キングダム(映画) / Kingdom (2019 film)

キングダム(映画) / Kingdom (2019 film)

『キングダム』とは、原泰久の同名漫画を原作とする2019年公開の実写映画作品。映画としての『キングダム』シリーズの最初の作品である。キャッチコピーは「すべて、奪還する」。監督は佐藤信介が務め、主役の山﨑賢人や吉沢亮などの主要な役者は以降の作品でも続投した。
奴隷の少年信は、「天下の大将軍になる」という夢を共有した親友の漂を殺され、その仇を追う中で秦国の若き王嬴政と出会う。嬴政は政敵に狙われており、漂が彼の身代わりとなって散ったことを知った信は、親友の想いを継いで秦国の闇に立ち向かう。

T_aoki7のレビュー・評価・感想

キングダム(映画) / Kingdom (2019 film)
10

信と政の成長物語

映画『キングダム』を観て、圧倒的な迫力と感動に心を打たれました。原作ファンとして、映画化には期待半分、不安半分でしたが、結果として大満足です。特に、主人公・信を演じた山健人賢人の演技が素晴らしく、彼の成長物語に胸を熱くさせられました。戦場で仲間と共に生き抜く姿や、夢に向かって突き進む彼の情熱が、スクリーンから力強く伝わってきます。加えて、吉沢亮が演じた政のカリスマ性や、長澤まさみの圧巻の演技にも引き込まれました。楊端和の強さと美しさを見事に表現し、女性キャラクターの存在感が映画全体に彩りを加えています。
また、戦闘シーンの迫力は映画ならではのスケール感があり、まるでその場にいるかのような臨場感を味わえます。大規模な戦いの描写や戦略の駆け引きには、手に汗握る展開が続き、観ている間中、目が離せませんでした。一部で「漫画的すぎる」という意見もありますが、原作の世界観を忠実に再現しているため、むしろその派手さが映画の魅力の1つだと感じました。
『キングダム』は、歴史物やアクション映画が好きな方はもちろん、友情や成長を描いたストーリーが好きな方にもおすすめです。原作を知らなくても十分楽しめる内容で、終始飽きることなく観ることができました。