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人間と魔物
三丁目の夕日の西岸良平さんの作品です。映画化もされました。映画は結構、一色夫婦の馴れ初めとかロマンチックな感じに描いているようですが、漫画ではミステリーものです。鎌倉に一色夫婦は住んでて、その鎌倉の近くに魔物達が住む魔界があって、普通の事件とか、魔物とか霊力が関わった事件がおきたり、不思議な出来事が起きたりして、その謎を解くという感じです。別に謎解きが主体というわけでもなく、登場人物の心の動きだったり、日常が主体の回もありますが、ミステリーがいい味を出している作品です。私が好きなキャラは主役の2人はもちろんですが、一色家に仕えているお手伝いのおばあさんです。一色夫が子供の頃からいて、今、何歳なのかというのがよく夫婦の会話にのぼる人です。実はすごい年で魔物なのかなと思える人なのですが、夫婦はまさか、そんな年なわけないと全然気がついてないところが面白いです。あと、レギュラー陣としては、警察署の面々が、霊能者だったり狸だったりして面白いなと思います。映画は甘々だったのかもしれませんが、実際は報われない終わりの回もあって、甘くなく、事件というのは人を無茶苦茶にするという現実がわかって、興味深いです。それに1話完結なので読みやすいです。