愛してるぜベイベ★★

愛してるぜベイベ★★

『愛してるぜベイベ★★』とは、少女漫画家の槙ようこによって2002年から2005年まで『りぼん』に掲載されていた、イジメなど社会問題や虐待や親の死など家庭問題をテーマに描かれた作品であり、原作をもとにしたアニメ作品である。主人公で高校生の片倉結平が、母親に置き去りにされてしまったいとこで5歳の坂下ゆずゆの母親代わりとして奮闘しながらゆずゆの成長を見守っていく日々の中で、クラスメイトの徳永心との子供ながらも真剣に恋愛をする模様が描かれている。

愛してるぜベイベ★★のレビュー・評価・感想

愛してるぜベイベ★★
9

たまに読み返したくなる漫画

この作品は、2002年にりぼんマスコットコミックスから発行された少女漫画です。
主人公は、イケメンで明る性格だが、少しチャラい見た目で、女子から人気のある高校生男子、桔平。姉と弟、両親の5人家族。ある日突然、叔母が5歳の少女「ゆずゆ」を置いていなくなってしまう。
家族はみな忙しく、何故か桔平が面倒みる事に。
ゆずゆの幼稚園の送り迎えと、身の回りの世話を押し付けられた桔平。
桔平は小さい子がもともと好きだったので、困りはするものの、一生懸命ゆずゆの面倒をみます。桔平のチャラい生活は一変。幼稚園でゆずゆが迎えを待っているため、学校が終わったらすぐに帰宅しなければいけません。
可愛い純真無垢なゆずゆに父性が目覚め、まじめな生活を取り戻しつつ、学校で少し陰のある美少女「心」に惹かれ始めます。チャラい男の桔平を相手にしていなかった心ですが、自分の事よりゆずゆの事を大事に考え行動している桔平を見て、次第に惹かれ始めます。放課後は心と桔平、ゆずゆの3人でいる事が多くなり、3人がそれぞれ自分になかったもの、今手に入れられているものに気づき、ゆずゆとの生活にもなれて幸せを感じ始めた頃、ゆずゆの母親が再び現れ、ゆずゆを置いて言った事を謝罪し、連れ帰ってしまいます。ゆずゆがいなくなりぽっかりと穴が開いたように感じる桔平。しかし心がそばにいる事でなんとか乗り越えられます。
数年後、大人になっても桔平は心と一緒です。大きく成長したゆずゆも小さい頃、桔平と過ごした生活を覚えており、ゆずゆの人生で大きな存在であることは間違いありません。家族の愛のカタチや、意外とまじめな桔平へのギャップ、ゆずゆの可愛さなどが見どころで、桔平とゆずゆの二人を応援したくなる、そんな漫画です。今でもたまにほっこりしたい時に読みたくなります。

愛してるぜベイベ★★
9

私の青春!槙ようこさんの最高傑作

2020年引退を発表した槙ようこさんの数ある傑作のうち、私が一番好きな漫画です。
デビューしてからの20年間第一線で活躍し、いつの時代の学生もキュンとさせるストーリーと華やかな絵柄が印象的です。

少女漫画雑誌・りぼんでは珍しい男性主人公の結平と、突然やってきた幼稚園のゆずゆちゃんを中心とした家族の話を中心に、恋愛や援助交際など社会問題も描いたお話です。

2002年に連載開始された漫画ではありますが、絵の綺麗さはもちろん、主人公の結平が今見てもカッコよく、古さが全くありません。
槙ようこさんの魅力の一つと思っているのですが、その時代のリアルで一番おしゃれでかっこいい要素を取り入れていて、漫画でありがちな洋服やアイテムがダサくて興ざめすることがなく、登場人物の葛藤やストーリー展開がとてもリアルで感情移入してあっという間に読み進めることができます。

この漫画でのキーマンの一人、女子高生の心ちゃんも、悩みや葛藤がとてもリアルで、少女漫画にありがちなリアリティーのない悩みや性格、ありえない洋服とかがないです。
当時小学生だった私は、高校生になったらこんなおしゃれな高校生活を送りたいと憧れて読んでいましたが、大人になって読み返すと新しい発見もあり、これからも定期的に読みたい作品です。