引っ越し大名!

引っ越し大名!

『引っ越し大名!』とは、土橋章宏原作小説の『引っ越し大名三千里』をもとにした、2019年に公開された時代劇映画である。監督は犬童一心。姫路藩の書庫番・片桐春之介は、藩の国替えに伴い「引っ越し奉行」に任命されてしまう。しかし春之介には国替えの経験が全く、幼馴染の鷹村源右衛門や前引っ越し奉行の娘・於蘭の力を借りて引っ越しの成功へ向けて奔走する。この作品は、引っ込み思案な春之介が国替えという一大事に直面し、成長していく姿がコメディ調に描かれている。

hinataのレビュー・評価・感想

引っ越し大名!
7

映画から学ぶ片付けの術!

実際に史実にあった話を元に描かれた作品。時代劇ではあるが、言葉は難しくなく、堅苦しくない。所々に笑える場面、ほろっとくる場面が散りばめられていて、キャラクター一人一人に個性があり、二時間飽きの無いエンターテイメントムービーになっている。
星野源さんが演じる主人公が本当に情けなくてたよりなく、ハラハラしてしまうが、外見も身なりも成長していく姿が応援したくなる。彼の母親になった気持ちになってしまう。(実際に主人公の母親も出てくる。)
高橋一生さんが演じる、彼の友人である鷹村は主人公とは正反対で、過剰に明るく羽目を外しすぎるが、男の中の男として勇ましく力強い助っ人。御手杵の槍の殺陣シーンは惚れ惚れすること間違いなし。
高畑充希さんが演じるヒロイン於蘭は、バツイチ子持ちで今回の引っ越しの手助けのキーパーソンの1人。ヒロインだが女々しくなく、引っ張っていく存在。馬に乗って現れるシーンはとてもかっこいい。
タイトルである引っ越し大名とは、及川光博さん演じる松平直矩のことで、殿独特のオーラはもちろんあるが、色々と巻き込まれててんやわんや。コミカルな演技も見られるが、みんなの前に立つときはビシッと殿の風格を表す。
肝心のお引越しだが、いろんな策でいかにお金をかけずできるか?がミソ。実際にやっていた策は現代でも使えるものばかり。映画を観た後につい自分もお引越しならぬお片づけしたくなっちゃう映画だ。