの選別ができない部分もあり、頭を使うゲームの好きな方におすすめです。

また、どのバディでもクリアできるミッションでも、バディごとに結果やストーリー、細かい会話が変わるというギミックも。
同じバディでも操作するキャラクターが違うだけでセリフやモーションが変化するので、一度クリアしても何周でも楽しめます。
そのため、やり込み要素の非常に強いゲームです。

アイシールド21の作画をされている村田雄介さんがキャラクターデザインをしており、美麗なイラストも必見。
メインの4人以外のキャラクターも非常に魅力的なキャラクターばかりです。

ストーリーは本当に練られており、臨場感もあるのでどんどん世界観に引き込まれてしまいます。
特に後半は、「ウワッ」と思うような大どんでん返しが立て続けに起こり、非常にドラマティック。
初回はぜひネタバレ無しでプレイしていただきたい作品です。

バディミッション BOND
9

シナリオの質・量ともに絶対の信頼

キャラクターデザインに漫画家・村田雄介氏を迎えた今作。
コミック調の画面構成や演出が面白くそこにばかり目が行くが、このゲームはシナリオも最高なのである。
丁寧にはられた伏線の回収や、キャラクターたちの関係性の描写は見事。
良くも悪くもアクの強いキャラクターが多いが、出自や生活環境の裏付けがしっかり描かれており、個性が特徴付けのための記号にならずにすんでいる。
メインの四人の男性キャラクター同士のかけあいはもちろん、ヒロインや脇を固めるキャラクターたちもどこを取っても雑なところがない。

更にメインシナリオ以外に、膨大なサブシナリオ(外伝)が用意されており、本編をきちんと補完しており、物語に深みを与えている。
メインシナリオと同時進行でも良いし、クリア後の楽しみに取っておくこともできて、遊び方はプレイヤー次第なのも嬉しいところだ。
各章、捜査パート・潜入パート・RTAパートと分かれており、まずマップ上で人々に聞き込みをし、その情報を持って迷路のような敵地に潜入、最後に敵とバトルアクションとなる。
ハードボイルドを感じさせる主題歌を始めとした音楽や、村田氏の迫力ある作画がシナリオと噛み合い、素晴らしい。
是非サブシナリオまで全て見てほしい作品だ。

バディミッション BOND
9

伏線の回収が気持ちいい

任天堂switchでプレイ出来るアドベンチャーゲームです。村田雄介さんがキャラクターデザインを手掛けており、ジャンプ漫画のようなパッケージですが、まさに王道の少年漫画のようなストーリーです。
各章ごとに情報収集をしながら謎解きのようにゲームを進めていきますが、癖のある4人の登場人物を使い分けながらゲームを進めていくので、同じステージをプレイしていても違った角度から物語を進められる面白さに感心しました。同じステージでもまた違う組み合わせでもう一度プレイしたいと思わせてくれます。
また、少年漫画だと言った感想にふさわしく、キャラクター同士の関係性や掛け合いを第三者目線で見ることができるのもこのゲームの面白さだと思います。序盤から繰り広げられる主人公達のやりとりも楽しいのですが、やりとりの最中に挟まれる意味深な過去の記憶に自分自身でこの二人に何があったのかなど、自然と想像しながらプレイ出来ます。
少しずつ明らかになっていく過去に興奮しながらストーリーを進めていくとその想像をさらに上回る事実が明かされ、さらに事実の明かし方が散々目にしてきたシーンを絡めての手法のため、伏線の回収の仕方が見事としか言いようがないです。
ゲームを選ぶ際にストーリー性を重視する方には特にお勧めしたい一本です。