優しい死神のいる鎌倉ものがたり
世界観がハマる人にはいいかもしれません。最初はどんな作品なのが想像が出来ずに何気なく観ていましたが、見終わった後にはよい余韻が残りました。
堺雅人さんと高畑充希さんのひょうきんなところがこの作品にマッチして良かったと思います。銀河鉄道999のように電車が飛んで行き黄泉の国に入り天頭鬼とのやりとり。現実にはない不思議な世界。次々と展開していくストーリーや特撮やCGは飽きずに見ることが出来ました。
一番印象に残ったのは安藤サクラさんの死神です。一般的な死神のイメージのように怖くはなくて優しい感じでした。安藤さんの愛情に溢れた名演技にとても好感を持ちました。一色夫婦や死んだ人たちの心の中に違和感なくすっと入っていき、脇役なのに存在感が抜群でした。オーバーアクションであっても前に出過ぎずとても自然で、もっともっと安藤さんと堺さんたちのやり取りを見たかったなと思いました。
全体を通してこの映画は、高齢者も若い大人も子供もそれぞれの立場で楽しめる映画だなと感心しました。子供が大喜びするシーンもあるし、また一方で大人が心情を入れられるところもあるし、何だろうと興味をそそるところもある。いろいろな場面がありました。何しろ見終わったあとの後味がよいのが良かったと思いました。