ACMA:GAME / アクマゲーム

ACMA:GAME / アクマゲーム

『ACMA:GAME』(アクマゲーム)は、『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2013年19号から2017年14号まで連載された原作:メーブ、作画:恵広史による日本の漫画作品である。
ひょんなことから悪魔が執り行う「アクマゲーム」に巻き込まれた主人公・織田 照朝は、持ち前の頭脳を持って、世界征服を目論む組織と戦っていく。
2024年4月にはテレビドラマ化もされ、同年10月には映画化も予定されており人気の作品となっている。

ACMA:GAME / アクマゲームのレビュー・評価・感想

ACMA:GAME / アクマゲーム
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ドラマ化された『ACMA:GAME』の原作とはどんな漫画か??

『ACMA:GAME』は、2013年から2017年にかけて講談社出版の『週刊少年マガジン』で連載され、全22巻で完結した漫画です。ドラマ化されたのは2024年です。

主人公は事故で父を亡くし、父の代わりに日本有数の総合商社・織田グループの会長をしている、織田照朝(高校3年生)という少年です。物語は照朝が「悪魔の鍵」と呼ばれる道具をめぐって、様々な相手とアクマゲームを行っていく話です。

アクマゲームは勝者が敗者から何でも(意志や若さなども)奪うことができるという、過激なゲームとなっています。それを悪用している先導者率いる「グングニル」という組織を相手にバトルしていきます。その過程で描かれている「グングニル」が開催するトーナメントでは、常識離れした高校生とのバトルやキャラ設定、照朝の恋模様も見どころです。

読んでいて次を読みたくなる内容に引き込まれ、あっという間に読むことができます。「グングニル」を率いてる先導者の正体がまさかの〇〇〇〇と分かった時は衝撃的です。頭脳戦や心理戦が好きな人、少年漫画が好きな人にはおすすめできる作品です。完結しており、最後まで読み切れるのもポイントです。

ドラマ版では主人公照朝が27歳、父親は照朝が中学生の時に殺され、それをきっかけに悪魔の鍵を持つなど設定が違います。少し変わった設定の『アクマゲーム』を見ることができるのでドラマ版もおすすめです。

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若き天才達の頭脳ゲーム

天才実業家の高校生が、ひょんなことから「アクマゲーム」という悪魔が仕切るゲームに参加させられる。頭脳に優れた主人公と悪魔という存在から、漫画の設定としては『デスノート』を感じさせられるものがあるが、展開されるストーリーは全くの別物だ。各分野の天才少年、天才少女達が謎の組織によって集められ、トーナメント形式でアクマゲームに参加させられるというもので、個人の実力では他の天才達より劣る主人公もトーナメントを勝ち抜くごとに対戦相手が同じチームとなる仕組みであることから、仲間となった天才との強力な信頼関係で勝ち上がっていく。最後は謎の組織のボスと天才達全員のチームで対戦することになるが、その相手とは…?組織のボスの能力からすると、絶対勝ち目のない勝負とも思える所を天才達が各々の強みを遺憾なく発揮し、最強の敵を追い詰めていくシーンは圧巻である。
ストーリーもさることながら、一つ一つのゲームの設定が見事に構成されており、現実的には不可能な点も悪魔の所業として成り立っている点が面白い作品だ。
特にトーナメント決勝で自分の特殊能力として設定できる「5文字」を選択するところなど、「自分ならどんな能力にしようか、またその能力があればどんな試合展開になるか」といった「IF」を想像するのも楽しみ方の一つと言える。

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ジャンプコミックス「ACMA:GAME」についての概要と印象

ACMA:GAMEは、「悪魔の鍵」を介したゲームを通して世界の覇権を争う、壮大なテーマの物語。
有名タイトルで説明すると、全体的な世界観はDEATH NOTEのようであり、単発で行われるゲームはLIAR GAMEに似ています。物語全体のテーマとして、「悪人の定義とは」「その悪人を誰が裁くのか」というような倫理的なことを考えさせる内容となっています。そしてそれらを含めた森羅万象の決定権が「悪魔の鍵」という特殊なアイテムを介したゲームの勝者に与えられます。
ゲームの多くは頭脳戦・心理戦を中心として進行していきますが、その他にも身体能力・想像力・チームワークが必要とされるものもあり、LIAR GAMEと比べるとバラエティに富んだ印象です。「悪魔がゲームを仕切る」という特殊仕様によって現実世界ではありえないようなゲームシステムがあり、その上で主人公たちが知恵を絞って解答に至るまでのプロセスなどが醍醐味になっています。
物語全体の雰囲気はシリアスであるにもかかわらず、ゲームの際にはコメディ要素が取り入れられている場合も多いです。個人的には、完全無欠のはずだった主人公がいわゆる「画伯」っぷりを発揮する場面が必見です。
物語の最後は、もう少し盛り上がると思った中でややあっけなく終わってしまったという印象です。打ち切りを想像させるような終わり方で少し残念ではありますが、DEATH NOTEやLIAR GAMEが好きな方にはぜひおすすめしたいタイトルです。