記憶にございません!

記憶にございません!

『記憶にございません!』とは、2019年に公開された日本映画。舞台演出を経て、日本を代表するコメディ映画監督となった三谷幸喜の長編映画第8作目。史上最低の支持率を記録する、身勝手で横暴な総理大臣・黒田啓介は市民の投石が頭に命中し、記憶を失くしてしまう。首相の記憶喪失で引き起こされる、周囲の官僚、家族、そして日本国全体を巻き込んだドタバタ喜劇となっている。中井貴一や石田さゆりなど、実力派俳優陣のコミカルな演技に注目。

記憶にございません!のレビュー・評価・感想

レビューを書く
記憶にございません!
7

コミカルでクスっと笑える映画

三谷幸喜監督の映画監督作品8作目。思わずクスっと笑える内容から心に響く内容まで網羅されています。
主人公の総理大臣・黒田啓介には、どんな役でも完璧に演じる中井貴一。黒田総理を支える首相秘書官・井坂には、ディーン・フジオカ。黒田総理の妻には、石田ゆり子。内閣を影で操る草刈正雄。曲者ライターには、佐藤浩市。もうひとりの総理秘書官には、独特の個性を発揮する小池栄子。総理のお手伝いさんには、斉藤由貴。アメリカの首相には、木村佳乃。野党議員で総理の不倫相手には、吉田羊など豪華俳優陣が集結した映画で観ていて飽きさせません。
国民からとことん嫌われ、史上最低の支持率をほこる総理大臣・黒田啓介。どこへ行っても避難を浴びる総理ですが、演説を行っていた日に一般市民の投げた石が頭に当たり、記憶喪失になってしまいます。病室で目覚めた総理は、自分が誰なのか全く覚えていませんでした。悪評の高い総理が、記憶をなくしたことで市民のことを一番に考える善良な政治家へと変身。周りの反応は冷ややかで、わざと演じているだけだと言われ続けますが、総理は負けませんでした。記憶をなくしたことを隠しながら、政治を行うために周囲のとりまきが振り回されながらも試行錯誤している姿が面白かったです。記憶は本当に戻っていなかったのか…?は映画を観てのお楽しみにしてみてください。

記憶にございません!
10

三谷幸喜のコメディ最高!

主演の中井貴一さんが記憶喪失になる黒田内閣総理大臣を演じています。国民に嫌われ、石を投げられたことで記憶をなくしてしまうという哀れな設定です。政治的にごまかしてきた総理が、記憶を失うことで自分の意見をしっかり持って国の舵取りをしていく様が素晴らしい。脇を固める井坂首相補佐官のディーン・フジオカは、とにかくかっこいいです。鶴丸内閣官房長官の草刈正雄の演技力も安心して見れて、とにかく面白い。野党第二党首の吉田羊さんやお巡りさん役の田中圭の体当たりの演技も気持ちいいです。吉田さんは、野党でありながら黒田首相とは初当選の仲間でプライベートでもからんでいきます。意外にグラマーです。お巡りさんは、とにかく責任感が強いキャラクターですが、腕まくりをしているファッションも面白いです。実際に合った政治ネタが随所に散らばっているのも、想像が広がって可笑しいし、「実際、日本の国の政治ってどうなんだろう」と国会答弁の自分の記憶と重ねてみたりしました。政治の世界を描いていますが、総理大臣も妻がいて息子がいて、なかなか家でも思うようにいかないという普通の人間が映し出されています。人の信頼は、まず家庭のなかでの身近な人との関係が大切になるのかなとも感じられる作品です。

記憶にございません!
6

出オチ感がちょっと

三谷監督のドタバタコメディです。記憶にございませんと言いまくっていた総理大臣が、本当に記憶をなくしてしま雨という話です。総理大臣役は中井貴一さんでした。記憶をなくす前の中井貴一さんは私利私欲に走る官房長官にそそのかされ、悪いことばっかするダメなやつで凄い嫌われているという役だったのですが、確かに悪いやつなんですが、どこか間抜けな感じもして、元は悪い奴じゃなかったんじゃ感はありました。それはやっぱり中井貴一さんの人柄かな。演技が上手いからでしょうか。そして、記憶をなくしてからは、記憶にないことで嫌われてなんか哀れですごく中井さんにあってる役でした。なかなか、面白い作品なのですが、ちょっとなあと思うところもあって、出オチの人物とかもいて、それはどうなの?と思いました。そんなところで笑いを取らなくても他で笑いが取れてるのに、なんか安っぽい映画に見えます。三谷さんはそんな人ではないと思うのに、ステキな金縛りぐらいから、ちよっと出オチ演出が増えた気がします。気をつけてほしいです。でも、今回は悪徳野郎が改心するという筋がわかりやすいし、政治のことを知らなかったと、政治家が認めるところは感動するので、いい話だと思いました。

記憶にございません!
9

初めから最後まで面白い

初めから最後まで飽きることなく見ることができた面白い作品です。

史上最低と言われている総理大臣黒田が記憶を無くしたところから物語が始まる政界コメディ映画です。
記憶喪失前は史上最悪と言われていた総理大臣が、180度ひっくり返したような別人に生まれ変わり、3人の秘書官に支えられながら総理大臣として、男として、父親として更生していく様が、テンポよく描かれていて、最後まで退屈することなく観れると思います。
最後はなんだかクスッとほっこりする展開になっています。

政治の内容は現実味の無いものかもしれないですが、難しく考えずにコメディ要素を思いっきり楽しんで観ることをおすすめします。

豪華俳優陣が揃う中、一つ一つのキャラが濃い!三谷幸喜ワールド全開でした。
主人公の総理大臣を演じる中井貴一さんをはじめ、総理大臣を支える秘書官のディーン・フジオカさん、小池栄子さんは観てて気持ちいくらい役にピッタリです。
その他にも「え、こんなところにこんな人が!?」といったチョイ役の役者さんも見所の一つです。
また、音楽も三谷幸喜監督らしいコミカルな感じがマッチしています。

老若男女を問わず、どんな人でも楽しめる映画だと思います。