喰種という化け物になってしまった主人公の悲劇を描いた最高のダークファンタジー。
■あらすじ
喰種と呼ばれる人間を食べる化け物が存在する世界。主人公金木研の悲劇を描いた物語。
普通の大学生金木研は、本好きの青年。行きつけの喫茶店「あんていく」でリゼと名乗る女性に好意を持ち、同じ作家が好きなことから親しくなる。ある日彼女に着いて行くと、彼女は突如本性を表し…彼女は喰種であった。幸か不幸か工事現場の鉄骨が落下し、手術を受けたことで金木研は一命を取り留めるが、その手術によって彼は普通の人間ではなくなっていた。彼は半喰種となった。半分人間、半分喰種として間に立てる唯一の者として、苦悩しながらも戦っていくダークファンタジー。
■感想
元々青年マンガではあるが、拷問シーンなど多少グロテスクなシーンもある。怖いと思うかもしれないが、拷問によって闇堕ちする主人公金木研が非常に魅力的でありカッコ良い。髪の色も変われば口調も変わっており、主人公の普段のおとなしい姿とかけ離れた姿がたまらない。
善良な人間が大きく変貌し、イカれてしまうことに胸を抉られるような感情を抱くが、それもまた心地よく感じる。主人公以外にもイカれた魅力的なキャラクターが多く、ダークなアニメが好きな人におすすめできる作品。続編の東京喰種Re:では主人公の立場が化け物側から正反対の立場で描かれるというあまり見ないストーリーになっており、新鮮に観ることができる。