ラーゲリより愛を込めて

ラーゲリより愛を込めて

『ラーゲリより愛を込めて』とは2022年12月9日に公開された日本の映画。主演は二宮和也。原作は辺見じゅんのノンフィクション小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』。
第二次世界大戦後のシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で、日本人捕虜の1人である山本幡男(やまもと はたお)が過酷な環境の中でも生きる希望を捨てず、家族の元へ帰れると信じ、仲間らを励まし続ける姿を描く。
希望を捨てない幡男の姿、捕虜仲間が幡男の遺書を家族に届けるため必死になる姿は見所だ。

miku_340のレビュー・評価・感想

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ラーゲリより愛を込めて
10

家族愛、夫婦愛、仲間同士の愛について、深く考えさせられる映画

とても感動しました。第二次世界大戦後に、シベリア抑留という過酷な環境の中で、いろいろな思いに葛藤しながらも、懸命に生きようとした人々の物語です。
その中の一人の山本幡男(二宮和也演じる)は、日本にいる妻のモジミ(北川景子演じる)と、子供たちのことを心から愛し、戦後の混乱の中、離れ離れになってしまった妻と「また会う」という約束を守るべくして、周りの絶望する捕虜たちに、希望をもつことの大切さを訴えつづけました。
そんな彼の仲間想いの言動は、周りからの信頼につながっていきます。
そんな中、彼の身体は病魔に侵されてしまいますが、仲間たちの深い愛によって、彼の想いや、意思は救われることになります。
生きるとは何か、死とは何か。家族愛、夫婦愛、仲間同士の愛、について深く考えさせられる映画です。
特に、私が感動したシーンは、ある方法を使って、山本幡男の思いや意思を、彼の仲間たちが、山本の母、子供たち、妻に伝えていくシーンです。
涙があふれてきました。どんなに過酷な状況でも、希望を捨てなかった山本。そして、仲間たちの思いを、山本の母、子供たち、妻は受け取ることになるのです。
それは愛がなければできないことです。映画をみた後には、生きることへの希望が、心からわいてくるそんな映画でもあります。