とある家族を描いたヒューマンストーリー
万引き家族は、万引きという犯罪を続けながら生きていく家族を描いたストーリーです。リリー・フランキーや安藤サクラ、樹木希林が出演しています。特に、樹木希林は、この映画の撮影にあたり、あえて入れ歯をしないなど、白熱の演技をしています。この万引き家族は東京の下町にて暮らしています。父親の柴田治と、母の信代、祖母の初枝、息子の祥太、娘の亜紀の五人家族でした。柴田治は、いつものように万引きをした後、その帰り道、通りかかったアパートから喧嘩している声が聞こえ、ベランダを見るとゆりという小さな女の子を見つけます。どうやらゆりは、親から追い出されたらしいのです。その夜は、ゆりを家に連れて帰ります。翌日ゆりを送り届けようとしますが、ゆりは両親から虐待を受けている事実を語ります。その日から、6人での生活が始まります。
ある日、治は仕事現場で骨折してしまいます。治は労災をあてにしていましたが、労災は降りず家族の生活費は、妻の年金のみとなりました。ある日、治と祥太は凛を連れて釣りやで万引きします。釣竿は高値取引されるので、当面の生活は大丈夫だと治は語ります。その一方、信代は不況の煽りをうけて、職を失います。初枝はパチンコ屋で他人の玉を盗んだり亜紀の両親からお金をもらって生活していました。
ある日、初枝は眠ったまま息を引き取ります。初枝は建前上一人暮らしをしていることになっていることと、死んだことがバレると年金が受け取れないため、初枝の遺体は床下に隠されてしまいます。数日後事件が起こります。祥太が凛を連れて万引きしようとした際、見張り役であった凛が店員に見つかりそうになり、祥太はとっさに商品をひっくり返し、みかんを盗んで逃げ出すことで凛を守ります。捕まりそうになった祥太は崖に飛び降り骨折して病院送りとなります。すべてが警察にバレてしまうと思った治は、夜逃げしようとするのですが、張り込んでいた刑事に捕まります。警察による事情聴取が進む中で、実は祥太も治とは血がつながっていないことがわかるのです。それと同時に、初枝を埋めたことも警察にバレてしまいます。それで、家族はバラバラになってしまうのです。
その後、治は祥太に「おまえをパチンコ屋で拾った」と打ち明けます。また、本当の親が見つかるかもしれないことも打ち明けます。その夜、祥太は治の家に宿泊するのですが、祥太は「父ではなく、おじさんのところに戻るよ」と打ち明けます。この映画のポイントは、子ども達がひとり持ちがつながっていないのにもかかわらず、親子の間の愛情が深いところが見どころです。