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シナリオの質・量ともに絶対の信頼
キャラクターデザインに漫画家・村田雄介氏を迎えた今作。
コミック調の画面構成や演出が面白くそこにばかり目が行くが、このゲームはシナリオも最高なのである。
丁寧にはられた伏線の回収や、キャラクターたちの関係性の描写は見事。
良くも悪くもアクの強いキャラクターが多いが、出自や生活環境の裏付けがしっかり描かれており、個性が特徴付けのための記号にならずにすんでいる。
メインの四人の男性キャラクター同士のかけあいはもちろん、ヒロインや脇を固めるキャラクターたちもどこを取っても雑なところがない。
更にメインシナリオ以外に、膨大なサブシナリオ(外伝)が用意されており、本編をきちんと補完しており、物語に深みを与えている。
メインシナリオと同時進行でも良いし、クリア後の楽しみに取っておくこともできて、遊び方はプレイヤー次第なのも嬉しいところだ。
各章、捜査パート・潜入パート・RTAパートと分かれており、まずマップ上で人々に聞き込みをし、その情報を持って迷路のような敵地に潜入、最後に敵とバトルアクションとなる。
ハードボイルドを感じさせる主題歌を始めとした音楽や、村田氏の迫力ある作画がシナリオと噛み合い、素晴らしい。
是非サブシナリオまで全て見てほしい作品だ。