恋愛ラボ(LOVE LAB)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「恋愛ラボ(らぶらぼ)」とは、宮原るりによる四コマ漫画及び、2013年に動画工房により制作されたアニメーション作品。恋愛禁止のお嬢様学校に通う中学生の主人公「倉橋莉子」と、もう一人の主人公で生徒会長の「真木夏緒」、そして生徒会メンバー「棚橋鈴音」「榎本結子」「水嶋沙依理」が、生徒会の仕事の裏で恋愛研究をする日常ギャグコメディ。途中から男キャラ達が登場し恋愛要素も加わっていく。

『恋愛ラボ』の概要

「恋愛ラボ(らぶらぼ)」とは、宮原るりによる四コマ漫画。
2013年には動画工房制作でアニメ化し、アニメイズム枠で放送された。

動画工房と監督(太田雅彦)が「ゆるゆり」の制作をしていて「恋愛ラボ」も女の子がメインの話でOPにもEDにも男キャラが登場しなかったため、原作を知らない一部の視聴者からは百合アニメという誤解を受ける。
しかし男キャラとの恋愛模様が描かれていくため、百合作品では無い。
また女子高生の日常で4コマ作品という事からゆるい日常物と思われがちでもあるが、かなりパンチのあるギャグが連発し、話数を重ねるごとに人間関係に変化が起こっていくため、そちらのジャンルとも少し違う作品である。
しかし、原作と比べるとアニメはギャグが少々大人しめ。
原作は基本的には四コマ漫画であるが、たまに四コマ形式ではない物語形式のコマ割りになったりもする。
主人公達以外の登場数の少ないキャラクターも掘り下げられ、キャラクター一人一人が色々なことを考えて行動する、温かみのある作品になっている。

『恋愛ラボ』のあらすじ・ストーリー

主人公の「倉橋莉子」(通称:リコ)は、お嬢様学校と呼ばれる名門「私立藤崎女子中学」(通称:藤女)に入学した。
リコはお嬢様学校には似つかわしくなく、ガサツで男らしい性格であり、その素行の悪さから問題児とされている。
しかし一方でそう言ったところがカッコイイと人気でもあり、生徒達からは影で「ワイルドの君」と呼ばれていた。
リコは大人しくて真面目な藤女の生徒達に飽きて、毎日つまらないと感じていた。
ある日、通りかかった先生に用事を頼まれて生徒会にへ行くことになった。
すると、生徒会室では生徒会長「真木夏緒」(通称:マキ)が抱き枕のダッキーとキスしているのを目撃してしまう。
マキは誰もが思い描く理想のお嬢様のイメージぴったりの清楚な優等生で、生徒達からは影で「藤姫様」と呼ばれていた。
そのマキがおかしなことをしていたためリコは驚き、マキは今見た事は誰にも話さないでと訴えた。
マキは男性と接点のない生活を送っており、恋に憧れる乙女であった。
そして密かに恋愛研究をしていた所をリコに見られてしまったのだった。
リコがマキの話を聞いてツッコミを入れているうちに、マキはリコが異性からモテモテな存在なのでは無いかと勘違いし始める。
リコも見栄で嘘をついてしまい、マキから恋愛研究の相談を受ける事になった(本当はリコも恋愛経験が全く無く、男の友達は沢山いるもののそれはリコに対して女を感じないから仲良くできるという物であった)。
そして、リコと話したいマキの独断で仕事は何もしなくてもいいという条件で、「生徒会長補佐」に抜擢されてしまうのであった。
迷惑がる素振りを見せるリコであるが、以前のように学校をつまらないものとは感じなくなっていた。

マキは恋愛研究をしている事を他人に隠している。
マキを藤姫様と慕う生徒達やマキに信頼を寄せる先生達のためにも、そして自分のためにも、自分の素の部分は見せてはいけないと理解しているのであった。
生徒会室にはいつもマキしかおらず、マキ曰く生徒会長も副会長も自分であるという。
本来の生徒会長よりも副会長のマキが仕事が出来てしまったため「だったらアナタ(マキ)が生徒会長もやればいい」と言われ、会計と一緒に出て行ってしまったのだった。
なのでマキは正確には生徒会長代理・副会長なのであった。
書記の一年生「棚橋鈴音」(通称:スズ)はちゃんといるのだが、とても人見知りのためいつの間にか仕事をして行く妖精のような存在だった。
そのため生徒会室には基本的にはマキしか居ないという状況で、リコが来る前は一人で恋愛研究をしていた。
しかしある日、生徒会室にスズが居るのに気づかずリコとマキは恋愛研究を始めてしまう。
話を聞いてしまったスズは逃げて行き、マキは他人に知られてしまったとショックを受けた。
リコはスズと話に行くが、スズは「ワイルドの君」のリコに憧れており吃驚してトイレに篭った。
しかしマキをフォローするリコの言葉でスズは逃げてしまったことでマキを傷つけたと気づき、マキの元へ行き謝る。
そしてリコとマキの会話を見て楽しそうだと笑うのであった。
こうして恋愛研究にスズが加わった。

マキとリコとスズ三人で生徒会(というか恋愛研究)をしていると、リコとマキの元に謎の「このスリムめ」という紙が届く。
これまでに生徒会当てに悪戯の手紙が届く事は無く、どうやら生徒会に悪い感情を持っている人間がいるようであった。
しかしリコもマキも、スリムという言葉には満更でもなかった。
マキは心当たりが無いと言うか、強いて言えば元・生徒会会計「水嶋沙依理」(通称:サヨ)が怪しいかもと言う。
サヨはお金大好きであったため、お金に触れる会計の仕事が好きであったがそれ故にちょっと危ないとも思っていた。
マキは嫌がらせを受ける事でリコが補佐を止めてしまうのでは無いかと不安になる。

本来の生徒会長「榎本結子」(通称:エノ)は、マキが優秀で人気がある事に嫉妬して会長の座を投げ出してしまった。
エノはマキが困った所で颯爽と現れてフォローをするつもりであったが、マキは一人で仕事をこなしてしまい引っ込みが付かなくなっていた。
しかもいつの間にか生徒会補佐(リコ)をつけて楽しそうにしているのを見て怒るのであった。
サヨに生徒会が今何をしているか調査してもらい、生徒会室から聞こえてきた内容(恋愛研究)でマキたちはマッスルになりたいのだと勘違いして「このスリムめ」という手紙を送った。
しかしマキたちはマッスルになりたいわけでは無いため、この罵倒は失敗であった。
エノは、マキへの嫌がらせとして中庭にいるマキへ屋上から「お前の父ちゃんランジェリー!!娘のお前もランジェリー!!」と叫び、マキへ精神ダメージを与えた。
するとエノの横にいたサヨが「お前の兄ちゃんすねかじりー!!」と言い、サヨの仲間であるエノも精神ダメージを負った。
マキの父はランジェリー会社「トゥルーツリー社」を築いた社長で、テレビのインタビューで「私の体はランジェリーでできている」と言い、終いには「寝ても覚めてもランジェリー」という自作の歌まで歌い始めた事があり、この事は真木家の黒歴史であった。
トゥルーツリーとは真木という意味であり、娘の「夏緒」がブラを付け始める年齢にあわせて夏緒の直訳「サマーリボン」という少女向けブラも作った。
そのため、「お前の父ちゃんランジェリー!!娘のお前もランジェリー!!」ということになる。
対して、エノの兄はニートであるため「お前の兄ちゃんすねかじりー!!」である。
サヨは他人をイジるのが大好きな人間なのであった。

サヨの調査で、エノはマキたちが恋愛研究している事を突き止める。
エノがマキたちがまとめた恋愛研究の資料を読むと、バカにする一方で書いてある通りの行動を取るなど、エノも年齢相応に興味はある様子でもあった。
しかし恋愛研究しているという事実を先生や生徒の前で暴き、マキを失墜させて自分が生徒会長に戻ろうと画策するのであった。
準備まではしたものの、エノはサヨにそれは卑怯なのではないかと言われ、面白いエノは好きだけど卑怯な事をするエノは見たくないと言われる。
その頃、一人で生徒会の仕事ほぼ全てをこなしていたマキはとうとう過労で倒れてしまう。
リコは保健室で眠る青白い顔のマキを見て、自分が側にいながら支えてあげられなかった事を悔やみ、自分もちゃんとマキに協力したいと思うようになる。
そしてリコはサヨに対して、仕事の出来るサヨが戻ればマキの負担も減るからとサヨに生徒会に戻って欲しいと頼んだ。
サヨはエノを生徒会長に戻す事を条件に生徒会に戻っても良い、生徒会長に相応しいのはエノだ…という。
しかし、リコはエノ達は自分のプライドのために仕事を投げ出したのだと叱咤し、生徒会長に相応しいのはマキだと言い放った。
交渉決裂してしまうが、この話を聞いていたエノはサヨが生徒会長に相応しいのはエノだと言ってくれたことが嬉しいからもう良いと腹を括った。
そして、次の学校会議で生徒会長に戻りたいと提案して、受け入れられなかったらもう生徒会は諦めると言った。
だが手違いでマキを失墜させる作戦が動いてしまい、学校会議の場で恋愛研究のレポートが皆の手に渡ってしまう。
生徒や先生達にマキがこんな事をしていたなんて…とバレてしまい、何も知らず会議に出ていたマキは真っ青になる。
リコはマキを庇って、生徒会長というのは正式にはエノの事でありこのレポートを書いたのもエノであると嘘の告発をした。
エノはそれを受け入れ先生や生徒達の中傷を受け入れるが、その姿を見て嘘を付いた当人のリコは心を動かされ、人の事を笑うんじゃないと大声で叱咤した。
リコの方も収拾が付かなくなってしまうと、サヨが「生徒会に対して目安箱に匿名で恋愛ついての相談があり、それに答えるための研究だった」と機転をきかせた。
だったらしょうがないと場は収まり、会議の後に生徒会メンバーは全員和解した。
こうして生徒会長はマキ、副会長はエノとなり、生徒会のメンバーが全員揃ったのだった。
サヨはリコがモテると嘘をついている事に勘付いていた。

会議の一件があってから、生徒会には匿名で恋愛についての相談が来るようになる。
生徒会の皆で考えた内容をどのようにして匿名の本人伝えるのか考えた結果、お昼の放送をジャックすることになった。
藤女は恋愛禁止でそのまんま恋愛相談だと良くないと、生徒会による英語のテスト勉強用の補習授業として英会話で話し、その中に相談内容と回答を入れることになった。
マキの人望を利用して、本当は許可を貰ってないのに視聴覚室へ行き放送をマキとエノがジャックし、職員室の先生達をサヨとスズが食い止めた。
そしてそれでも乗り込んでくる先生はリコがおとりになり、無事に放送は終わり、匿名の相談者にもちゃんと意図が伝わったのであった。
しかし、リコがおとりになるというのは、先生に放送許可の申請をし忘れたのは自分だと名乗り出て叱られるということであった。
そうとは知らなかったマキは激怒しリコを怒り、先生には自分が申請をし忘れたのだと申し出た。
先生のほうは問題児のリコだからマキに迷惑を掛けているのだと思い込んでいたが、マキからリコが助けてくれたという話を聞いてリコ対する評価を改めた。

生徒会のこういった一連の行動に対して、新聞同好会はスクープの匂いを感じていた。
そして新聞同好会一年「市川奈々」(通称:ナナ)は、以前生徒会会計であるサヨに予算の問題で冷たくされた事を根に持っていた。
偶然にサヨが彼氏(ユウ)と会っているのを写真に収めてしまい、これを使って生徒会を脅せば予算を増やしてくれるのではと思う。
しかしナナは行動とは裏腹に悪巧みの出来る器ではなく、サヨに写真を見せて話をしている所を先生に聞かれてしまう。
恋愛禁止の藤女ではサヨの行動は問題となり、サヨは先生達から事情を聞かれる。
エノやマキもこのことを知っていたのではと飛び火しそうになる気配を感じると、サヨは自分から生徒会を止めると言い出した。
だがそんな事は生徒会メンバーが許さず、マキが男装して一緒に映っているのは自分であると主張した。
そして、生徒会に恋愛相談が来たが男子と接点が無いため男装をしてみた所を写真に取られたのだと言い、リコとエノは演技で泣きながら、スズは本気で泣きながらサヨを良い人間だと先生に訴えた。
人望のあるマキとスズ2人の言葉に先生達は納得し事無きをえた。
新聞同好会の三年「生南桃香」(通称:モモ)は、生徒会の事情を察し裏新聞を作りそこに恋愛相談と研究結果を載せようと提案した。
その第一号のタイトルが「恋愛ラボ通信」であった。
裏新聞は男性と接点は持てないが恋愛に興味のある年頃の生徒達の間で密かに人気となった。

リコは街中で幼馴染で長らく会って居なかった、夏原南中学校の「凪野智史」(通称:ナギ)に再会する。
しかし小さい頃のナギは女の子のような可愛い顔をしていたため、大きくなったナギをナギだと気づかなかった。
しかもナギに告白されてフッた事も忘れていた。
リコに会えて嬉しそうにするナギであるが、リコの態度を見ると怒ってしまった。
マキ達にはモテモテで男を沢山フッたと嘯いているリコであったが、本当に告白されフッた経験があったのだった(本人は覚えてない)。
そしてリコが塾へ通う事になり、行って見たいというマキを連れて一緒に塾へ行くとナギにまたも会い、さらに小学校の時の知り合いヤンに出会った。
ヤンは、本名は「池澤雅臣」であるが、池澤君→池ヤン→ヤン太→ヤンと本名をかすりもしないあだ名が付いた人物である。
ヤンもまたナギと同じく南中の生徒であった。
ナギと話があったリコはマキをヤンに頼み何処かへ行ってしまう。
マキはヤンに話しかけるが、ヤンはヤンと呼ばれることが気に入らず返事をしなかった。
するとマキはヤンという名前的にも(本名を知らない)留学生だと思い英語で話しかけた。
ヤンは激怒し「ちょっと可愛いからって調子に乗るな」と怒るが、マキは男から初めて可愛いと言われたと赤面した。
それを聞くとヤンはバカかとツッコミ、可愛いと言ったと思ったらバカと言うなんてこれがツンデレと勘違いし、マキは現実の男は怖いと思うのであった。
マキは塾に興味があり、自分も行って見たいと思うのだが塾には男が居る上に(男の居る所には行かせたくないという父親の意向)マキは塾に行く必要がないくらい勉強が出来る。
しかし、マキの姉「夏帆」が奇怪な内容が書かれたマキの恋愛研究ノートを見てしまい、これはヤバイと父親に話して多少は男とも接しなければ将来変な男に引っかかってしまうかもと父を説得した。
そしてマキは社会見学的な意味合いで塾へ行く事になる。
塾はリコの行く塾と同じ塾で、勉強の出来るマキは特進コースへ行く事になった。
準備で見学に来たマキはまたヤンと再会する。
ヤンは塾の唯一の特進コースの生徒で、つまりヤンとマキはこれから塾では2人で勉強する事になるのであった。
ヤンはマキに名前を聞くが、マキは先生がヤンにマキを紹介する際に「真木」と言っていたため下の名前「夏緒」の方を答える。
しかし此処に行き違いが発生しており、ヤンはリコが「マキ」と呼ぶからマキは下の名前だと思い苗字を聞いたつもりであった。
そして「夏尾マキ」だと思い込み、マキに「夏尾さん」と声をかける。
マキはいきなり名前に「さん」付けなんてと驚き、ヤンは呼び捨てにされたいのだと勘違いして「夏尾」と言った。
「男子からの初めて呼び捨て」という夢を持っていたマキは取り乱し、泣きながら塾の廊下を走りリコに会いに行った。
塾の生徒達は突然現れた謎の美女にどよめいた。
リコはマキが来ていることを知らずに驚き、マキは泣きながらヤンに初めてを奪われたと訴えた。
不本意ながら、ヤンの評判はだだ下がりした。

マキはヤンとの会話の中でリコがモテる話をして、ヤンにリコはモテないと言われる。
そうやって一方的に思い込んで勘違いして周りを振り回しているんじゃないか、友情も勘違いじゃないかとマキに言った。
マキはヤンが自分を傷つけるために一番良い言葉を選んでいると気づき、そういう人間の話は信じないとヤンに反論した。
ヤンはマキに会ってから何故かマキに対してイライラしてしまい、ペースを乱されていた。
ヤンの言葉を突っぱねたマキであったが、内心は不安でもあった。
リコはそろそろ本当の事を言わなければならないとは思っているが、なかなか言い出すきっかけが見つからない。

しかし、リコが小学校時代にモテ無かった事を知っている友人(ミカ)とリコが、リコがモテなかった話をしているのをマキが偶然聞いてしまう。
焦るリコであるが、マキは聞こえなかったフリをした。
だが、マキは確実に聞こえており酷く動揺した。
完璧優等生のマキが日常生活もまともに送れないくらい動揺が行動に現れ、リコをあからさまに避けるようになった。
リコは覚悟を決めてマキの家まで行こうとするも家の場所を知らないのであった。

塾に居るマキにナギが単身で声をかけた際、ナギはマキの思うリコのイメージ(モテモテの女の子)に違和感を感じた。
そしてリコがマキに対してモテモテで恋愛経験豊富だと嘘をついてる事を察する。
話を聞いていた周りの男子生徒たちがマキをからかい、藤女の生徒は本当に何も知らないなと笑い、男勝りなリコがモテるわけがないとバカにする。
そこにリコが現れ、状況を察して悪いのは私だけだと一喝した。
ナギはリコを庇い、自分は過去にリコに告白してフラれたからリコがモテるという話は間違いでは無いと主張した。
そして周りの生徒達にも本当はリコが好きなんじゃないのかと茶化し、その場を丸く治める。
するとマキのお迎え(ドライバー)がやってきて、もう帰る時間だとマキを連れて行った。
ナギはリコに事情を聞き、リコはナギと話した事で決心がついて、その足でマキの家に向かった。
マキの家の住所は以前マキが使っていた住所入りのハンカチを持っていて、それが役に立ったのだった。

マキの家に到着すると歓迎され、リコはマキの家にお泊りすることになった。
そしてリコは嘘をついていたことを謝り、自分も恋愛経験がないのだと打ち明けた。
マキは隠している事は本当にそれだけなのかとリコを問い詰め、本当にそれだけだと分かるとほっとした顔をする。
マキは自分が勘違いしてリコが恋愛経験豊富だと決め付けた事や、その後無理やり生徒会に入れて恋愛研究をしていたことがリコにとっては嫌な事なのではないかと心配していたのであった。
2人は仲直りし、生徒会メンバーにも本当の事を打ち明けた。
そしてまた彼女達の恋愛研究の日々が続いていく。

『恋愛ラボ』の登場人物・キャラクター

藤崎女子中学生徒会メンバー

倉橋 莉子(くらはし りこ)

CV:沼倉愛美

本作の主人公。生徒会会長補佐の2年生。
通称リコ。
運動神経抜群でボーイッシュな雰囲気のある女の子。
そのため生徒達からは裏で「ワイルドの君」(スズ命名の略称:ワキ)と呼ばれている。
勉強と料理が苦手。
男勝りで負けず嫌いで、女の子らしい事は殆ど出来ない。
本人はワイルドな性格を少々気にしており、自分がワイルドの君と呼ばれていることを知ってショックを受ける。
ワイルドである事を修正するために、マキを参考にして頭にリボンを付け(リコの思う)清楚な女の子を演じる「乙女リコ」になったこともある。
生徒会メンバー(特にサヨ)はその違和感に気持ち悪がり、参考にされたマキはショックを受けるという大不評であり、乙女リコは封印された。
行動が男らしいため、何かと年下の女の子達からはカッコイイと思われる。

生徒会長のマキが抱き枕のダッキーとキスしてるのを見てしまい、その流れで生徒会会長補佐にさせられた。
しかし会長補佐とは名目だけで、実際は生徒会の仕事はほぼマキ一人でしており(それで間に合っている)、マキの恋愛(妄想)相談役にされる。
マキからは恋愛経験豊富であると思われて、リコも見得で肯定してしまうが実際は恋愛経験はゼロ。
少女漫画などの知識でマキにアドバイスをする。
しかし段々自己嫌悪に陥り、マキに嘘であった事を打ち明けようとするが空回りし他人の口からマキに真実がバレてしまう。
ギクシャクする2人であったが、マキの家に行き謝罪し仲直りした。

幼馴染のナギとは、小さい頃ナギ告白された間柄であったがリコはその事を忘れていた。
しかもナギは幼い頃は女の子のような顔をしていたため、同一人物である事に気づかなかった。
そこからナギとリコは顔を合わせるたびに喧嘩をしてしまうが、お互いに気になる存在であった。
ナギが清楚なマキを褒めた事から、リコは「乙女リコ」を復活させるがナギに似合ってないといわれ、ナギをボコボコにして乙女リコを再度封印した。
ナギは、飾らない男らしいありのままのリコが良いと思っている。
小さい頃のリコはナギの事を女の子みたいだと思っていたが、「男の子」としてナギを意識する。
しかしナギが笑った時などは可愛いと褒めてナギから嫌がられている。
夏祭りに行った時は、白いワンピースを着ていたが小さい女の子が坂道で転びそうになったのを受け止めて、お腹に泥がついてしまう。
それを見た塾の男子達はもう汚したのかと笑うが、ナギは足の跡だと気づきリコを心配した。
お互いに素直になれずなかなか発展していかないが、確実にお互いに異性として意識しあっている。

清楚な藤女には珍しい男らしい性格のリコ。

真木 夏緒(まき なつお)

CV:赤﨑千夏

本作のもう一人の主人公。藤女生徒会長。2年生。
通称マキ。
本来はエノが生徒会長でマキは副会長であったが、エノが会長を放棄したため会長となった。
頭が良く人当たりも良い優等生で、超優秀で大抵の事は一人で何でも出来てしまう。
しかも優雅な振る舞いと清楚な見た目の美少女で、家もお金持ち(人気下着メーカーの社長令嬢)。
教師達からの信頼も厚く、生徒達からは「藤姫様」と呼ばれている。
どこをとっても完璧な理想のお嬢様であるが、唯一の弱点にして最大の欠点が恋に恋する妄想家で、おかしな恋愛研究をしていることである。
しかもその妄想や言動は恐ろしく突飛で奇行、性格もボケとツッコミでいうなら完全にボケ側であるなど、一瞬で「藤姫」の印象が崩れ去る程のもの。
また、有能である事を褒められると喜んだり、自分で自分を有能と言ったり、他人からどう評価されているかは分かっている様子(そのため恋愛研究をしてる事を隠している)。
恋愛経験は全く無く、妄想だけでどうやって男性と出会うかや恋をするかを考えて、抱き枕のダッキーを仮想彼氏にしている。
上目遣いや流し目などが非常に苦手で、マキ本人は可愛い仕草のつもりでやっているが、恐ろしい形相になってしまい周りを震え上がらせる。
マキの理想の男性をそのままコピーした姿で男装し(通称:マキマキオ)、スズやエノから好評を得たり、逆に王子キャラが苦手なリコからは不評を買ったりする。
大抵の事は何でも出来て、料理は特に得意でマグロを解体することも出来る。絵心は致命的にない。

ある日、生徒会室でリコにダッキーとキスしてるのを見られてしまう。
リコに全て打ち明けた上でリコを独断で会長補佐にして、生徒会の仕事を一人で全て片付けた上で、リコと一緒に生徒会で恋愛研究をする。
その後生徒会書記のスズにもバレてしまい、スズも恋愛研究に加える。
一人で全てを背負いすぎてしまい、他人に頼るという事を知らないためエノを怒らせ、終いにはマキ自身も過労で倒れてしまう。
副会長のエノと会計のサヨと仲直りした後は、仕事を分担し、2人も恋愛研究に巻き込む。
新聞部とツテを持ち始めてからは、生徒会と新聞部が協力し目安箱に届いた恋愛相談を取り扱った裏新聞を作る。

南中の生徒会副会長のヤンとは、お互いに第一印象が最悪で警戒し合っている。
しかしマキの思う男子との初シチュエーション(初名前呼び、初ツーショットなど)をヤンとクリアしてしまい、しかもマキにとってまともに話した同じ年頃の男子はヤンが初めてでもあり、何かとヤンに心を乱される。
ヤンが藤女の生徒会長はどんな人かとマキに聞いた時はとても有能だと自画自賛したつもりが、「自分である」と言うタイミングを逃し、ヤンは生徒会長とマキは別人だと思ってしまう。
マキは別に騙すつもりは無かったのだが、ヤンが生徒会長をベタ褒めしたため恥ずかしくて言出だせずにいた。
藤女はその後周囲の学校の生徒会が集まる「生徒会交流会」に参加する事になるが、交流会には南中も参加し南中の生徒会にはヤンが居ると気づく。
マキはヤンに真実がバレたら絶対に怒られると思い悩むが、交流会でマキが藤女生徒会長ですと名乗った事でヤンは初めて生徒会長=マキだと知った。
マキがヤンに謝りに行った時に事故で肘打ちをしてしまいヤンが鼻血を出し、マキは大パニックになり肘うちと騙していた事両方を泣きながら謝り和解した。
お互いに欠点や意見を言い合ったり議論して高め合う関係でもある。
ヤンもマキも有能で冷静さを持ったキャラであるが、お互いにお互いが周りに居なかったタイプであるため、振り回され合いながらも惹かれあっている。

「上目遣いで舌をペロッと出す」練習をするが何かおかしい、残念な美少女マキ。

棚橋 鈴音(たなはし すずね)

CV:水瀬いのり

生徒会書記。一年生。
通称スズ。
背が小さく、人見知りの引っ込み思案で、天然のドジッ子。
本人が意図的に作ってるわけではないが仕草が可愛らしく、サヨからは苦手がられている。
理由はサヨの彼氏に雰囲気が似ているからであった。
勉強の面では優秀で一年主席であるが、運動がとても苦手。
ツッコミに使うハリセン作りが得意。純粋すぎてたまに他人に辛辣な反応をする。
恥ずかしがり屋であるため、人から注目されるとパニックを起こす。男の子も苦手。
また、気絶した時に五人掛かりで運ばれた経験があり、体型の話題になると自虐的になる。

生徒会書記であったが、存在感が薄くいつの間にか仕事をしていたりしてリコ達からは「妖精」と呼ばれていた。
しかしスズもリコ同様にマキの恋愛研究を見てしまい、仲間に加えられる。
マキやリコには憧れており、特にリコの事を「ワイルドの君(略してワキ)」と呼び慕っている。
エノとは少女趣味が合い、サヨからは苦手視されているが2人でセットになることもあり良いコンビになっている。
サヨが生徒会を止める件では、涙ながらに先生にサヨは良い人なのだと訴えて先生達も「棚橋さんが嘘をつくわけがない」と納得した。
勿論スズは本心からエノを他人想いの良い人だと思っている。

異性ではリコの弟レンとの絡みが多く、レンに対するスズの第一印象は「意地悪」だった。
スズより年下のレンの方が精神年齢は高い。
レンは男の子が苦手なスズに対してもズバズバ物を言い、スズは圧倒されてしまう。
しかしレンはスズが言い返すまで待ってあげたり、隠し撮りされてるところを守ったり、何かとスズを気にかける(隠し撮りしていたのはナナであり、依頼主はスズの兄であった)。
レンはマキに憧れており、マキの前では緊張してキャラをちょっと作っているがスズの前では本来のレンを見せている。
スズは段々レンに惹かれていく。
リコの家に泊まりに行った時は、マキのシャンプーを借りてサラサラになった髪を鏡の前で触っていたらレンが来て、マキのシャンプーと聞くとスズの髪の毛を触った。
レンとしてはマキのシャンプーだから触ったのであるが、スズからするととんでもない事であり「レンくんがエッチ」とマキに報告した。
生徒会交流会では盗撮されかけたマキを助けて、男子達に絡まれる。
しかも注意した際に転倒して転び、「萎」と書かれたパンツを見せて男子達を萎えさせた。
これは異性の居る交流会でスズは絶対に転ぶと予想したスズの兄による作戦でもあった。
パンツの事はさておき、スズが盗撮を注意しマキを守った事はレンの耳にも入り褒められた。

守ってあげたくなるような、皆の妹のような存在のキャラクター。

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