小林さんちのメイドラゴン(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
「小林さんちのメイドラゴン」はクール教信者による漫画作品を原作とするアニメーション。放送時期は2017年1月12日から2017年4月6日。「ドラゴンでメイド」という、異色のヒロイン・トールと作品の主人公・小林さんの日常を描いた作品。
酔いに酔った小林は山奥に一人で侵入し、トールと出会う。酔った勢いでトールに「うちに来るか?」と尋ねたことから小林は彼女をメイドとして雇うことになる。
『小林さんちのメイドラゴン』のあらすじ・ストーリー
朝、目を覚ました主人公・小林はいつものように会社に出かけようと玄関の扉を開けた。扉の外にはドラゴンが立っていて、なんと目の前で人間の女の子の姿に変身する。彼女は自身の名をトールと名乗り、小林に受け入れられたことから彼女の家でメイドとして働くと言いだす。実は昨夜、小林はトールにあっており、その際にメイドとして働くことを了承していた。しかし、小林は酔った勢いで約束をしてしまっており、その記憶もなくなっていた。心は傷むが、トールを受け入れることを断った小林であったが、話しているうちに仕事に間に合わない時間になっていることに気がつく。小林はトールを引き止めて会社まで背に乗せて行って欲しいと頼み込む。トールに乗って空を飛んでいた小林は何となくトールを受け入れてもいいかな、気が変わる。小林が、ふと「雇うか」と口にしたのを聞いたトールは、喜んで小林の家のメイドとなる。
トールと一緒に暮らすようになってしばらく、小林は同期の同僚である滝谷真に誘われ飲みに行くことになる。そんな二人を覗き見ていたトールは二人の間に入り飲み会に飛び入り参加する。滝谷と小林の話はトールには理解できないものばかりで彼女は圧倒されていた。さらに小林は酔いがまわるとトールのメイドとしてのあり方に文句を言い出し、メイドとはなんたるかをひたすらに説き続ける。なんと隠れオタクであった滝谷までも小林の話に乗り、ひたすらメイド談議を聞かされたトールは人間に戦慄することになる。小林が酔い潰れると飲み会は終わりトールは小林を担いで帰ることになる。
料理で火入れをしようと自分の火炎のブレスを使ったトール。食材は全て燃えてなくなってしまい、小林と共に食材を買い直しに商店街へと足を運んだ。そこで二人は、ひったくりの男に遭遇した。小林が男を捕らえるようにトール頼むと人外の力を発揮し、あっというまに男を組み伏してしまう。周囲の人間はトールの力に圧倒されることになるが、彼女に感謝の言葉を送る。しかし、人間が異端を排除する姿を多く見てきたトールは、自分の力を見せることによって周囲の注目を集めることに小さな不安を感じた。そんなトールの不安を感じ取った小林はトールの手を取り、彼女に安心を与えるのであった。
後日、家で休日を過ごす小林の元に小さな少女がやってくる。少女は可愛らしい外見であったが、トールと同様に角と尻尾が生えていた。小林はその外見から彼女をトールの知り合いであると認識し、ひとまず彼女を家に招き入れる。少女の名前はカンナ・カムイ。彼女は多大ないたずらが原因で故郷から追われ、仲が良かったトールを頼りに人間界にやってきたのだという。カンナは事情を知った小林にトールと一緒に小林の家で生活することを提案される。結局カンナは小林の提案を受け入れ、これから新たに三人の生活が始まった。
家にトールとカンナがやってきたことから元のマンションでは住みにくくなった小林は3LDKの新しいマンションに引っ越すことを決める。新居は広く三人は満足していたが、新居の両隣と上の階の家からはいつも爆音が鳴り響いていた。生活に支障をきたすレベルの音に辟易した小林はトールに注意に行くように頼む。どの家庭の音も収まることはなく、ある日、三つの家の家主が小林の家の前で言い争いをしていた。三人に怒りをあらわにしかけたトールであったが、そこで小林が口出しをする。三人とも自分が静かにして欲しい時間をスケジュールにして、生活の支障にならないように互いに気をつけようと提案する。その場は小林の言葉によって丸く収められた。三人の姿を見たトールは自分のことも騒がしく思っているのではないかと気にかけるが、小林は「静かすぎるのも嫌だ」と言って、トールの懸念を払拭する。
会社の花見に誘われた小林であったが、彼女は名目だけの無礼講や人に気を使った飲み会に抵抗を感じていた。そんな彼女に滝谷は花見を断る口実を作ろうと提案し、花見当日に小林の新居でパーティーを開くことになる。トールはそのパーティーにドラゴンの友人を招きたいと言い出す。パーティー当日には古の時代から宝を人間から守ってきたファフニール、昔から人間界で生活をしてきたケツァルコアトル(ルコア)がいつものメンバーに加わり開催されることになる。パーティーは大いに盛り上がり大成功での結びとなる。
小学校に憧れを持つようになったカンナを見て小林は彼女を小学校に行かせることを決める。カンナは勉強も運動も人並み以上にこなすことから周囲の注目を集めてしまう。そんなカンナにクラスの女王を気取っている才川リコが突っかかる。しかし、カンナは巧妙な嘘泣きでその場を何事もなく収める。カンナは入学して早々にクラスの人気者となった。根が優しいリコはその後、カンナに受け入れられ彼女について回ることになる。
人間界で暮らすと言い出すファフニール。しかし、ファフニールが暮らす場所が見つからず、やはり異世界に戻って生活する方が良いのではないかとトールに諭されるが、ファフニールは人間界で暮らすトールを心配し、一緒に人間界で生活することを選んだ。最終的に、ファフニールの事情を知りつつ、受け入れてくれそうな滝谷の家に居候することになり、話は落ちつく。
ある雨の日、小林家にルコアがやってくる。ルコアはある少年の家に儀式によって召喚された悪魔としてお世話になっていると打ち明ける。しかし、ルコアはある事情によってその地位を追われたが、元は神であることから悪魔であるという誤解を解いておきたいのだと訴える。小林とトールは誤解を解くための証人としてルコアを召喚した少年・真ヶ土 翔太の家に招かれる。学校から帰ってきた翔太にルコアの話をするが、ルコアの破廉恥な行動が原因で結局誤解を解くことができず彼女は淫魔サキュバスであると思われてしまった。
ある日の夕食後、小林家に流星のようなものが突っ込んでくる。流星の正体はトールの知り合い、エルマであった。しかし、エルマとトールは同じドラゴンであっても、エルマが人間との調和を目指す調和勢、トールが過激派の混沌勢であり、二人の折り合いは悪いのだという。エルマは人間界にやってきたトールが人間に悪事を働いていると思いやってきたが、人間界で小林と出会いおとなしくなったトールを見てひとまずトールとの直接対決は避けることができた。
後日、小林の会社に新人がやってくるが、なんとその正体はエルマであった。人間界で異世界の存在が共存することが可能であるかの調査だという。新人の教育ということで小林はエルマと共にいる時間が長くなり、初めての同性で友人のような存在ができたことに小林はまんざらでもないのであった。
トールたちドラゴンが人間界に移り住んでからしばらくが経った頃、彼女たちドラゴンはそれぞれ親しい人間と生活することができていた。しかし、親しい者たちとの穏やかな日常はドラゴンにとってはそうな長くは続かないのだという現実をトールは、突然人間界に現れた自身の父によって突きつけられてしまう。トールの父親は彼女が小林たち人間と共に生活することに納得していなかった。人間とドラゴンでは生きる時間の流れが違う。そのことを薄々感じてはいたトールは、父の言葉に流され、そのまま異界へ帰ってしまったのだった。
トールが異界に帰ってしまったという事実をカンナから伝えられた小林はトールと生活する前のような仕事にストイックな生活をするようになってしまう。トールに色々と素直になれんかったことを後悔していると、家の外からトールの声が聞こえてくる。慌てて外に飛び出すと、そこにはトールが立っていた。トールの帰宅を喜ぶ小林であったが、そこにトールの父親がやってくる。やはりトールが人間界で生活することに反対する彼は、トールを連れ戻すことを諦めていなかった。親子の喧嘩は収まることなく、直接の戦闘行為にまで発展するが、そんな二人を止めたのは小林であった。彼女はトールの父に対し、「せめて自分の娘くらいは信じてやれ」と、強く言い聞かせる。トールの父は彼女の言葉に感化され、その場は一旦引くことになった。こうして、小林家の日常は元の形に戻っていくのであった。
主な登場人物・キャラクター
人間
小林(こばやし)
CV:田村睦心
本作の主人公。25歳。
システムエンジニアとして働く独身女性。
ストイックな仕事ぶりから周囲から頼りにされていたが、仲良く話せる友人は同じ趣味を持つ滝谷しかいなかった。
トールと生活するようになってからは心に余裕ができ、周囲の人間に近寄り難い印象をあまり持たれなくなった。
長時間のデスクワークが原因で腰痛持ちである。
酒癖がかなり悪く、一度飲むと性格が一変しオタクの一面が前面に現れる。飲んだ後には記憶がなくなることもあり、トールと初めて出会ったときのこともほとんど記憶か消えている。
仕事の疲れから焼け酒をした後に、ふらふらと歩いているうちに山にたどり着き、さらに奥へと彷徨った結果ドラゴンの姿のトールと初めて遭遇する。その場で「うちに来るか?」と酔った勢いの言葉であったが、トールを受け入れることを表明した。
滝谷 真(たきや まこと)
CV:中村悠一
小林の同僚にして、オタク仲間。
トールが小林の家で生活するようになる前から小林との交流があり、会社が終わった後には頻繁に二人で飲み会をしていた。飲み会の実態は隠れオタクである滝谷と小林がオタクトークを楽しむためのものである。
本人曰く、小林の事は女性として見ていない。
出会った当初からゲームに夢中だったファフニールとは打ち解けることができていた。行くあてのないファフニールを引き取ってからは二人でしっかりと共存ができている。唯一ファフニールを「ファフくん」とあだ名で呼ぶ人間。ファフニールには「当たり」と言われ、かなり気に入られている。
プログラミング技能を活かし、イベントで自ら開発したゲームソフトを売り出している。
才川 リコ(さいかわ りこ)
CV:加藤英美里
カンナと同じ小学校に通っている女児。クラスもカンナと同じで、カンナが入学した当初は勉強も運動もできて周囲から注目を集めるカンナに突っかかったが、根が優しいことから泣き始めたカンナを見て慌てて謝罪する。ちなみに、この時のカンナは嘘泣きをしてるが周囲はそれに気がついていない。
カンナと素直に話ができるようになってからは、彼女の可愛い外見や言動に惚れ込み、いつもカンナと共に行動するようになる。
カンナを見て萌え悶える時にはいつも「ぼへぇぇ」と言いながら顔を赤らめる。
真ヶ土 翔太(まがと しょうた)
CV:石原夏織
カンナと同じ小学校に通う男児。
魔法使いの家系であり、魔法の練習している。悪魔召喚を試みた際、勝手に魔法に干渉したルコアが自身の召喚陣から彼女が現れたことから、ルコアを悪魔であると思っている。
ルコアが誤解を解くために余計な発言をした結果、ルコアは淫魔のサキュバスであると思い込むようになる。この思い込みにはルコアの普段の淫らない服装や、入浴時にルコアが乱入することなども原因として関係している。
実は翔太の父親は小林の会社の専務であることも、翔太の家にあった家族写真から明らかになっている。
ドラゴン
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目次 - Contents
- 『小林さんちのメイドラゴン』のあらすじ・ストーリー
- 主な登場人物・キャラクター
- 人間
- 小林(こばやし)
- 滝谷 真(たきや まこと)
- 才川 リコ(さいかわ りこ)
- 真ヶ土 翔太(まがと しょうた)
- ドラゴン
- トール
- カンナ カムイ
- ファフニール
- ケツァルコアトル
- エルマ
- 『小林さんちのメイドラゴン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 友達になろうなんて言わないよ。ただ一緒にいよう。それだけ。
- お前は当たりだ
- 娘を信じてみせろよ!
- 『小林さんちのメイドラゴン』の主題歌
- オープニング
- 青空のラプソディ/fhána
- エンディング
- イシュカン・コミュニケーション/ちょろゴンず[トール(桑原由気)、カンナ(長縄まりあ)、エルマ(高田憂希)、ルコア(高橋未奈美)]