青春の塊
今を生きる高校生達の成長の物語で、読めばきっとまぶしくて温かい気持ちになれます。
みんなそれぞれに人生があって、苦労や問題といった外側だけじゃ分からないものを抱えて今を生きているということを、知ることができました。
そんな当事者達のヒリヒリした感情、または他人に抱く劣等感だったり、共感できる感情や苦しみをまるっとやさしい空気感で包み込んで、「明日からも頑張ろう」とポジティブな気持ちになれるやさしい漫画です。
その中でもとくに好きなところは村重結月と久留米誠の友情です。まず村重結月はその容姿端麗さ、スタイルの良さが原因で男女のいざこざに巻き込まれてしまったり、トラブルが続いた中学時代を経て高校に入学するという経緯がある人物です。
そして久留米誠は物静かで何かと考えすぎなタイプで、あまり人と関わるのが得意では無い人物です。そんな一見仲良くなることは無さそうな、正反対な彼女たち2人のその友情に、読んでいて感情が動かされました。
相手のことを真っ正面から見て理解しようとする彼女たちのその姿勢や、打算も魂胆も無い友情関係に憧れます。性格も違う2人だからこそ、相手のことを尊重して理解しようとするその行為の尊さが際立って見えました。