極主夫道 / The Way of the Househusband

極主夫道 / The Way of the Househusband

『極主夫道』(ごくしゅふどう)とは、おおのこうすけによる日本の漫画。実写ドラマ化とアニメ化もされている。「不死身の龍」と呼ばれた元・最凶ヤクザの、主夫業の日常を描いたハートウォーミングコメディ。強面のヤクザが全力で主夫業に邁進するギャップ、および高い画力とシュールな展開が特徴。大筋は主人公の龍がその強面から繰り出す熟練の家事スキルギャップが軸になるが、登場人物たち半数近くがその筋の関係者で彼らも彼らでどこかしらズレており、そのズレの連鎖から笑いの渦を生んでくるパターンも多い。

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極主夫道 / The Way of the Househusband
8

元気がない時に読みたくなる本です。

極道から足を洗った伝説のヤクザが、次は主夫の道を極めるコメディマンガです。絵がきれいで勢いがあるので、主人公の龍をはじめお仲間達が凄んだ顔の迫力がすごいです。ヤクの取引でもしそうな装いでアタッシュケースに入れるのは奥さんである美久さんのために朝から作った(後からインスタに上げるのか撮影済の)お弁当だし、かっこよく乗り込むのはママチャリ。スーパーへのお買い物はいつもかわいいエプロンをつけたまま…等、本人は真剣にかつ完璧に主夫の仕事をこなしているだけなのに、表情や雰囲気で完全に悪事を働きそうに見えるのか警察に職務質問されてしまいます。周りの人も完全にそのスジの人だと思い込んでビビるので、毎回ほぼツッコミなく一話読み切れてしまい、かみ合わないシュールさがとても面白い作品です。また、本編ではコマの端で覗き込むように登場する飼い猫の描写がリアルでかわいいです。胡坐で座っている膝の上に乗ってきたり、興味があるものをじっと見つめていたり寝ていたりと、猫を飼っているのでいつも小さく猫あるあるを感じることができることも楽しいです。おまけのマンガでは関西弁をしゃべりよその家の庭で大をキバろうとするふてぶてしい姿を見ることができます。読むと細かいことを考えず元気になれる本です。