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三谷幸喜のコメディ最高!
主演の中井貴一さんが記憶喪失になる黒田内閣総理大臣を演じています。国民に嫌われ、石を投げられたことで記憶をなくしてしまうという哀れな設定です。政治的にごまかしてきた総理が、記憶を失うことで自分の意見をしっかり持って国の舵取りをしていく様が素晴らしい。脇を固める井坂首相補佐官のディーン・フジオカは、とにかくかっこいいです。鶴丸内閣官房長官の草刈正雄の演技力も安心して見れて、とにかく面白い。野党第二党首の吉田羊さんやお巡りさん役の田中圭の体当たりの演技も気持ちいいです。吉田さんは、野党でありながら黒田首相とは初当選の仲間でプライベートでもからんでいきます。意外にグラマーです。お巡りさんは、とにかく責任感が強いキャラクターですが、腕まくりをしているファッションも面白いです。実際に合った政治ネタが随所に散らばっているのも、想像が広がって可笑しいし、「実際、日本の国の政治ってどうなんだろう」と国会答弁の自分の記憶と重ねてみたりしました。政治の世界を描いていますが、総理大臣も妻がいて息子がいて、なかなか家でも思うようにいかないという普通の人間が映し出されています。人の信頼は、まず家庭のなかでの身近な人との関係が大切になるのかなとも感じられる作品です。