最高の戦国ものの映画
豊臣秀吉が天下統一を目指すべく諸国を蹂躙していく中、武蔵国忍城を潰そうとする石田三成率いる軍と戦うことを決意したのぼうたちの勇敢さは本当に素晴らしいです。のぼうこと城代の成田長親は馬鹿にされながらも領民に愛されており、それが戦の場面となっても助けになってくれるのだから本当に感動します。それに豊臣がやっていた水攻めがどんなものだったのか、この城がそれに対抗する策がどれも奇策で素晴らしいもので、人数が劣っているのにもかかわらずいい勝負になった本当に最高な戦です。それに、長親に集う家臣たちはどれも猛者ばかり、その猛者たちの命をかけた戦いはどれも格好良いです。数で劣っている分、地の利を使い、人の心を掌握することに長けている長親の手腕も素晴らしいです。その中で長親と姫、酒巻の三角関係の恋愛はとても微笑ましいものでしたが、本当は大事に思い合っている長親と姫が最後に己の思いを告げることなく別れてしまうことがとても切ないです。これが戦国時代ではなく、現代であったならばと本当に悔しく思うほどの切ない別れでした。でも姫を大事に思うが故に手離した長親の気持ちも、本当は連れ去ってほしい姫の気持ち両方が分かるからこそ、もどかしくて背中を押したくなるほどに美しい恋愛もある最高の戦国ものの映画です。