ジャンプコミックス「ACMA:GAME」についての概要と印象
ACMA:GAMEは、「悪魔の鍵」を介したゲームを通して世界の覇権を争う、壮大なテーマの物語。
有名タイトルで説明すると、全体的な世界観はDEATH NOTEのようであり、単発で行われるゲームはLIAR GAMEに似ています。物語全体のテーマとして、「悪人の定義とは」「その悪人を誰が裁くのか」というような倫理的なことを考えさせる内容となっています。そしてそれらを含めた森羅万象の決定権が「悪魔の鍵」という特殊なアイテムを介したゲームの勝者に与えられます。
ゲームの多くは頭脳戦・心理戦を中心として進行していきますが、その他にも身体能力・想像力・チームワークが必要とされるものもあり、LIAR GAMEと比べるとバラエティに富んだ印象です。「悪魔がゲームを仕切る」という特殊仕様によって現実世界ではありえないようなゲームシステムがあり、その上で主人公たちが知恵を絞って解答に至るまでのプロセスなどが醍醐味になっています。
物語全体の雰囲気はシリアスであるにもかかわらず、ゲームの際にはコメディ要素が取り入れられている場合も多いです。個人的には、完全無欠のはずだった主人公がいわゆる「画伯」っぷりを発揮する場面が必見です。
物語の最後は、もう少し盛り上がると思った中でややあっけなく終わってしまったという印象です。打ち切りを想像させるような終わり方で少し残念ではありますが、DEATH NOTEやLIAR GAMEが好きな方にはぜひおすすめしたいタイトルです。