七つの会議

七つの会議のレビュー・評価・感想

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七つの会議
8

豪華キャスト

とても面白かったです。池井戸潤作品って、オーバーな演技、演出の似合う作品だと思います。
野村萬斎さん、香川照之さんの顔芸、オーバーアクションがとてもいきていたと思います。
野村萬斎さんが、ぐうたら社員というところが面白いなと思いました。
それがなぜなのかってのが最初の謎だったりするけど、なんか秘密がなくても野村萬斎さんのあの佇まいだと注意しにくいなと思いました。
なんなのでしょうか、なんか大物感がありますね、あの人は。
あと、及川光博さんのおずおずした感じもいいですし、豪華キャストでしたね。
あの俳優陣をいっぺんに見れるだけでも見る価値ありかもしれません。
話は、コメディっぽかったりもするけど、日本の会社って本当にこういうものなんでしょうかね。
なんか、大変だなと思うし、ちょっと幻滅です。あんまり会社に属したくないなと思ってしまいます。
でも、そりゃあ、会社辞めさせられたら困るし、不正を見つけても言い出せないとかわからないことはないです。
でも、そんなのだめ!と決意する人々はかっこいいです。
エンドロールで主人公のいう不正はなくならないというセリフにはぐっときました。
だからこそ、それを正す人々、それが普通にできる社会になってほしいものです。

七つの会議
9

池井戸色が全開!大企業が抱える闇を、野村萬斎がぶった切る!

原作が池井戸潤さんの映画です。
彼の映画らしく、大企業の闇と戦うミステリー。

現代の「結果が全て」に意義を唱えています。
鑑賞が終わった後は、仕事ってなんだろう…と考えさせられました。

人生100年時代に突入している今。
今後の働き方を見直していくきっかけになる作品です。

映画の雰囲気は、ミステリーというだけあり、全体的には暗め。
どんよりとした雰囲気ですが、メリハリがあるので鑑賞していて飽きません。

考えもつかないような独創的なストーリーと、綿密に組まれた脚本。
そして、脇を固める豪華な俳優陣。

主演の野村萬斎さんが素晴らしいのはもちろんですが、脇を固める俳優陣も実力派揃い。
どのシーンを見てもドキドキします。

原作・脚本が素晴らしいということもありますが、誰1人かけてもあの緊張感は成り立たないという、絶妙なバランスです。

圧倒的な世界観に、あなたも引き込まれることでしょう。

特に印象に残ったのは、エンドロール。

あんなエンドロールを見たのは初めてです。

通常、映画のエンドロールというものは、作品の余韻に浸る時間です。
作品によっては、長くつまらないと感じることも多々あります。

けれど、七つの会議のエンドロールは、今までのエンドロールの常識をひっくり返しています。

あれ?これがエンドロールなの?と、あっけに取られます。
けれど、この斬新なエンドロールこそが、この作品の真実です。

鑑賞して、自分の仕事に対する考えと向き合うことを推奨します。

七つの会議
5

池井戸作品の共通点

池井戸潤作品での共通点は、主人公の正義のような信念ではないかと私は感じているのですが、ぐーたら会社員の八角が売上、利益追求ばかりを追い求め、軍隊みたいな会社での会議でも臆することなく、居眠りを繰り返したり、やる気のない態度を見せても特別扱いされたり、何故そんなことが許されるのかを解き明かしていったところ、重大な真実にたどり着いていくというストーリー展開でした。
始めは見ていくうち、八角のキャラ設定が奇才な一会社員だったのですが、ストーリーを展開していくうち、そんなキャラがどこかへいってしまい、このキャラってどんな性格してたっけ?どんなタイプの人なの?といまいちキャラが確立されてないふらふら人間のように感じました。見ていてなんかよくわからない人格を感じ落ち着かなかったです。
ストーリー的には普段テレビでやっているような池井戸作品とあまり変わりない感じでしたので、映画館の大スクリーンで見るほどのものなのか、DVDで見た方がよかった気がしましたが、エンディング中に流れていた八角の意見は、会社や、日本社会の的をついていて、きれいごとではない社会の本音をとても良くわかりやすく語っていたと思います。