フォルトゥナの瞳

フォルトゥナの瞳のレビュー・評価・感想

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フォルトゥナの瞳
7

運命を変えるという選択をするのも、それもまたひとつの運命。

この作品は、死を目前にした人が透けて見えるという”フォルトゥナの瞳”を持った一人の男性の物語です。人の運命について考え、人生を生きるということは何かの選択の繰り返しであることに気付かされます。作中、主人公が生活する中で、透けて見える人を度々目撃するようになるのですが、ある日、人の運命を変えると自分に代償(自分の体に負荷がかかり、死へ近付く)があることに気付きます。人の運命を変える=人の命を救うのだから、そこまで大きな代償なんていらないのではと思ってしまいますが、その代償があるからこそ、この作品は考えさせられ、面白い作品なのだと思います。確かに人のために何かする、行動に移すということは、何かしらの犠牲が付き物です。その人の為に自分が何をどこまでできるのか、もし自分がその瞳を持っていたのなら、どんな行動に出たのか、作中の主人公や恋人の気持ちを考えると目頭が熱くなります。キャストについても、主人公を神木隆之介さん、恋人を有村架純さんが演じているのですが、演技含めキャスティングも作風と合っていてとても良いと感じました。この作品を通して運命を受け入れるということも、運命を変えるという選択をするのも、それもまた一つの運命なのだと感じました。

フォルトゥナの瞳
10

最高の感動作品

友達におすすすめされAmazon prime videoで視聴しました。フォルトゥナの瞳を持つとは人の運命が見え、その人の運命を動かすことができます。しかし、人の運命を動かすことによって自分の命の寿命は少なくなっていきます。主人公の木山慎一郎は日々過ごしていく中でフォルトゥナの瞳に悩まされていきます。命の期限が迫っている通りすがりの人が透けて見え、そのまま見過ごしてしまうと自分の目の前で死んでしまいます。その人を助け運命を変えてしまうと自分の寿命が短くなってしまいます。そんな日々を過ごしている中、桐生葵という女性に出会います。互いに二人は惹かれていき恋人となり幸せの日々を過ごしていきます。そんなある日、木山は桐生のことが透けて見えるようになってしまいます。木山は様々な葛藤を抱え運命の日を迎えます。医者に「今度人の運命を動かせば確実にお前は命を落とす。」と言われていた中、木山の取った行動に感動しました。
もし現実世界でフォルトゥナの瞳を持ってしまったらあなたはどうしますか?人の命を見捨てるのか、自分の命と引き換えに他人の運命を変えてしまうのか。
とても感動させられる作品です。ぜひ見てみてください。

フォルトゥナの瞳
10

人の未来がわかる人同士の不思議なラブストーリー

神木隆之介さんと有村架純さんが主演の話題作です。この主人公は、近い将来死ぬ運命にある人が透けて見えるという特殊能力を持つ木山慎一郎(神木隆之介)です。ある日、携帯電話が壊れてしまって、携帯ショップで販売員の桐生葵(有村架純)と出会います。彼女はいつも親身な対応をしていて、慎一郎は好印象を持っていました。しかし、ある日、葵の指が透明になっていることに慎一郎は気づきます。慎一郎は、大胆にも彼女とカフェにて待ち合わせするデートに誘います。そこで、彼女の指先が助けていないことを高めて安心するのです。実は、葵が予定通りに帰宅していると、工場の爆発に巻き込まれる運命で、葵は慎一郎に助けられたことを翌日しります。
ある日、慎一郎の勤める工場の社長が透けて見えるようになり、社長を助けるのですが、慎一郎は胸の痛みを感じて倒れてしまいます。病院に担ぎ込まれるのですが、その病院には同じくフォルトゥナの瞳を持つ医師がいたのです。その医師には、慎一郎の能力がすぐにわかります。そして警告するのです。慎一郎が人の命を助けると、伸一郎の心臓に負担がかかり、最悪死んでしまうことを。
後日、公園にて慎一郎は幼稚園児たちの手が透けて見えることに気づきます。慎一郎はその子たちに近寄ろうとするですが、保育士たちから制止されてしまいます。また、電車に乗った時も多くの人の手が透けて見えることから、慎一郎は鉄道事故が起こることを予想します。更には、その通勤電車は葵が毎日利用している電車であることにも気づきます。慎一郎は匿名で保育園に電話をかけ、遠足の中止を持ちかけるのですが相手にしてもらえません。
慎一郎は、せめて葵だけでも救おうと思い、彼女との沖縄旅行を計画しますが、当日、同僚が病欠したためどうしても出勤しなければならないと連絡が来るのです。慎一郎は葵を助けるために駅に向かいますが、葵は既に電車の中。そこで、慎一郎はタクシーを使って先回りします。線路脇に出ると作業中のクレーン作業者たちが透けて見えているのです。そこで、慎一郎はクレーンが倒れて電車と衝突することを悟ります。慎一郎は、発煙筒を持ち電車を止めて事故を防ぐことに成功します。しかし、あまりにも多くの人を助けてしまったため、慎一郎の体はボロボロになり死んでしまうのです。
この時点で、視聴者にとっては少々疑問が残ります。それは、葵がいつもどうして、慎一郎のことを信じているのか。実は、フォルトゥナの瞳は自分には使えないのですが、葵じたいたフォルトゥナの瞳を持っていたのです。そのため、葵はいつも慎一郎に従ったのです。

フォルトゥナの瞳
8

綺麗で心が浄化される映画

大好きな有村架純さんと神木隆之介さん主演の映画ということで公開日に映画館で見に行きました。

死ぬ直前の人が透けて見えるという特殊能力を持った青年(慎一郎)を神木さん、慎一郎と恋に落ちる女性(葵)を有村さんが演じてました。

小さい頃飛行機事故に遭って奇跡的に助かった少年少女2人が慎一郎と葵であるということ、電車の事故を守るために慎一郎自らが犠牲になること、それで慎一郎の命がなくなってしまうこと、これらは話の展開的にそうなるんじゃないかなと話が進んでいくうちに見えていました。
それだけで終わるんだったらいまいちひねりがなかった映画だなと思っていたのですが、そのあとのラストで涙腺を一気にやられました。

途中慎一郎が葵との婚約指輪を買っていたのですがそれを川に投げ捨てるようなシーンがあったのですが、実は慎一郎はその時に川に投げ捨てることができず、死ぬ前に葵に書いた手紙と一緒に婚約指輪が残されていました。葵が慎一郎の死後、慎一郎の部屋を片付けている際にそれらを見つけるシーンからは涙が止まりませんでした。
さらに葵も同じ力を持っていることは予測できませんでしたね。

あとは、2人のラブラブなシーンがとても純粋で綺麗でとても心が浄化される気分になりました。
人をまっすぐに愛することの素晴らしさというものを改めて実感したような気がします。

もう一度見たいなあと思ったのでDVDが出ればぜひレンタルしたいですね。

フォルトゥナの瞳
8

こんな風に人を愛したい、愛してもらいたいと思わせてくれる名作でした。

百田尚樹さん原作の小説を映画化した、「フォルトゥナの瞳」。出演者に神木隆之介さん、有村架純など、有名な俳優・女優が出演。もちろん物語も百田さんの独特の世界観が溢れる惹き込まれるストーリーです。
望んでもいない特別な存在になってしまった時、人を愛する事に怯え、それでも誰かを愛してしまった時、その唯一の人の死が分かってしまった時、私たちなら一体どうするのか。神木さん演じる主人公・木山のような選択ができるでしょうか。そして、木山の「特別」を知りながら、同じく自分も特別であり、普通で居続ける事を選んで生きてきた有村さん演じる葵。木山が特別である事を知りつつ、愛する人が自分の死を知っている事を察しつつ、それでも何もしないで欲しいと望んだ彼女の愛は、誰かを愛せる幸せをきっと教えてくれるはずです。
心が荒んだ時、どうしようもなく、自分がこの世界で孤独だと感じた時に見てほしい映画です。ラストのシーンには驚かされ、そして再度泣かされました。そういう事だったのか、と。だから彼女はあの選択を選んだのか、と。悩んでいる人、何となくやる気が出ない人、誰も信じられなくなった人、悲しみを抱えている全ての人に。この作品でもう一度、人と関わる勇気が持てる気がします。

フォルトゥナの瞳
9

王道だが、伏線ありで楽しめる

『フォルトゥナの瞳』は主演・神木隆之介、ヒロイン・有村架純が演じている映画です。
主人公は幼い頃飛行機事故で死を間際になんとか命を拾った。その時、死との直面により、神フォルトゥナの瞳を手に入れる。フォルトゥナの瞳とは、死を目前とした人が透けて見えてしまうもの。そして、主人公の周りの透けている人間を助けてしまうと自分の命が削られていく。1回、2回と助けていると、意識を失い病院へ運ばれる。その院内で見つけた透けている少女を助けようとすると、主治医にとめられてしまう。屋上へ呼び出された主人公、主治医からまさかの一言が。「お前、透けて見えてんだろ?」そう、主治医もフォルトゥナの瞳を持っていた。ここでフォルトゥナの瞳は1人だけのものでは無いということが判明。そして、遂に彼女、有村架純にも危険が…これを助ける神木隆之介。主治医から言われていた通り、主人公は助けた瞬間命を落としてしまう。そして事後ストーリーに移る。彼女、有村架純のシーン彼女もフォルトゥナの瞳の所持者だったのだ。その幼い頃の飛行機事故、その時に神木隆之介が助けた1人の少女が有村架純だった。その際に彼女も手に入れたのだろう。彼女もまた神木隆之介の死が近付いてるのを知っていた。自分を助けたことによって命を落とすことも、それを避けようと彼女は自分の運命を受け入れ死のうとしたが、神木隆之介によって助けられる。人のために命を捧げる人、人のために自分を捧げる人そんな心の葛藤が描かれた素晴らしい作品だった。是非見てください。