知らない間に罪を背負っていたらあなたはどうする
土井裕泰監督の映画「罪の声」を観ました。
昭和の未解決事件のグリコ森永事件をモチーフとした塩田武士のミステリー小説「罪の声」を映画化し、小栗旬と星野源をW主演とした作品となっています。
新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は上司に発破をかけられ、最初は億劫気味だった1984年に起きたギンマン事件を追うことになります。
テーラーを営んでいた曽根俊哉(星野源)はある日、押し入れから子供の声が入ったテープを見つけ、それが自分の子供の時の声で、ギンマン事件で使われた子供の声の1つだという事実を知ります。
曽根は犯人たちが集会に使っていた食事処を自分で訪れたりしているうちに、阿久津と出会います。
曽根は阿久津と共に調査をすすめていくにつれ、子供の声として使われた他の2人のかつての子供達は悲惨な人生を歩んでいたことを知り、自分は幸せな人生を歩んできたことにショックを受けます。
「罪の声」というタイトルですが、理不尽に片方は罪を背負ったような生き方をしてきたような人生で、一方片方の曽根はテープを聴くまで覚えてもいなくて何事もなく平凡ながら幸せに過ごして、かつての子供の1人生島総次郎に、「あなたはどういう人生を歩んできたんですか?」と何気なくたずねている場面が、おそらく曽根も似たような人生を歩んできたはずだろうと思って聞いて分かり合いたかったのだろうし、曽根はその後描かれていなかったのでこれは視聴者に想像はお任せしますということなのかなと受け取りました。
映画を通して、それぞれの罪の意味を考えました。